見出し画像

第47回『いのちの使いかた』


・『我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか』

《フランスの画家ポール・ゴーギャンが1897年、タヒチ島にて作成した油絵作品である。当作品のフランス名は実際絵の左上に書かれている。作者が最初に付けた名前に疑問符などの記号は付けられていなく、全ての文字は大文字で書かれてある。現在この作品はアメリカボストンのボストン美術館にて所蔵されている。》

(上記ウェブサイト「musey」より引用)

ポール・ゴーギャンが《我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか》を完成させたのは、49歳のときです。
作品制作時、ケガや湿疹などで健康を損ない、娘の死や土地の売買による借金も抱えていました。そして作品を完成させた後はヒ素による自害を図ったといわれています。命は取り留めましたが、作品が当時のポール・ゴーギャンの遺書となる作品だったことは間違いないでしょう。誰かに売りたくて作った絵ではなく、後世に残していくため、もしくはポール・ゴーギャン自身が本当に描きたいものを描き切った作品のはずです。
(中略)
作品が娘の死への思いなのか、それとも集大成としての思いなのか、何かを訴えたものなのかは分かりません。
ただ、作品の中ではリンゴを手に取るキリスト教的な部分もあれば、タヒチの様子もあり、混じり混ざった絵です。
ポール・ゴーギャンは幼少期にフランスに生まれたものの、2歳でペルーに移り、その後まもなく父を失い、6歳から再びフランスに戻っています。
その後の人生も何かを手に入れては失い、手に入れては失い、を繰り返してきました。幼少期から旅をし続けた人生ともいえますが、逆にどこにも属することができなかったともいえます。絵の混ざりには、そんなポール・ゴーギャン自身が投影されているのかもしれません。

(ウェブサイト「セゾンのくらし大研究:人の孤独と虚しさと…《我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか》ポール・ゴーギャン 【西洋美術史④】」より引用)

・吉行淳之介「暗室」

《小説家吉行淳之介さんの作品に『暗室』という作品があります。話の中で、中田という中年男性が画集で「我々は…」を見て、「すべてが虚しいと分かるために、生きている」という言葉を浮かべます。これは「我々は…」が描いたものをまさに表す言葉ではないでしょうか。》

(ウェブサイト「セゾンのくらし大研究:人の孤独と虚しさと…《我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか》ポール・ゴーギャン 【西洋美術史④】」より引用)

◇《#kokosuna掲示板》

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ここすなリンク集→https://lit.link/kokosuna
Mail: kokoronosuna@gmail.com
https://twitter.com/kokosuna
https://twitter.com/lno_glK
https://twitter.com/zamboni627


記事執筆、ポッドキャスト収録に関わる参考資料の購入などに充てさせていただきます。