夜中のひらめき
忘れないように。
私は、ラジオのパーソナリティみたいな歌い手になりたい。
小さなお店の片隅で、ささやかに流れる音楽だけれど、
その空間をちょっと良いものにするために、確実にひと役買っている。
演奏者の、名前も顔もわからないけれど、ただその声だけで、歌だけで、聴く人の心を潤したり、癒やしたりする。
たとえ離れた場所にいたって、伝わる思いは同じ。
張り付いて、こわばった心を、ふっとゆるめて、明日に向かう力をくれる。
そんな存在。
立派なことを言うわけでも、面白い話をするわけでもないけど、確かに思いを受けとめて、背中を押してくれる歌。
そんな歌が歌いたい。
私の存在は知られなくたっていい。
私の声だけが、音の波を越えて、伝わってくれればいい。
思いを伝えるのに、受けとめるのに、過剰な「わたし」の演出は必要ない。
きっとそんな力みのない在り方が、私らしい。
だって主役はあなただから。
私は、あなたの日常を彩る風になりたい。
そばにいられなくても。
そばにいるよと。
応援してるよと。
伝えられる私でいたい。
そしてその輪が、広くゆるやかに拡がっていけば良い。
私はそんな場に居たい。
そんなひととつながりたい。
あなたはわたし、わたしはあなた。
あなたは何をのぞむ?
私はあなたの何になれる?
もっともっと知りたい。
私と、あなたの先に、なにがあるのか。
もっと知りたい。
もっともっと自由に。
そうしていつか、