冥想と夢見(6)20220608

瞑想と夢見(6)

2022年6月1日から書き始める

立方体の中心に立つ

高所恐怖症は、崖の向こうに自分が不在だから、というズスマンの話は何度もいろんな本で引用した。自分が不在というのは、グルジエフ式に言えば、何かに同一化して、自分を喪失しているということだ。シュタイナー式に言えば、無自覚というのは、そこに抵抗体がないために、流れに飲み込まれており、飲み込まれていることを自覚しない。魚は水の中にいて、水があることを知らない。同一化も、抵抗体がないのも、影響に流されるままになっており、そこで立ち止まることができない。
 シュタイナー式には、人間が存在するのに6方向からの圧力があり、各々反対の流れが衝突して、この均衡の上で、直立している。
 ということに関して、わたしは地球の人間は、この6方向圧力の均衡がとれておらず、身体は地面に押し付けられているので、横の4方向均衡しかわからないのではないかと書いた。5方向でないのは、上と下は対になっており、上から押さえつけられていることに無意識であり、それを下が地面で停止させているのも無意識だ。もし地面がないなら、人間はそのまま地獄まで連れていかれる。これは人間トリトコスモスが依存しているところの、地球が、人間を守っているということでもあり、地球人は地球から離れると生きていくことはできない現実があるが、もちろんそれに無自覚だ。不確かな噂では、オルタネイティヴ3がとん挫したのは、火星に送られた科学者たちがだいたい3年で死んでしまうからだという話がある。
 この6方向圧力に関しては、シュタイナーは各々名前をつけていたが、それがなんだったか忘れた。が、外の6方向の圧力は、同時に、人間の内部にも映し出されていると思われる。たとえば生命の木では、存在の中心点(集合点)であるティファレトに、ほかのセフィロトと繋ぐ8つのパスがあるが、上下、左右、前後という方向性に関わるセフィロト(セフィラ)は、6つであり、これは内部的に、ティファレトが6つの壁に囲まれているという光景に見える。除外したふたつのパスに関わるケテルと、イエソドは、空間的に見た場合には、内側に折りたたまれて、ティファレトに重なっている。
 トム・ケニオンは、立方体の中心に行くと、アルクトゥルスと通信できると言ったが、地球人の今の現状では、6方向圧力の均衡によってのみ探り出すことのできる中心点は見つからない。中心点を見つけ出すと、これは7つのコスモスがみな同軸で重なっている玉ねぎ宇宙(ヘレニズムの宇宙観)に通じていく。アルクトゥルスだけでなく、宇宙のどんなものとも通信できる。通信できないのは、立方体の中心にいない、地球人のような「軸出し」できない人たちとだ。自分が通信できるようになっても、相手が地球人だと通信はできないのだ。地球人の場合、この人の間で通信ができず、道を歩いている人の心もわからない。それどころか家族とも通信できない。

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