孤高のグルメ season 2 -番外編-
2回目にして早くも番外編。
先日2Fのカドさんと話していて、行橋にもヤバい所がある!と言う情報を得た。
話を聞いただけでかなり心が躍り、タイミングがこの前あったので行きましょう!となり一緒に行って来た。
お店の前で待ち合わせをしたのですが、外観は昔ながらの喫茶店と言う趣きでかなり年季の入った看板が凄く良い。
今回情報を得たお店は、
「キッチンぶーる」と言う行橋の老舗定食屋。
まず名前からしてかなり香ばしい雰囲気を醸し出している。「ブルー」でも無く「ブール」でもなく「ぶーる」と言う平仮名表記がミソなのだろう。
「ぶーる」ってまず何?と思って先程調べたら、フランス語で"球や球体の物"、"パン屋を意味する"と言う事らしい。
だとしたら"キッチン"なのに"パン屋"と言う事なのか?いやでもパン屋では無い。
いや、何か他に深い意味があるのだろうか。
謎は深まるばかりである。
早速、カドさんと合流し店内へ。
店内も昭和からずっとあるんだろうなと言うヴィンテージな雰囲気。そしてヴィンテージおじいちゃんとおばちゃんの2人で切り盛りしている様だった。
オープン直後の11時半頃に行ったのだが、かなり繁盛しており弁当の注文が相当数入っており、カウンターに注文済みのお弁当がぎっしりと並んでいた。
凄い繁盛してますねぇ。等と話しながら何にしようか選んでいるとキッチンから異様な音が聞こえて来た。調理音とは明らかに別の音なのである。
何の音?と思い耳を澄ますと、
「ハァ、、、ハァ、、、アァァァ、、、、」
と、かなり息が上がりながら苦悶の表情を浮かべ調理をするおじいちゃんがそこにはいた。
完全に疲れきっていた。
いやむしろ疲れきった向こう側の表情だった。フルマラソン走った後に調理しているのかな?くらいの疲れようだったのだ。
もうバッッッッテバテ。キッチンの中をよく見ると椅子があり、何なら座りながら揚げ物をやっていた。
朝から恐らく仕込みとかで忙しく、更には弁当の注文も大量に入る、普通にお店の中で食べる自分達の様な人達も沢山いる。その間にバンバン電話もかかってくる。でも料理を作らないといけない。またお客さんが来店してくる。
これの無限ループをおじいちゃん1人で担っていたのだ。そりゃあキツい。猫の手も借りたい。けど、どうやらおじいちゃんは「キッチンは俺のシマ!」みたいな雰囲気を醸し出し人の手は借りない。
おばちゃんは、
・来店したお客さんを誘導
・注文を受ける
・お会計
の3つのみ。そこをうまい具合に分ければそんなにフルマラソン後みたいにハアハア言わずに済むんじゃない?と思ったが、そこは昭和の男。電話にも出ます。
最初は電話(ガラケー)を「こっちに持ってきて!」と急かして言っていたが、色々業務過多で手が離せなくなり最終的に「電話出て!」と若干キレ気味に言っていた。
そこでおばちゃんも若干キレ気味になってものすごく気まずい空気が店内に漂った。
カドさんから事前にこうなる事も店の感じも色々と聞いていてそれに心躍り一緒に来たのだがやっぱり好きな空間だと思った。
この感じいいねぇ〜。。。笑
と2人でニヤニヤしながら待っていると料理が運ばれて来た。
フルマラソン後のヴィンテージおじいちゃんが作ったとは思えない程洒落ていて優しい味に僕らは悶絶した。
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