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【銘柄分析】良品計画

分析結果概要

分析結果概要は以下の通り。業績は順調に伸長しており株主への還元意識も高い一方で、小売企業という特性上、高い利益率の達成が困難であったりコロナショック等による危機への耐性が高くない印象。後述で詳細を記載する

成長性分析

売上高推移

通期売上高推移

売上高はコロナショック後、順調に推移している

効率性分析

営業利益率

通期営業利益率推移

通期営業利益率は2021/8以降、2023/08までで下落が続いている。
ただし、小売企業における売上高営業利益率は小売業平均で2.1%であることから相対的に高い利益率を推移していると考えられる。
(参考) 売上高営業利益率|商工業実態基本調査 - 経済産業省
https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/syokozi/result-2/h2c6klaj.html#:~:text=%E5%B0%8F%E5%A3%B2%E4%BC%81%E6%A5%AD%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E5%A3%B2%E4%B8%8A%E9%AB%98,%E3%82%922.5%E3%83%9D%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%88%E4%B8%8A%E5%9B%9E%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%80%82

安全性分析

営業CF・CFマージン

営業CF推移

営業CFは2021/8から2022/8にかけて380億円程度減少している。同社はこれを税引き前当期利益の減少ならびに法人税の支払い増加等によるものと説明。税引き前当期利益の減少は衣服・雑貨の販売苦戦に加え、急激な円安、輸送費の上昇により、営業総利益率が低下したことで、営業利益をはじめ各段階利益が減益している。2022/8から2023/8にかけては売上高が増収したことにより営業CFも改善しているが、依然円安や輸送費の上昇によるコストの増加は解消しておらず、販管費の動向把握が必要と考えられる。
(参考)
2023年8月期 決算説明会
https://ssl4.eir-parts.net/doc/7453/ir_material_for_fiscal_ym1/142487/00.pdf
2022年8月期 決算説明会
https://ssl4.eir-parts.net/doc/7453/ir_material_for_fiscal_ym1/124559/00.pdf

株主還元

配当性向・配当利回り

配当性向・配当利回り・自己株式取得

配当利回りについては1%台から増加されている傾向にあり、現在は概ね2%台を推移しており、悪くない利回り水準だと考えられる。一方で、配当性向が2023/8時点で50%を超えており、これ以上増加しないかは注視が必要である。

自己株式取得(自社株買い)

自社株買いについては2017年以降実施しておらず、配当や株主優待による還元をメインに実施していく方針だと考えられる。

今後の計画

国内外における注力ポイントは以下の通り

示唆

国内外における注力ポイントを実行していく中でよりディフェンシブ銘柄になっていくと考えている。国内は「日常の服」「スキンケア」、「日用品」に注力していくことでコロナショックのような暴落時でも売上の減少を食い止める効果があると考えている。また、海外に展開することで円安によるコスト上昇を海外売上の増加で補填できると考えている。

まとめ

コロナショックで業績が悪化したものの回復傾向にあり、当該ショックの教訓を活かした経営計画を策定できていると考えている。長期的な保有を検討してよい銘柄だと考えている。
(※)投資は自己責任でお願い致します。
   銘柄売買などによりいかなる損失に対しても筆者は責任を負いません。

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