第99回『ふたつの心、リボンの騎士』
●手塚治虫『リボンの騎士』あらすじ
天使チンクの悪戯により、男と女両方の心を持って生まれてきた王女サファイア。
この国には男しか王になれないという掟があり、悪評高いジュラルミン大公が次の世継ぎに自分の息子プラスチックを据えようとしていた。
ジュラルミン大公の支配を逃れ王位を守るため、サファイアは表向きは王女でなく王子として育てられることとなった。
かくして15歳となったサファイアは、謝肉祭の夜、亜麻色の髪の乙女に変装したサファイアは、舞踏会で隣国の王子、フランツと踊り、二人は瞬時に強く惹かれあうのであった。
●『リボンの騎士』たくさんある
※今回は取り上げるのは、『なかよし』版
『少女クラブ版』…少女クラブ（1953年1月号〜1956年1月号）に連載。
『双子の騎士』…『なかよし』（1958年1月号〜1959年6月号）に連載。
『なかよし版』…『なかよし』（1963年1月号〜1966年10月号）に連載。
少女クラブ版のリメイク作品。
『少女フレンド版』…『少女フレンド』（1967年24号〜29号）に連載。未単行本化。 ストーリ原案：手塚治虫 絵：北野英明
・夏目房之介『手塚治虫はどこにいる』
・伊藤剛『テヅカ・イズ・デッド』
☆手塚治虫
1928年、大阪府豊中市に3人兄弟の長男として生まれる。
1933年から1952年まで兵庫県宝塚市（当時は川辺郡小浜村鍋野）で過ごす。
宝塚歌劇のファンだった母・文子の影響で手塚は物心ついた時分から宝塚歌劇を見て育った。
宝塚に移り住んでからは、隣りに宝塚の大スターだった天津乙女、雲野かよ子の姉妹が住んでいた。
1946年に漫画家としてデビュー。1989年没。
リボンの騎士（なかよし版）連載開始時（63）は35歳。
◆「なかよし版リボンの騎士」と同時期に連載していた漫画
『新選組』(63)
『ロップくん』(63〜65)
『ビッグX』(63〜66)
『鉄腕アトム』(52〜68)
『W3』(65〜66)
●『火の鳥 シリーズ』は67年（『COM』創刊）から連載開始。
漫画少年版(54)、少女クラブ版(56)除く
●いわゆる「劇画ブーム」は（65〜73）。
・劇画工房（59）辰巳ヨシヒロにより結成。さいとう・たかをが参加。
・墓場鬼太郎（貸本版）(60〜64)
・『巨人の星』(66〜71)
・『ガロ』創刊（64）『COM』(67〜71)
・「よど号ハイジャック【われわれは明日のジョーである】」(70)
・「あさま山荘事件」(72)
●虫プロダクションを設立し、アニメーション制作を始めた時期でもある。
・鉄腕アトム（63-66）
・W3（65-66）
・ジャングル大帝（65）
・新ジャングル大帝 進めレオ!（66-67）
・悟空の大冒険（67）
・リボンの騎士（67-68)
●TBS「ウルトラシリーズ」（空想特撮シリーズ）放映開始。
・ウルトラQ 66年1月2日 - 7月3日。全28話。
・ウルトラマン 66年7月17日 - 1967年4月9日。前夜祭＋全39話。
・キャプテンウルトラ 67年4月16日 - 9月24日放送。全24話。
・ウルトラセブン 67年10月1日 - 1968年9月8日放送。全49話。
・怪奇大作戦 68年9月15日 - 1969年3月9日放送。全26話。
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