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くまモン立役者のお話を聞いて感じたこと


1.福島県大熊町に行ってきました

10/14~10/15で福島県大熊町に行ってきました。
大熊町は福島第一原子力発電所がある自治体で、原子力災害後の街づくりに興味があり何度か足を運んでいます。

偶然、くまモンについての講演が行われるという情報を入手したので参加しました。

元熊本県庁の成尾雅貴さん

2.くまモン誕生の背景

くまモン誕生のきっかけは九州新幹線の開業です。
九州新幹線開業で新大阪から鹿児島中央までの直通新幹線が新設されるにあたって、関西圏から熊本に利用客を呼ぶための「くまもとサプライズ」というキャンペーンが知事の号令で始まったそうです。

その際にプロモーションを頼まれていた小山薫堂(くんどう)さんという熊本県出身の放送作家が元々依頼されていたロゴマーク以外にイメージキャラクターとしてくまモンを制作したそうです。

3.認知を取るための泥臭い営業活動

くまモンが作られた当初は、人気キャラにするための地道な活動があったそうです。

具体的には
①大阪で30箇所以上でクマもんを出没させる
②くまモンに名刺を10,000枚持たせて配る
③くまモンが行方不明になったという知事の会見とくまモンを探せという広告を打つ

等の認知拡大の施策を職員さんが大阪で実施したそうです。

4.公務員の人が営業活動したわけ

ここまで聞いて公務員の人がここまで泥臭く営業活動をするのは珍しいなという印象を受けました。
そこでなぜ熊本県庁のくまモンPJで職員さんの主体的な活動が可能になったのか質問してみました。

成尾さんからは以下の回答が返ってきました。

要因①キャラクターによるPRという既存の行政の枠組みから外れた取り組みだったので条例や規則などの制約が比較的少なかった

行政組織で職員さんが動こうとするときに条例や既存の制度が確立している分野だと色々制約が生まれるケースも多いそうです。くまモンの場合は新領域だったため自由度が確保できた側面があるみたいです。

要因②1年後の九州新幹線開業に合わせて成果を出す必要が無かったので、自分たちで結果を出すという意識が生じた

行政組織は2~3年で部署移動が一般的なので、5年後に成果を出すのようなタイムスパンだと、後任者に引き継げばよいという意識が生じやすい。1年で成果を出さないといけない場合は自分たちでやるしかないので、当事者意識をもって活動が出来た。

行政組織で成果を出していくためのヒントになりました。

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