拍車をかけるサービス業界のlogic

これは「ビジネスモデルのlogic」の続きです。今回は急激に成長を続けるサービス業のお話です。

サービス業といえば、介護・レンタル・ホテル・タクシー・飲食・ホテル・クリーニングなどです。ここに追い風となり拍車をかけるものがあります。それはIT(インターネットテクノロジー)企業です。

今まで「店舗に来ていただいたお客様に対して・電話をいただいたお客様に出前として」サービスを提供してきたサービス企業へ、IT企業が提供し始めたものとは?時代を振り返ります。

IT企業の歴史(ざっくり)

1 ウェブサイトを作ることで集客と知名度の上昇、カタログもサイトへ載せることで客の取り逃しの減少、ウェブサイトによる採用の強化など

2 地図アプリやグルメサイトとの連携で知名度の向上・予約システムの導入による客の取り逃しの減少と電話対応の減少・口コミによるサービスの改善・決済システムの導入による支払いの簡略化・楽天などの大規模委託販売サイトによるターゲット層の拡張・アプリの導入による顧客情報の管理/在庫の管理・ICチップによる支払いの簡略化 など

このように時系列としてみれば大きな変化をしてきました。ここまででもITというものが実は多大な威力を持ったものだったと理解できると思います。

そして近年、IT企業自身が事業を練り、これらテクノロジーを使った「YouTubeなどの動画サービス」「世界中の民家・空き室貸し出しサービス」「新作の洋服の長期試着&そのまま課金で購入サービス」「洋服の自分サイズでの購入」「タクシーのGPS配車・相乗りサービス」などの”商品は今あるものを使い、ITでこれに付加価値を見出すサービス”を展開し始め、大きな経済の波を起こしています。さらに最近では、

3 AIによる好みや傾向分析での類似商品の提供・データマーケティングによる顧客の動線/傾向分析と事業展開のアドバイス・自動運転技術・ドローン開発・顔認証技術・AR/VR

といったことも開発されていて、まさにIT戦国時代の真っただ中です。

そもそもITって何してるん?

IT企業の行うサービス業の大きな特徴は1度作ったサービス(ウェブサイト・アプリ・ゲームなど)を保守・運用することで売り上げを維持し、時機を見てアップデート(機能追加・ストーリーやアイテムの追加)をすることで売り上げの向上を図ります。(要は俗に言う”課金”を狙います。)つまり、1つ作って上手く波に乗ればたくさん作らなくていいのです。ここが生産業との大きな違いです。ゆえに、時間もやたらと割く必要もなく人手もそこまで要らないのに大きな額を課金によって得られるためホワイト企業となるのです。(例として、客1人が払う課金が月980円だったとして、日本中・世界中がターゲットなので1万人が登録したとしても1万人×980円=980万円の売り上げが1月に稼げます。従業員は10人~20人も居れば仕事をこなせるため980万÷20人=49万(経費度外視の超単純計算のため、鵜呑みにはしないでください。)1人49万手にできます。こうしたサービスをまた1つ増やして数人雇えばまた大きく利益が出ます。ボーナスが余裕で渡せます。従業員の人数と売り上げは比例せず、売り上げは登録者数によって決まります。(月額サービスの場合) 要はサービスの内容を良くし、広告での集客をし、知名度と人気を高めることが売り上げに繋がるのです。サービス作りだけでなくマーケティングも非常に大切なのです。大量生産よりも遥かに早く大きく稼げます。そりゃホワイトになりますね。)

この中でも膨大な市場シェア・顧客データを保持しているGAFA【ガーファ】(google apple facebook amazon)+M(microsoft)などのメガベンチャーIT企業が市場をほぼ独占し、次いでYouTubeやInstagramなどの”ユーザー自身が生み出したコンテンツを載せていくこと”を狙ったプラットフォーマーと呼ばれるITベンチャーが続き、これに一矢報いようとあらゆるIT企業がどんどんと世界各地で立ち上がっています。(ベンチャー企業という言い方は人によって様々な捉え方があり、非常にややこしいです。最近の傾向としては基本的にITを活用していることを前提としたような言い方になります。昨今はわかりやすさのためか、新たな市場を開拓しようとする出来立てホヤホヤの企業をスタートアップ企業と呼びます。GAFA+Mは生まれてもうずいぶんと経っているのでスタートアップとは言えないです。新参者から見れば GRAND+MAみたいなもんです。赤ん坊など抱っこされちゃいます。「よちよちー買収ちまちょうねー」)

こうして「サービス業」と言われていたものが大きく様変わりし、よもや「ITサービス業」とさえ言える時代になりました。むしろ、売上や運営システム(予約・販売・決済)としての依存が大きいためにITが無ければ存続が厳しい企業も増え、かつての「サービス業のためのIT導入」が「IT活用のためのサービス業」になり上下関係が逆転したのです。この先の時代においては全てのものがインターネットに繋げられると言われており、ようは全ての業種がIT企業にのみ込まれてもおかしくない時代が来ます。

まとめ

2部に渡ってビジネスモデルの論理をお伝えしましたが、いかがでしたか?僕的には「スーパー美徳タイム」が一番のパワーワードだったように思います。そこ?

2大ビジネスモデル

・生産業 職人(上司)が「物体こねこね楽しいな♪スーパー美徳タイム発動‼」する仕事。時間と人的コストが非常に多くかかり、ブラック化したために若者が離職、担い手が不足。儲けている企業は限られており、多くの仕事は変化をつけるアイデアに乏しく進化ができないために将来性がない。ロボットやドローン、アレクサなどのIT関連の電子機械には未来がある。肉体労働。

・ITサービス業 インターネットの活用で今までのビジネスを活用・改革・進化させて新たな市場を開拓し、利益率の高いサービスを確立している。IT・ロボット産業の進化は止まらないため将来性は抜群。お金(利益と資金)も在庫(サービスは消えないので在庫は∞)もあるため残業の必要がほぼ無く、時間と場所も縛る理由が無いためリモートワークやフレックスタイム制があるなどホワイト企業がたくさんある。知的労働。

他の記事でもお仕事の選び方などご紹介してますので、ぜひご覧ください。


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