大胆に予想!『美味しい馬券〜「美味しい競馬」スピンオフ〜』(函館スプリントS)
競馬はディープインパクトですね!先週の安田記念はダノンキングリーが7カ月の休み明けで優勝。ディープ牡馬はG1で穴が多く、休み明けを苦にせず、ダービー2着の実力馬。それでもちょっと手が出なかったです。前年の安田記念で見どころなく7着に敗れていますし、ディープにしては切れ味一辺倒でもなく、すっかり1800メートル巧者認定していました。ダービーのシャフリヤールにせよ、ダノンキングリーにせよ、勝たれて見れば「その手があったか」のディープ。難しいですね。
日曜(6月13日)は札幌11Rの函館スプリントSを取り上げます。札幌なのに「函館」なのは、オリンピックシフトで函館と札幌の開催が入れ替わっているため。函館と札幌の1200メートルは傾向が違うので、そのあたりは注意しておきます。
簡単に言うと、札幌は内優位かつ外不利、函館はフラットです。
札幌は小回りコースとしてはコーナーが大きめで、とくに短距離では外を通ったときの距離ロスが響きます。単純に内枠有利かといえば、確かに1枠の成績は相当いいですね。ただし、8枠も極端に悪くはありません。札幌で外を通ると不利なことなど騎手も承知していますから、レースの運びはそれぞれがコースの内優位を想定したものとなります。
◎⑭ビアンフェ
短距離のここにもディープインパクト産駒はいますが、それではなくてディープインパクトの子キズナの産駒であるこの馬を本命にします。札幌の芝1200メートルは先述のような理由で、ガツガツとポジションを取るタイプが優勢です。追い込みはよほど展開がはまらないと厳しい。中団から勝つのさえ難しく、前~好位あたりがVポジション。この馬、前走時548キロとかなりデカいので、内でこまごました先行争いをするより、外からかぶせていくことになるこの枠は悪くないでしょう。
○⑯カレンモエ
単に大外枠だと厳しかったと思いますが、内に何がなんでも行くビアンフェがいてくれるので先行ポジションが取りやすいはず。この馬の両親の話は競馬界では有名ですが、何度聞いてもいいものなので記しておきます。父ロードカナロアと母カレンチャンは同厩舎、のみならず同じ担当者、馬房が隣同士。一つ下のロードカナロアがカレンチャンをLOVE的な意味で相当意識していました(と担当の岩本さんが言っていた)。’12年の高松宮記念は1着カレンチャン、3着ロードカナロア。同年スプリンターズSは1着ロードカナロア、2着カレンチャンのワンツー。カレンチャンには現役当時、安田翔伍助手(現調教師)という彼氏がいましたが、そこは種族の違いもあり、カナロアの奮闘も功を奏して’15年に両馬は結ばれたのでした。その「愛の結晶」がカレンモエ。このレースは母が’11年1着、父が’12年2着と縁のある重賞。どっちも函館でしたけどね。
▲①アスタールビー
こちらもロードカナロア産駒。北海道7走4連対の小回り巧者で最内枠。昨夏8月の札幌芝1200メートル重賞キーンランドCで4着ですから、開幕週の最内枠ならもうひと押しがあってもいいかと思います。
出走馬をどう判断したか、ひと言ずつ置いておきます。予想の参考に…なるかな?
1 アスタールビー ▲カナロアの洋芝巧者、最内枠で1翻アップ
2 マイネルアルケミー …相手めっちゃ強化
3 シゲルピンクルビー △忙しそうも負担重量50キロが有利
4 ジャスティン …こちら58キロでは先行力が鈍りそう
5 ケープコッド △安定感あるメジャー産駒で連下なら
6 リンゴアメ …大駆けゴッホ産駒だが開幕週は割引
7 ミッキーブリランテ ☆典型的な距離変化巧者。陣営も分かっている節がある
8 カツジ …ディープだし開幕週の1200は忙しい
9 タイセイアベニール △ダンチヒ系らしく好調時は連続好走
10 ジョーアラビカ …重め配合のスプリンター。差しが決まる北九州記念で
11 コントラチェック …前走は何で2番手行けたの?ムラ馬で追いかけづらい
12 ロードアクア △先行力が売りの平たん向きカナロア
13 センショウユウト …消耗戦向きキンシャサ
14 ビアンフェ ◎パワー逃げ。ここらへんを勝つのがキズナっぽい
15 アルピニズム …12月、1月の中山オープン特別を待つ
16 カレンモエ ○レース巧者。両親の背景と名前のわりに競馬はシブい
馬券は
3連単フォーメーション。
<1着>⑭ → <2、3着>①⑦⑯ = <2、3着>①③⑤⑦⑨⑫⑯ 30点。
押さえに
3連複フォーメーション ⑭ ― ①⑦⑯ ― ①③⑤⑦⑨⑫⑯ 15点。
text:仙波広雄@スポーツニッポン新聞社 競馬担当/【logirl】でアーカイブ公開中『美味しい競馬』MC