仮想環境とクラウド

最近、「仮想環境」と「クラウド」と言ったIT用語を聞く機会が多いと思います。
ここ最近の構築業務では、「オンプレミス(自社内の物理サーバ)」から「仮想環境」および「クラウド」への移行業務が増えてきている状況となります。
そのため、各用語の違いについて簡単ですが説明したいと思います。

・オンプレミス
オンプレミスは、情報システムのハードウェアを使用者(通常は企業)が自社保有物件やデータセンター等の設備内に設置/導入して管理運用形態となります。

・仮想環境
仮想環境は、パソコンやサーバのハードウエアリソース(CPU、メモリ、ディスクなど)を基に仮想的な環境を構築したものになります。
CPUやメモリなどはパソコンやサーバに実装された数しかありませんが、それらを論理的に割り当てることで環境を分離したり統合したりする技術です。
簡単にいうと、Windows環境の中に仮想的に作られたLinux OS環境や、別のWindows OS環境が扱えるようになります。
仮想環境ソフトウエアとして有名なソフトは、以下になります。
オラクル社「Virtualbox」、VMware社「VMware 」、Microsoft社「Hyper-V」などがあります。

・クラウド
クラウド(クラウド・コンピューティング)は、インターネットなどのネットワーク経由でユーザーにサービスを提供する形態のことになります。
クラウドはユーザの利用形態によってIaaS/PaaS/SaaSの3種類に分類されます。
■IaaS(Infrastructure as a Service)
 IaaSは、サーバやストレージなどのインフラ機能をネットワーク経由で提供するサービスとなります。
■PaaS(Platform as a Service)
 PaaSは、アプリケーションを構築して稼働させる開発環境(プラットフォーム)を、ネットワーク経由で提供するサービスとなります。
■SaaS(Software as a Service)
 SaaSはネットワークを経由してソフトウェアを提供するサービスとなります。
有名なクラウドサービスは以下になります
Microsoft社「Microsoft Azure」、Amazon社「Amazon Web Services」、Google社「Google Cloud Platform」などがあります。

・仮想環境は「技術」、クラウドは「サービス」
仮想環境とはハードウエアを論理化し、リソースを効率よく利用できるようにするための技術になります。
対してクラウドとは、ネットワーク経由で利用することができるサービスの名称になります。

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