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『パルプ・フィクション』のヴィンセントのジッポ

フト思うけど『パルプ・フィクション』でさ、あのさダンスのステージ出る前にミア(ユマ・サーマン)がヴィンセント(トラボルタ)の手巻きのタバコ見て「一本巻いてよカウボーイ」とかつって、トラボルタがタバコ渡してジッポで火をつけてあげるでしょう?
 
そんで家帰って、ミアはトラボルタのコート着てて、オープンリールのテープ巻き戻して音楽かけてから、コートのポケットにあったジッポでタバコ吸うじゃない、そんときのジッポ・ライターの扱いが丁寧めで、他人が大事にしてるモノ勝手に使ってますよ感があって、好きだよね。あれをそこらにガーンとか投げ捨てられたら、キライになっちゃうよねユマ・サーマンを観客は(キライにさせるためならそうすればいい)。
 
その後のブルース・ウィリスの時計のくだり(持ってくるの忘れられてブチギレ)にもうっすら通じてるような。ああいう感情的に細やかな描写がアクションと同等の重みで同居してるのがさ、リッチだよね、死ぬほどチョー時間かけて掘り下げて作ってるってわかるよね。

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