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ひまわり

夏を感じる場所をまた今年も思い出す。夏を実感する。夜の7時、まだ外が明るい。白夜で数時間しか夜も暗くならない北欧はずっとこんな感じなのだろうか。明るく暑い日の夕方は好きだし、夕立で雨が太陽と混ざる音、夕立のあとに地面からあがってくるあの匂い、気温が下がり涼しくなると呼吸しやすくなる。あの時間の全部が永遠に続くことはないのだとしたら、まだ目が良く見えるうちはこの目で見て、夏を知りたい。どの光景も瞬きをしないようにじっとりと目に焼きつける。光が目に入るように歩いてく。あの夕日が落ちてきて私の身体は溶けてしまう日が来るんだろう。そのまえに幽霊があの世へ誘うか、宇宙人が攫いにやってくるだろう。いまは世界を観察する。

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