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人のお世話になるということ


みなさんこんにちは!
LONAの青木です。

長いことブログを書いていなかったので、久しぶりのブログになります。

前回のブログでは「移転のお知らせ」を粛々と、そして事務的に綴りましたが
移転するにあたって、いやいや、もっと言うべき事があるだろう!と思い、今日はブログを書くことにしました。

いつもブログを書くときは「誰に向かって、何を伝えたいのか」という事を考えていて、もちろんほとんどの場合はユーザーさん(使ってくださる人)向けに書く事が多いのですが、今回はユーザーさんの他にも、伝えたいなと思う人達がいます。


ちょこっと長い話になるのですが、お付き合い下さったら嬉しく思います。


ご存知の方も多いと思いますが、今のお店に移転する前、私は「KAWAMURA LEATHER」さん という、革屋さんにいました。
KAWAMURA LEATHERさんは(以下長いのでカワムラさんと言います笑)イタリアンレザーをメインに扱っている販売店なのですが、なんとミシンやクリッカーなど、革の作品制作で使う機材を無料で貸し出してくれる、所謂「シェア工房」が併設されているショップさんなんですね。本当に珍しいスタイルだと思います。

今までイタリアンレザーなど高級な革は、企業向けにしか販売されず、一般のクラフターが1枚から気軽に買えるお店というのはとても少なかったんですね。そこがなんと1枚から買える。しかももっと小さいA4サイズから買える。さらには買った人には機材も使わせてくれるなんて、本当に夢のような話なんです。革のテーマパークと言っても過言ではありません。笑

そんなテーマパークに、私も始めは普通のお客さんとして通っていました。
元々革繋がりのお知り合いということもあり、カワムラさんの看板描きのお手伝いをさせてもらったり、色々仲良くさせてもらっていました。


そうこうしているうちに前職からの独立が決まり、さて場所を探そうか!となったのですが、ミシンなど音出しOK物件が中々見つからない、その上アラサーの事業経験が無い女性はお金が借りづらい。さらにコロナも広がりはじめて、今後の世の中の動きが全く読めない。

場所もないお金もない、先行きもわからない。

「人生そう簡単に前には進ませてもらえないのね」と肩を落としていた時に、

ある人から「カワムラさんで一時的にやってみたらどうか」というお話をいただいたのです。


本当に一筋の光みたいな話でしたが、幸運な事にそれは実現して、
今年の6月からカワムラさんで『居候』的なポジションで制作活動を始めることができたのです。


はじめ自分のお店が持てない事への焦りや、居候であることの申し訳なさは勿論ありましたが
振り返ると、カワムラさんでお世話になった事は、本当に自分にとって最良の出来事だったのだと思います。

その理由は沢山あるのだけれど、一番の理由は

「沢山の人に出会えて、沢山の人にお世話になった」からです。


クラフターが集まるお店だから、沢山の人と、ものづくりの話ができました。
見た事のない革を沢山見せてもらえて、教えてもらいました。
私のブランドの事まで、自分の事のように一緒に考えてくれる人達に出会えて、幸せでした。


たった半年の間に、どれだけの人のお世話になったことか。


着用写真一枚撮るのだって、自分一人じゃ、いいものは撮れないのです。


以前は「人のお世話になっちゃダメだ!」と思っていたけれど、今は「そもそも人のお世話にならないなんて無理だ」と思っています。
誰もが、誰かのお世話になっていて、優しくされているんだと思うんです。自分一人で何でも出来るなんて思ってたら大馬鹿やろうで、一人でできていることなんて、きっと何一つない。少なくとも私は。


だからこれからまた一人で店舗を構えるわけですが、決して一人じゃないと思っています。


優柔不断な私ですが、決断に困った時に自分に言い聞かせる言葉は

「大丈夫、一人じゃない、変化を恐れるな!」



誰かがいてくれるから、前に進めるのです。

関わってくださる人、全てに心から感謝こめて。

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