iOSDC2021にて初登壇した話
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iOSDC2021にて初登壇した話

(2021-09-22: 「声の出し方の改善」を追記しました)

今年もiOSDCに参加しました。

昨年と同じくオンラインでの開催でしたが、個人的な感想としては、オフラインと遜色無いくらい楽しく、イベントを支えてくださった運営の皆様には感服するばかりです。運営の皆様、本当にお疲れ様でした!

ところで、今年は初めてスピーカーとして参加しましたので、忘れないうちに勉強になったことなどを記事として書き留めておきたいと思います。お時間に余裕がございましたら、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

トーク

動画のアーカイブは後日公開のため追って更新とさせていただきますが、今回は上記の内容で発表させていただきました。ご視聴いただいた皆様、ありがとうございました!

プロポーザルの提出

プロポーザルを提出した動機としては「人前で話をする経験を積みたい」だとか単に「目立ちたい」とかいうある種の根源的な自己顕示欲がなかったわけではないですが、大勢を占めるちゃんとした動機としては、簡単に言えば「App Clip がこのまま忘れ去られるのが見ていられなかった」といったところにつきます。

トーク採択

今回、幸運にも&光栄にも発表の機会を頂けました。

「選ばれたからにはいい加減な発表にはできないぞ」とプレッシャーを感じつつ、いい感じに燃え始めた仕事を尻目に、スライド作成を始めたことを憶えています。

スライド作成

不思議なことに忙しいことは重なるもので、結局スライドと台本が完成したのは9/1(水)です。収録締切が9/5(日)でしたので、かなりギリギリです。

しかもその時点でスライドが168枚あり、20分に収まるわけがなく、内容を切り詰める作業がはじまりました。

リハーサルを繰り返し、社内で発表会を実施するなどしてフィードバックをもらいつつ、早口になりすぎない程度でカバーできる最大限の内容を詰め、収録に臨みました。

怒涛の収録

iOSDCでは、いわゆる自動収録という「発表者だけで収録可能な仕組み」があり、最初はとても驚きました。素晴らしい仕組みですね。

先に言ってしまうと、これはかなり難航し、最終的にTake 9まで行きました。

記念すべき1回目 ...は画面共有の権限を与え忘れて再起動が必要になり、そのまま収録が終わってしまいました。(カメラ権限とマイク権限だけ渡して満足してました...)

気を取り直して2回目: 話し方に問題はなかったものの、収録後のビデオ確認でスライドの一部に説明不足感があったので、再度収録を予約

3回目: 収録時に急に唾液腺が仕事を始めたせいで、リップノイズがひどいことになり、やり直すことに...

4回目: リップノイズが改善せず、その上スライド送りを間違えてパニックになったのでボツに

5回目: どうにかリップノイズが気にならない程度に収録できたので、これを提出。

締め切り前に収録を終わらせることができた安心感に浸りつつ、土日を過ごし、週明けからはまた忙しく働きました。

波乱の再収録へ

ところが、すっかり油断していた9/11(土)

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タイトルを見た瞬間に体が臨戦態勢になり心拍数が急上昇しました。

とりあえず土日の予定を全てキャンセルして、仕舞っていた機材も引っ張り出して、再収録に臨むことに。

再収録となった理由として「編集過程で声が聞き取りにくいところが多く、このままではトークの内容がみなさんに伝わらなかったり、聞き取りにくさ故に低評価となってしまう可能性が高い」とのことでした。

一方で、自分が5回目の収録をOKとしたのは、「録画を確認した際に、今まで参加したオンラインカンファレンスの平均的な『音声の聞き取りやすさレベル』(主観)と比べてそれほど相違なかった」という理由からでした。

「そうか、もっと高い品質が求められているのか」と思い直し、しばらくの間、自分の声を録音して波形で可視化しながら研究しました。

声の出し方の改善

研究、はちょっと大げさだったかもしれないですが、やったことは「声が大きすぎず、小さすぎない範囲で出せる方法」を見つけることでした。

ボイスメモで波形(といっても結構アバウトですが)を表示することが出来るので、重要な単語周辺の振幅が最大値の半分をカバーしていればいいかなーという程度で、声の出し方を研究しました。

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実際のところは個人差が大きいところだと思いますが、自分の場合はシンプルに大事な単語の周辺で腹式呼吸を意識することで、重要なワードがかすれて聞こえないといった事態を概ね回避できたのかなと思います。

また、語尾が特に聞き取りづらくなる傾向があったので、最後の単語は音程を意識するようにしたところだいぶ改善しました。(ちょっと説明が難しいですが、たとえば「〜ですね。」というセリフは、「ね」を オクターブ表記における「B2」くらいの音に乗せる感じで発音する、といったところです。)

「p」が倒せない

実は5回目の収録時点では、ある程度音量を下げて録音していましたが、その理由は「リップノイズがうるさい」以外にも、「無声両唇破裂音(p)で音割れする」というのがありました。

特に今回のトークは App Clip (/æp klɪp/) という無声両唇破裂音が二箇所にある単語を多用します。そのまま発音すると、表現が稚拙ですが爆発するような音が録音されて、かなり聞き取りづらくなってしまうのです。

しかし、今回は音量を下げて対策するわけには行かないので困りました。となると、もうどうにか意識して破裂音が弱くなるように発音するしかありません。

ちなみに、下唇と上唇で閉鎖を作ったあとに破裂させない(いわゆる内破音、つまり /æp ̚ klɪp ̚ /  と発音すること)で対応することも考えましたが、意識しすぎると一周回って聞き取りづらかったので止めました。

最終手段

その後、録音を3回ほど繰り返しましたが、調整間違えて音割れするし、リップノイズは入るし、破裂音はどうしようもないし、台本は噛む、という惨憺たる有様が続きました。

とはいえ時間は限られており、これ以上スタッフの皆様にご迷惑をおかけするわけにも行きませんので、最終手段に出ることにしました。

要するに波形をいじりました

そうです、セッションで流れた音声は録音なのです。いや、もともと事前収録なんで厳密には 事前収録in事前収録 でしょうか。(PCの音声を録音に入れるのはZOOMの機能を利用すれば可能です。)

やるからには本格的な波形編集ソフト等を使用すべきところですが、時期的に新しくソフトウェアを導入したり学習する時間が残っていなかったので、mac標準のボイスメモを使いました。

mac標準のボイスメモには、任意の箇所を再録音して上書きする機能があるので、最も問題な「p」とリップノイズを駆逐するにはまあまあ十分でした。

手作業による地道な作業のため、どちらも完全に取り除くには至りませんでしたが、5回目の収録よりはだいぶ音量が大きく、かつ聞きやすくなったので、その録音をもとに最後の収録に臨むことになりました。

最後の収録

録音データはすでにあるので、あとは収録時にそれを流すだけ...とは行きません。

スライドはタイミングよく手でめくればいいとして、問題は「口」です。

今回は3Dアバターで登壇したのですが、本物の顔ではないとは言え、音声だけが流れて口が動かないのは不自然です。なので流れる音声に合わせて口パクをするという、逆アテレコというか アフターレコーディング(動画の方)みたいなことをしました。自分で文章書いてて笑っちゃうんですが。

ちなみに「音声が録音なら、絵も録画でいいじゃん」というご意見もありそうですが、動画編集の経験が浅かったので今回はやりませんでした。

こうした様々な苦労を経た結果「すごく聴きやすくなっていました!」とお返事を頂くことができ、収録確認が完了となりました。

迎えた当日

自分の収録を見るだけの作業なのに、めちゃくちゃ緊張しました。緊張しすぎてあんまり記憶がないです。

Ask the Speaker

あとは、Ask the Speaker です。

最初は、同時間帯に魅力的なセッションが多かったこと、そして App Clip という題材的にあまり人がいらっしゃらないかと思っていましたが、嬉しいことに多くの方に来て頂けました。

Ask the Speaker に来て頂きました皆様、本当にありがとうございました。

しかし、そんな大事なシーンで、ワイヤレスヘッドホンがやらかしてくれました...(厳密にはワイヤレスヘッドホンのせいなのかはまだわかりませんが...)。質問を聞いていたら突如「キキキキキィー」って感じで黒板を金属でひっかくような音が大音量でヘッドホン内部に響きました。

反射的にヘッドホンを外し、テキストチャンネルに「音声調整します」と書き込み、ペアリングを外し、Discordの音声設定で出力先をスピーカーに変えて、どうにかその場はしのぎましたが、一時期はどうなることかと思いました。ちなみに原因はいまだ判明していません...(たぶんBluetooth通信の障害な気がしますが...)

こうして、無事、Ask the Speaker を終えました。質問いただいた皆様、そして、質問のハードルを下げてくださったスタッフの皆様、本当にありがとうございました!

最後に

はじめてスピーカーとして参加した iOSDC でしたが、本当に学びの連続でした。

主観ですが iOSDC はオンラインイベントとして比類ないもので、また来年も何らかの形で参加したいです。

運営の皆様、スピーカーの皆様、スポンサーの皆様、参加いただいた皆様、本当にありがとうございました!

関係ない余談

家の光回線がマンションタイプなのが原因なのかわかりませんが、結構な確率で動画が低画質になってしまう問題を来年までどうにか解決したい...(下記参考画像)

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iOSエンジニアのなかま