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岸田総理、自民党総裁選不出馬、解散総選挙の風が吹く

 岸田文雄首相は14日、首相官邸で記者会見を行い、9月の自身の任期満了に伴う自民党総裁選に出馬しないと正式に表明した。首相は「今回の総裁選は自民党が変わる姿、「新生・自民党」を国民の前にしっかり示すことが大事だ。自民党が変わることを示す最も分かりやすい最初の一歩は私が身を引くことだ。総裁選には出馬しない」と述べた。新総裁選出後に岸田政権は退陣し、約3年で幕を閉じる。(令和6年8月14日 産経新聞)

 お盆休み、翌日は終戦の日という政治状況が動くとは思われないような日常の中で、いきなり岸田総理が自民党総裁選に出馬しないことを表明、ひいては新総裁が選ばれた後は退陣することを明らかにしました。私は仕事中だったのですが、たまたまテレビを観ている時で、11時半に岸田総理が記者会見を行うという速報を見た時に、正直想定外でしたので呆気に取られてしまいました。

 岸田総理については何をやらかすか分からないという読めないところがあって、その最大のものは、最初に自民党総裁に選ばれた時に、即時解散を行ったことです。当時の解散総選挙では和歌山3区で二階俊博との選挙が行われた時だったので、直接に自分も非常に大きな影響を受けましたし、結果としては自民党が圧勝した選挙であったともいえ、このあたりの勘所は要注意だと言えるでしょう。

 岸田総理には独特の鈍感力があって、どんなに批判を受けても意に解するところがなく、今回の総裁選挙でも一般の批判をものともせず、自民党総裁、つまり総理の椅子に執着するだろうと多くの人は予想していたと思いますし、岸田総理の顔で選挙は行われるものだと思っていた向きも多かったでしょう。総裁選をめぐって誰が出るのか、または、岸田下ろしが始まったと巷間では言われていましたが、少なくとも、総裁選までもつれ込み、権力闘争が行われるものだと思われていましたので、昨日のニュースは多くの人を驚かせることとなりました。生き馬の目を抜くメディアが事前に速報を打てなかったことを見ても、岸田総理の総裁選不出馬は、あまりに唐突なものだと言えるでしょう。

 その理由として、麻生さんや菅さんの支持が得られず、総裁選で勝てないという見込みとなったからではないかとか、アメリカ民主党政権にあまりに追随していた岸田総理にとってアメリカ大統領選挙の推移や、エマニュエル在日米国大使の離任が年内に決まったことの影響も大きいのではないかと言われていますが、その分析はプロのジャーナリストに任せるとして、結果的にどのような影響が想定されるのかを考えていく必要があると思います。

 岸田総理が来月行われる自民党総裁選挙に出ないということは、9月末に自民党総裁が新しく変わり、その後に開かれる臨時国会で岸田総理は退任し、新しい内閣が誕生するということです。衆議院の任期が1年を残していますが、新しい総理の下で早期に解散総選挙に踏み切る可能性が高まったということでもあります。そうなると、岸田政権のままで生き倒れ解散するよりも、自民党にとっては少しでも延命する機会を開いたともいえ、一方野党側、まして、新党である日本保守党にとっては、非常に厳しい戦いになることも想定され、前回の岸田さんが総理就任直後に行った解散総選挙を想起させます。

 これからは総裁選挙をめぐって連日自民党がクローズアップされることになり、また、保守は自分達の期待(高市早苗総理!)でやきもきするばかりで、実際の自民党内での権力闘争で物事が決まるということを忘却してしまい、前回の総裁選と同じようなことが繰り返され、しかも、今回は安倍さんという大きな重しがないことが、更に期待からかけ離れたことが行われることを想定しなければなりません。

 自分自身、解散総選挙が相当を早まっていることを考えた行動を今後考えていきたいと思いますので、これからも応援を宜しくお願いいたします。

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