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何を語りたいのか、それが問題だ。話したことも、書いたことも、その瞬間からは嘘になる現在を、絶えず踏みしめている自分がいるのに、また同時に意識はどこか別の、明るくて空気の澄んだ天地をどうしようもなく所望する。暗い部屋でキーボードに手垢をこびりつかせながら悲しみや絶望といったそれこそ垢に塗れた安い言葉を液晶に並べる人間は、果してどれほどまでに高尚であろうか。語ることと、語らぬこと、その場合、どちらが価値を持つのだろう? “I want―”と、「愛を」は似ている。口ずさんでみ