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孤高のグルメ season 2 -二鶴編- #1「焼きめし」

まず、最初に謝らないといけないのが今回から始まる「孤高のグルメ season2 -ニ鶴編-」は初めてでは無く既に一度訪れています。
新章を初める前に訪れてしまい大変申し訳ございません。「何だ!夢か!」くらいに思っていますので初見のつもりでのぞみます。

森食堂で次の場所はどこにしようかなーとヒタヒタの親子丼を食べながら調べていたら近くに「ニ鶴」と言う所を発見。

調べてみると外観もボロボロで(褒めてます)、謎の草が生い茂り、もう個人的には100点な外観。

そして、どんなメニューがあるのか調べると「ちゃんぽん」「焼きめし」等の定番の定食屋メニューから「びっくりうどん」なる早くも気になる物が。「ちゃんぽん」が美味しいらしく口コミを見ても「ちゃんぽん」を絶賛する声が大半。

この前、夢でまず1回目に行った時にはその「ちゃんぽん」を食べて美味しかったので今回は実際に初見で(の気持ちで)行った。

良い感じのヴィンテージ暖簾を潜るとこれまた良い感じのテーブルとイスが並んでいた。

森食堂はおじいちゃんが1人で切り盛りしていたがこのニ鶴はおばちゃんが1人で切り盛りしているようだった。

カドさんとカドさんの息子さんと行ったのですが席に着くなり全員で顔を見合わせた。

何故なら店内が「無音」だったからだ。
店内のBGMが何もないのだ。
あの森食堂でもテレビがついていて「音」はあった。

ただならぬ期待に胸を膨らませて口コミで2番目に人気だった「焼きめし」を注文。

席で暫く待っていたのだが、ここでもまたある違和感を覚えた。

「調理音が聞こえない」

神聖かまってちゃんの「ロックンロールは鳴り止まないっ」はロックの初期衝動を歌にしており、イヤホンとっても頭の中で音楽がなり続けるくらいの衝撃を受けたと言うのを曲にしていると認識している。

鳴り止まない所か最初から聴こえないのである。

これじゃあ、の子もあんな曲は作れまい。

自分とカドさんの息子さんは焼きめしを頼んだので具材を切る「トントントン」とか、具材を炒める「ジャー」みたいな音がしてもいいのに水を打った様に静かなのである。

カドさんも「ちゃんぽん」を注文していたので同じく具材を切る音はしても良いと思う。

先に全ての具材を切っているのか?長年の経験で手際が良いのかな?と想像していたら、奥ーーーーーーの方で蚊の鳴くような声、か細い音で「トン...トン......ト.....ン......」と言う物凄く申し訳なさそうなモールス信号の様な音が微かに聞こてきた。

森食堂と違いオープンキッチンでは無く、完全に奥に部屋があり厨房がある作りではあるもののそんなに聞こえないものなのか?と慄いた。
いや、完全に防音していて調理音すらも聞かせず音と言う音を遮断しているのか、、、?
だから店内もBGMが無いのか?

実際2×2mくらいのスペースにここからだと見えるけど実は広くて、その奥の厨房は実は20kmぐらい先にコンロやらがあってそこで調理しているのか?
寧ろこの「ニ鶴」と言うこの定食屋自体、もうこの世には存在しないんじゃないのか?
とあれこれ考えているとその「亜空間焼きめし」が目の前に運ばれて来て一口食べた。

あまりの美味しさに今ここが現実なのか亜空間なのか分からなくなった。

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