実際そんなことはなかった。私が熱中した音楽の原点は間違いなく母の青春時代にも根付いており、しかしそれは母の感性には全く響かなかった。
私はずっと、母の好む音楽が嫌いで、母のわからないものに惹かれる自分が悪だと思っていたけど、私に響く音楽をつくるひとたちだって当時から居たのだ。