トゼンソウ

醜い。

 そうはっきりと心に浮かんだのを覚えています。
あれはいつだったでしょう、と思い出そうとしてみても、元来記憶力の無い人間なのでおぼろげにも解りません。
 それでも、いつかはっきりと思ったのです。醜い、と。
 何に対してか、勿論そう問われることでしょう。何かと言われれば、生来人間の持つ、嫉妬心虚栄心承認欲求その他に対してです。
 とは言っても、顔も名前も知らない他人のそれに対して思ったのではなくて、一番近くにいる他人である私のそれに対しての気持ちです。
 上記にある感情等の要素は、他人と関わるうえで必ず持ち合わせるであろうものです。それらに対してだけ思ったのでなく、その他と書いてある通りまだまだ沢山あるでしょう。それらを書き連ねるだけでこの文章群を終わりにしてもいいぐらいの量なはずです。
 なぜこのようなつまらない前置きを長々と連ねているのかと言いますと、私の周りの人にも例を見るように、人が離れて往くのが恐ろしいからであります。私の生まれ持った気質と言うのはどうにも臆病で、人が離れて往くのだけでなく、近くにいてくれても気持ちも近くにいてくれないと嫌で嫌でたまらないのです。勿論そのような我儘を全て聞いていては、それこそ皆離れていってしまいますから普段は押し込めていますが、誰かが私から離れようとするとき、私が他人に受け入れてもらえなかった時なんかには奥の方から顔を出すのです。
 今こそ、あの人より大きな実力さえ持っていれば離れて往かなかったのではないか。引き留められたのではないか。自分の近くに永遠に置く事さえ可能だったのではないか、と。
 勿論そんなことは有りえず、その人は私から離れて行ってしまうだけなのですが。

 私は欲が張っているので、自分が嫌っている人間よりすべての技量が上でないと気が済まないのです。厳密に言えば、すべてが上である気分になれないと腹が立つのです。
 すべてと言っても、性格が悪い時点で上を行く事はできないので、こちらも厳密に言えばすべてではありません。
 具体的に言えば、創作的な技量のことが多いです。絵を描く事、曲を書く事、文章を書く事。作曲に関しては素人なので対象となる人はかなり少ないのですが、絵を描く事に関してはそれなりにプライドを持っているから厄介なものです。
 「対象」という言葉を使いましたが、これは「嫌いな人の中でも、作曲に関して私より素人であろう人・私より素人であった時代を私が知っている人」になります。かなり少ないので、頭に入れておく必要も無い概念ですが。

 今まで語っていた嫌いな人、だとかの類の人は、勘違いされそうなので書いておくのですが、非公開アカウントのフォロワーさんにはおられませんし私がTwitterに絵をアップロードする時にメインとして使用しているアカウントのフォロワーさんにもほとんどおられません。これで気にされる心配性の方には申し訳ありませんが、私は嘘がつきたくないので……。
 兎角、ここまでの話で「私なのかなあ」と心配された方には申し訳ありませんが、誰が読んでいるかわからない世の中で無責任なことを打ちたくないのです。
 恐らく貴方ではありません。というか、先ほどの対象の方は私なんかにはあんまり興味ないと思いますし。

と、面倒くさそうな文章の練習をしたのでした。飽きたのでさよなら~~

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