合同葬への弔意の要請の歴史
2020年、中曽根元総理の内閣・自民党合同葬において、政府機関並びに教育機関に弔意表明について依頼が出ており、その賛否に議論が出ています。
それに関して、過去の事実関係のみ整理します。
そもそも合同葬の歴史については 中曽根元首相の合同葬に税金9600万円。歴代首相は？自民党はいくら出す？批判もあがったが… buzzfeed 最後の更新 2020年10月7日. 公開 2020年9月28日 をご覧ください。
まず、2020年、今回の通知について今回出された文書がいくつかtwitterで明かされています。
前例で最も最近の2007年宮沢喜一葬儀の例を一旦飛ばして、その前の2006年橋本龍太郎の例を見ましょう。
2006年橋本龍太郎 内閣・自民党合同葬の事例
都教委情報メールニュース・バックナンバー51～60号（06.07.17～06.08.22）
本日、橋本元首相の内閣・自民党合同葬儀が行われました。葬儀に先立ち、文部科学省は３日、弔旗掲揚と黙祷を求める通知文書を都道府県教委などに送った。
この通知について、橋本元首相の弟の橋本大二郎高知県知事が「一般の国民には強制とも受け止められかねず、遺族の本意ではない」と表明。
しかし、二橋正弘官房副長官は７日の記者会見で、「強制ではないのでご理解いただきたい」と述べ、通知は撤回しなかった。
遺族のうちの一人である橋本大二郎は反対を公言したものの行われ、当時から問題視されたことが報じられています。この時にも大学（既に法人化実施以後）にも通知が出たとこの度の中曽根元総理合同葬儀への弔意表明要請 東北大は半旗掲揚 宮教大は対応せず（KHB東日本放送） - Yahoo!ニュースにて述べられています。
その他当時の反応例 弔意強制に抗議/都教組が都教委に撤回要求/橋本元首相合同葬2006年8月5日(土)「しんぶん赤旗」 共産党議員団が申し入れ
橋本元首相の合同葬儀・「遺族の意志にも反する弔旗掲揚やめよ」
2004年鈴木善幸 内閣・自民党合同葬の事例
見たところ、2020年中曽根のそれとほぼ同様なものが出ています。
2000年小渕恵三 内閣・自民党合同葬の事例
資料室 －「故小渕恵三」内閣・自由民主党合同葬儀の当日における弔意表明についての各通知－
やはり、ほぼ同様なものが出ています。
Yellow Hiro's TOPIC＃2-80 小渕前首相 より
同様のものが出たこと、当時から抗議活動もあり、新聞でも取り上げられたことがわかります。
1995年福田赳夫 内閣・自民党合同葬とそれ以前の事例
1995年の福田赳夫の事例でもほぼ同様の通知が出ていること、当時国会で大平(1980年)、岸(1987年)でも行われていたと答弁があったようです。
その他、ご参考で情報のソース性としては（投稿者には申し訳ありませんが）高く取り扱えませんが、1975年の佐藤栄作(内閣・自民党・国民有志の国民葬)の体験談が見つかります。Kenji RikitakeさんはTwitterを使っています 「@kazuho その昔1975年に佐藤栄作が死んだ時に黙祷させられた記憶があります。公立の小学校で。」 / Twitter
2007年宮沢喜一 内閣・自民党合同葬の事例
この時は通知は同様には行われなかったようです。
過去の対応に違いも…大学などに弔意要望 文科省 テレ朝ニュース [2020/10/15 23:30]
一方、2007年の宮沢喜一氏の合同葬では求めていません。
詳細は分かりませんが、この時の第一次安倍政権です。この手の判断の当時の最終責任者は当時の安倍総理かと（当時の安倍総理は小泉路線の継承や保守伝統路線の継続と、国民の分断の融和の両方を目指したような政権運営をしていました。それとこれとが関係あるかどうかはわかりません。一般論としては関係ある可能性があるのは、故人本人や遺族の意向ですね）
といったところで、ひとまずここまで、事実関係のみの整理です。buzzfeedさんやハフポさんとかが取材で関係事実を埋めた上で整理なさって記事を作られると嬉しいです。
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