CubaseでDCオフセットの例のベースを作る


こちらの記事の内容を、Cubaseでやる方法を書きます(使用バージョンは13)。
大抵のDAWに付いてる機能と無料プラグインしか使わないので、他DAWユーザーの参考にもなると思います。

1.作り方

1-1.0hzの音を用意する

0hzの直流信号を音というのかはさておき。

初めに言ってしまうとCubase内で0hzの音を作るのは無理なので詰みです。

嘘です。サンプルを置いておきます。

このファイルがあれば事足りますが、自家製のオーガニックwavにこだわりたい人はAudacityとかバイナリ手書きとかで自作することも可能です。(やり方はググってください)

1-2.0hzの音と808を1つのBUSに流す

グループトラック(BUS)を用意して、0hzと808ベースの音をBUSに流します。

ジャイアン

1-3.歪ませる

BUSには0hzと808を合成した信号が流れるので、すでにDCオフセットベース自体はできています。

ここに歪みを掛けるとステレオが広がります。

個人的に試した中では、Saturation Knob(無料プラグイン)を掛けると割と良い感じに広がってくれます。掛け具合や、0hzと808の音量バランスでも変わるので、いろいろ調整してみてください。

酷使枠プラグイン

また、この時点でボーカルとかをBUSに突っ込むと、シュルシュルというかベースに巻き込まれるというか、そんな感じの変な音が鳴るのが確認できると思います。

1-4.DCオフセットを除去する

最後にEQでハイパスフィルターを掛け、DCオフセットを除去します。極低音だけ削ればOKです。

20hz以下をバッサリ

基本的な作り方は以上です。


1-5.使いやすくする

このままでは編集が大変すぎて実用に耐えないので、MIDI一本で打ち込みできるようにしていきます。

まず、0hzと808をサンプラートラックに移します。Cubaseの場合、サンプルをctrl+右クリックすると「サンプラートラックを作成」というメニューが出てきます。便利ですね。

2トラックとも、さっきのBUSにルーティングしましょう。

Amp mod(1)をクリックするとADSR設定が出てくるので、
・アタック(2)
・リリース(3)
を、クリップノイズ防止のため0より大きい値にしてください。(2')は選択したADSR設定を数値入力できるやつだと思います多分。

0hz・808ともに同じ処理

次に、MIDIトラックを作成し、ルーティングを未接続にし、MIDI sendでサンプラーの0hzと808を指定します。

MIDI sendのOnOffボタン押すの忘れずに

これで、MIDIトラックに打ち込みすれば0hzと808両方鳴るようになります。(裏技っぽいですが、0hzの方はピッチを変えても(周波数を何倍にしても)0hzのままなので、DCオフセットには影響ありません)

お好みで構いませんが、音量コントロールが難しいのでリミッターを最後に挿しておきます。input・outputは適宜調整で。

あとサンプラーにぶちこんだことで0hzと808の音量が変わっているかもしれないので調整してください。

作り方おわり


2.原理

DCオフセットの詳細については以下の記事を見てください。

DCオフセットがあると、波形のピークのうち正か負(山か谷)どちらかだけがコンプ等のスレッショルドに引っかかって作動してしまい、ミックスやマスタリングで邪魔になります。

しかし、これを逆手に取ると、左右全く別々のタイミングでエフェクトを作動させることができます。

詳しく見ていきましょう。

まず、Lを正方向に、Rを負方向にオフセットしたベースの音があるとします。(作り方1-2で出る音と同じ)

狂ったwavesのロゴ

ここにサチュレーションを掛けると…

図の通り、Lは波形の「山」から、Rは波形の「谷」から歪みが掛かることになります。こうして、半周期毎に左右で異なる音が生まれ、均質なステレオ感が出るというわけです。

作り方1-3ではSaturation Knobを使いましたが、これができる歪み系プラグインなら何でもokです(なんならただの音割れでもできる)。
いろいろ試してみると良いと思います。


さらに、ここにボーカルを突っ込んでみると…

こんなふうに同じタイミングでボーカルにも歪みが付与されるので、ベースに巻き込まれたようなシュルシュル音が鳴るわけです。

歪みが付与されればDCオフセットは用済みなので、ローカットして波形を正しい位置に戻してあげましょう。

以上!