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股旅CENTRAL_day4_福井

31駅、3時間半の列車旅で岐阜から福井へと向かう車窓からは、見慣れない風景が窺えた。

大陸からの黄砂だろうか?
写真では分かりづらいが遠くの山々が黄ばんだ靄に覆われている。
快晴にも関わらず地表に届く太陽光はディフューザーがかけられたかのように眠く弱々しい。

今外に出て人を撮ったら面白いのだろうと思い外を眺め続けた。職業病だ。

岐阜から福井へは、道中滋賀県を通過する。
琵琶湖の真横を北上、細かな乗り換えを重ねて列車は福井県に到着。

昔々、水晶浜という有名な海水浴場に来たことはあるが市街地は初めて訪れた。


恐竜推しがすごい。
日本最大の化石出土ポイントなんだそうな。
フクイラプトルとかフクイサウルスとか、ここで初めて見つかった種類がたくさんいるんだとか(着いてから知った)。

ここ福井では撮影依頼が1件。
早速依頼主と待ち合わせて、家族写真を撮影した。

自分で言うのも何だが私は非常に子供に懐かれやすい。大きな目とよく動く眉毛が多分幼児向けのアニメキャラっぽいのであろう。

今日のプリティーキッズもすぐに心を開いてくれた。嬉しい。

小さいお子さんがいるご家庭の皆様、家族写真はぜひ私に。


福井の街も岐阜と同じく、古い商店街は息も絶え絶え今にも死にそうな状態だった。

ただ明らかに違ったのは、再開発が進んでいることだ。地元の方々はそれをよく思っていないようだが……

かく言う私も、元々あった地域色を消し去る現代的で均質的な再開発にはうんざりしている。
今の日本の都市部はどこに行っても似たような風景ばかりだ。

このめちゃくちゃ雰囲気のいいカフェは築70年の建物で、ここも半年後には取り壊され綺麗になってしまうらしい。


ここで20年近くこの店をやっているオーナー。

東京から旅をしていると言うと、居合わせた地元の方々のお話に混ぜていただき色々なことを聞けた。
ありがとうございました。

その後は福井市街を探索。
春の陽気でとても過ごしやすい気候。


飲み屋街は規模こそ小さいものの、夜になると賑わうのだという。

ところでなのだが、一昨日(day2)この日記で紹介した岐阜の"宇宙一チャーハン"を覚えておいでだろうか。

あの後早くも2人の知人から、店に行ってみたという報せが。

だから言ってるでしょう麻薬的で宇宙一だと。
皆さんも早く食べに行ったほうがいい。
繰り返すがラーメンの味はごく普通なので悪しからず。

夜、コーヒーを買いにホテルから出てみると昼間の陽気が嘘のように冷え込んでいる。
今日の最低気温はわずか2℃のようだ。

そういえば昼間の依頼主は「まだ冬」と言っていた。「とっくに春じゃないですか〜!」と返したがなるほどこういうことか。
北陸の本格的な春の訪れはまだ先だ。

福井にはもう少し滞在できればよかったのだが、明日には次の目的地へ移動せねばならない。
ここに次に来る頃にはあのいい味出してる商店街は姿を消しているのだろう。

今回の道のりは少し駆け足。
そのさまは短い桜の季節の如し。
旅は続く。

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