【祝!プリメーラ残留】CAオサスナ 19-20後半戦振り返り③サイドハーフ・FW編

シーズンオフの選手獲得はここまで未だ発表されたものはないけど、主力の契約更新は順調に行ってるみたいでいいですね。やっぱブラウリオはリーガでプレーした事のある選手しか獲るつもりは無いみたいで、それは17-18の失敗が尾を引いてるのか色々節約したいだけなのかはわからないけど、取り敢えずはどんなにサッカーが下手な選手でも素質さえあればアラサテが頑張って戦力にしちゃうので、何だかんだここ2年間の補強は上手く行っていると言ってもいい、のかもしれない。素材の味を活かしてなんとかやってます、的な。

兎にも角にも、20-21は誰も大怪我しませんように。というか何で数年続けて前十字靭帯を派手に損傷する選手が複数人出るんだ。呪いか?

SMF サイドハーフ

10 Roberto Torres ロベルト・トーレス(31) 

36試合出場、7ゴール8アシスト。ゴールの殆どはPKだが、流れの中から取った2点は全部バルサ戦。ついでに対バルサでは2試合で3ゴール、完全にバルセロナキラーと化したオサスナのベッカム。

たった一本のパスでチャンスを演出する中〜長距離のパス精度とセンスは垂涎もので、突破のドリブルはないものの確実にボールをキープし味方に繋ぐ巧みさ、時折見せる華麗な足技、そして意外と速い足。この人が31歳になるまでプリメーラ100試合出場達成してないのは完全に前会長の所為なので、そこんとこ覚えておこうね。

ロベルト・トーレスは絶賛低迷中の12-13にトップチームに上がってきたので、オイエルと違ってクラブの良い時を体験しないまま20代を終えてしまった悲哀を抱えている人物なのだが、それでもロベルト・トーレスという人間を育て上げた、この世にたった一つのクラブでプレーし続けているその天晴れな心意気が報われる時が来てくれて、本当に良かった。1人の人間として、祝福と尊敬を。

14 Ruben García ルベン・ガルシア(27)

ナバラに住む人々の夢を守る為にやってきた僕らの騎士様は今シーズンも大車輪の活躍振り。ゴール数なんかセグンダAにいた昨シーズンより多くてちょっと意味がわからないし、なんでこんな素晴らしい選手をレバンテが手放したのか全く理解出来ない。というかゴール数8はチーム内2位だし、こんな素晴らしい選手がオサスナにいるなんて一体どうなってんだ……?マン・シティとかはこの人ほっといて大丈夫なんすかね?いやほっといてくれて全然構わないんですけど……。

この人にはキケ・バルハ程の独力突破も、ロベルト・トーレスのような鋭く正確なミドルも、アビラのように無理やりゴールを奪い取る剛力も無いが、とにかく味方を活かすのが神レベルで上手い。サイドでボールを収めてチーム全体が前進する為の時間を作ったり、敵を引き付けて空いたスペースにスルーパス出したり、エストゥピニャン飼い慣らしたり、そして時には結構速いスピードとチーム内で最高レベルの技術力を以ってして、要所要所でゴラッソ決めたり。その上で、オサスナの選手として最も重要な「真面目で問題行動を起こさない人格者である」評価基準を完全に満たしており、地球上全ての子供達が見本にすべき偉大なサッカー選手第1位は間違い無し。リーガのファンはルベン・ガルシアのプレーをプリメーラで見られる幸せを、DAZNはこの人の出る試合を中継出来る幸せを噛み締めてもらいたい。

弱点らしい弱点と言えば、フィジカルがそんなに強くないのと、一度怪我で欠場したら復帰した後もトップフォームを取り戻すまでに1、2試合かかってしまう事くらいだが、まあいくらオサスナのJokerと言っても短所が無ければそもそもオサスナに所属してるわけがないのでな。そういうわけで、これからも末永く(最低10年くらいは)オサスナをよろしくお願い申し上げます。締まった。


17 Rober Ibañez ロベル・イバニェス(27) 


ドリブル一筋27年の職人は怪我やら消化器系の問題やらで後半戦は殆ど欠場。とりあえずは、元気に戻ってきて下さいな。

19 Kike Barja キケ・バルハ(23)

十字靭帯の損傷から見事に復活した(このフレーズを2年間で何度書いたかわからん)、オサスナで最もドリブル突破が出来る期待の若手ウイング。

今年の3月に復帰したと思ったらリーグ中断、再開後も初めの数試合は怪我で出られず、出場は8試合に留まった。とはいえ、出た試合では縦に抜いて良し、中央に突っかけて良しの圧倒的な独力突破を見せ、バルサ戦でも得意の逆足クロスでロベルト・トーレスの決勝点をアシスト。オサスナの育成組織・タホナール此処にあり!と高らかに宣言するような素晴らしいプレーであった。

正直プリメーラにもキケ・バルハ以上にドリブル突破(レガテ)できる人は数える程しかいないと思うので、もしフルシーズンでこの天才を起用できれば20-21も残留はかなり現実的になるだろう。

シンプルなフェイントを織り交ぜて相手を後手に回らせながら要所で自身のスピードを活かすのがこの人のドリブルスタイルだが、中央に切り込んでシュートするのも得意なので右サイドより左サイドの方がプレーの幅が広がり、本人もやり易そう。

今後はルベン・ガルシアやロベルト・トーレスといったサイドの名手達とポジションが被ってくる問題をアラサテがどのようなマネージメントを用いて解決するのか、というのも注目ポイント。相手によって使い分けるのか、誰かをFWに置くか?

FW フォワード

9 Ezequiel "Chimy" Ávila エセキエル・"チミー"・アビラ(26)

前半戦だけで9得点を取り、どう考えてもオサスナのプリメーラ残留に対する貢献度はチーム内でもかなり上の方にいるのだが、十字靭帯の怪我で後半戦はほぼ出場してないので、後半戦まとめの記事で書く事はあんまり無い。残念。

とはいえ既にチームの練習には復帰しており、先日の新ユニフォーム発表でもフィールドプレーヤーは4人だけ写った中にオイエル、ロベルト・トーレス、ルベン・ガルシアと並んで立ってたので、20-21もオサスナの中心選手として考えられているのは間違いない。20点取って欲しい。


11 Enric Gallego エンリク・ガジェゴ(33)

背が高い割に空中戦もヘディングも上手くなく、身体が強くてボールコントロールもそれなりに上手い割にはそんなにボールが収まらず、ゴール前でのチャンスをフイにし続け、全オサスナファンが「ダメかもしんねえ……」と思っていたが、レガネス戦で急にビューティフルなチレーナを叩き込んだあたりからプレー振りが一変。ボールは収まる、空中戦は競り勝つ、ヘディングは味方につながり、ゴール前でチャンスを決定機に繋げる程にメガ進化!なんか内容がワンパターンになってきたけど、マジでみんなこんな感じなんだよ……。

とはいえガジェゴには見過ごせない重大な欠点があって、どうでも良いところでイエローやレッドを貰いまくってすぐにサスペンションがかかるので、怪我してもいないのにちょくちょく欠場する点で戦力として計算しづらい所だ。アビラもそういう所あるんだけど、ほんと勘弁してほしい。

プリメーラ残留につき2mで強制購入となって来シーズンもオサスナでプレーする事が決まったが、20-21は精神的に成長するのを目標にしてもらいたい。そんで2桁点取ってくれ。


16 Jose Arnaiz ホセ・アルナイス(25)

今シーズンの冬にレンタル加入。最初はサイドアタッカーとして起用されるものの何も残せず途中からずっとFWで起用された。終盤に至るまでキープは出来ない独力突破もなく何より点も取れずの鳴かず飛ばずの低調なプレー振りで、正直ヤバいやつ掴まされと思っていたらこの人もまたリーグが終わる寸前に急に成長。またこのパターンかよ。

カウンター時に相手の浅いDFラインをドリブルで強引に突破してあわやのチャンスを何度も作った試合があったと思いきや、数試合また微妙な期間を挟んでついにセルタ戦で今シーズン初ゴール!ついでにこれがプリメーラでの初ゴールでもあるみたいで、それから最終節のマジョルカ戦まで1試合で必ず一回得点に絡む活躍を見せた。ほんともう最初からそれをやってくれ……。

ただ、シュートの威力は高いものの、キープ力ではアドリアンに劣り、突破力ではカルドナに劣り、もちろんシュート精度でアビラに劣っていたためか、一応4.5mの購入オプションが付いていたが行使されること無く今シーズン限りでバイバイ。最終盤の活躍は自信に繋がったと思うので、今後もくじけず頑張ってください。


7 Marc Cardona マルク・カルドナ(25)

ボール持ったら目の前の相手を抜く事しか考えてないみたいなピーキーさがだんだん薄れていき、カウンターのチャンスを潰さずちゃんと得点機会に繋がるまでに成長。特に左サイドで出たヘタフェ戦では空いたスペースを効果的に突く裏抜けでチャンスを生み出すも、開始9分で無念の負傷交代。そのままシーズン終了を迎えてしまった。

プレーの選択肢の少なさというか視野の狭さというか独力で突破することにこだわる頑迷さが無くなってきたので今後も主力として活躍が期待できそう。重要なカウンター要員だ。


22 Adrian Lopez アドリアン・ロペス(32)

数字の上では2ゴール0アシストと一見大したことないように見えるが、数字に出にくい所でチームを支え続けた縁の下の力持ち。

アビラが抜けた後、既にファン・ビジャルもブランドンもレンタル放出してしまった上に、獲ってきたガジェゴもアルナイスもカルドナもパッとしない中で、前線でマトモにボールを受けて起点になれたFWはほぼアドリアン1人。他にもロングカウンター時に独力でゴール前までボールを運んだり、サイドの味方と連携を取って相手の右サイドにクロスを上げるためのスペースを生み出したり、ついでにパスも気が利いていた。ゴールやアシストが少ないのは、基本的にゴールエリアの外で働いていた事、そもそも得点を取るための動きやシュートが極めて上手いという方でも無かったり、といった辺りが関係しているのではないか。まあ、点は他の人が取ればいいので大した問題でも無いのだが。

今シーズンで1年の契約が満了した後しばらくの間チームに残るのか去るのか音沙汰無かったが、7月の最終日にめでたく契約更新。再び契約は1年間なのだが、アドリアンみたいに攻撃の土台にも潤滑油にもなれるプレーヤーがいるチームは必ず強くなれるのだ。神とブラウリオに感謝!

噂のTake Kuboの加入がもし万が一奇跡的に何かの間違いが量子力学的な確率を踏んで起こってしまった場合、このアドリアンみたいな役割を求められるのではないか。時間とスペース作る係。

35 Javi Martinez ハビ・マルティネス(20)

最終節のマジョルカ戦でオロスと一緒に数分出場、サイドから大胆に中央に抉り込んでくるドリブルは結構効いてたと思う。もし今後トップチームで出るとしたらサイドハーフを任されそうだが、戦術にハマるという意味ではプロメサスでは1番トップに近い選手と言えるかもしれない。90分トップでプレーする試合が早く見たいな。

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