見出し画像

心の砂地第46回『花束/共感/自分ごと』


●『花束みたいな恋をした』
主演:有村架純、菅田将暉
脚本:坂元裕二
監督:土井裕泰

あらすじ:東京・京王線の明大前駅で終電を逃したことから偶然に出会った 山音やまね麦むぎ (菅田将暉)と 八谷はちや絹きぬ (有村架純)。好きな音楽や映画が嘘みたいに一緒で、あっという間に恋に落ちた麦と絹は、大学を卒業してフリーターをしながら同棲を始める。近所にお気に入りのパン屋を見つけて、拾った猫に二人で名前をつけて、渋谷パルコが閉店しても、スマスマが最終回を迎えても、日々の現状維持を目標に二人は就職活動を続けるが…。まばゆいほどの煌めきと、胸を締め付ける切なさに包まれた〈恋する月日のすべて〉を、唯一無二の言葉で紡ぐ忘れられない5年間。最高峰のスタッフとキャストが贈る、不滅のラブストーリー誕生!
──これはきっと、私たちの物語。



1.『見ましてん』 … 心の砂地のパーソナリティのT-ladさんは、Instagramにおいて、観た映画のポスターを写真に撮り『見ましてん』とコメントを添え投稿をする、といった活動をしている。とても面白い。

2.cero … 2004年結成。メンバーは髙城晶平、荒内佑、橋本翼の3人。これまで4枚のアルバムと3枚のシングル、DVDを3枚リリース。3人それぞれが作曲、アレンジ、プロデュースを手がけ、サポートメンバーを加えた編成でのライブ、楽曲制作においてコンダクトを執っている。今後のリリース、ライブが常に注目される音楽的快楽とストーリーテリングの巧みさを併せ持った、東京のバンドである。(公式HPより
劇中のセリフにも登場する『Roji』とはメンバーの髙城晶平がオーナーを務める飲食店であり、ライブ、DJなどのイベントも行われている。
心の砂地にゲスト出演していただいた mantaschool(MC.sirafu)氏は長らくceroのサポートメンバーとしても活動していた。ゲスト出演回は以下に(音楽ではなくひたすらに格闘技の話をしています)。

3.川勝正幸 … 音楽や映画などポップカルチャーを守備範囲とする日本のライター、編集者。自称「ポップ中毒者」。かつては、「ウディ川勝」「ウッディ川勝」という名義(ウディ・アレンに由来)を使用していた。(wikipediaより
80年代から新進気鋭のアーティスト(ナゴムレコード、スチャダラパー、クレイジーケンバンド、菊地成孔などなどあげればキリがないほど数多く)や、映画、ドラマ(デニスホッパー、デヴィッド・リンチ、宮藤官九郎などなど数多く)をメディアに紹介し続け、いわば<サブカル>のフィクサー的存在として活動し続けていた。
川勝氏の文章などは『ポップ中毒者シリーズ』として書籍にまとめられている。星野源が2018年に発表したアルバムおよび楽曲である『POP VIRUS』は川勝氏が提唱した『ポップ・ウイルス』説を引用したものと言われている。(星野源もまた、川勝正幸の紹介によりメディアに取り上げられた一人である)。2012年1月、急逝。

4.大根仁 … 1968年生まれ。東京都国立市出身のテレビドラマの演出家、映画監督。オフィスクレッシェンド取締役。
数々のドラマ、映画を手がける映像作家であるが、映画デビュー作である(ドラマ版も担当)『モテキ』以降、一般的に認知されたと考えられる。作家としては、現代における様々なカルチャーのパロディを作品内で大胆に行うこと、『男の幼稚さ』を描く、ということが特徴として挙げられる。雑誌『ポパイ』にて『シティおじさん大根仁が行く!東京タイアップデート』というPR担当の女性とデートをする連載を行なっていたが、そこでの文章は非常にモヤっとする。

5.mixiコミュ … 00年代〜10年代前半にかけて流行したSNS。日本で一番初めに流行したSNSと考えられる。『mixiコミュ』とは「コミュニティ」と呼ばれるグループ(プロフィールに表示される)に所属することにより、同じ趣味や同じ環境のユーザーが集まり交流できる機能のこと。最盛期である2009年にはコミュニティ数は360万を超えており、その中で最も多いメンバーを抱えるコミュニティのメンバー数は約45万人であった。

6.『さよなら絶望先生』 … 久米田康治による日本のブラックコメディ漫画作品。『週刊少年マガジン』(講談社)にて、2005年から2012年まで連載。(wikipediaより
前作『かってに改蔵』を週刊少年サンデーで連載していた久米田康治が週刊少年マガジンに移籍し、連載を開始したのが本作である。
作品全体のコンセプトとしても、『魔法先生ネギま!』のパロディであるように、特定のキーワードや事柄に焦点を当て、時事ネタ・あるあるネタ・自虐ネタ・メタギャグなどが連発されていた。
新房昭之監督、シャフト製作によるアニメもヒットした。

7.『500日のサマー』 … 2009年のアメリカ映画。ミュージックビデオを多く手掛けてきたマーク・ウェブの長編デビュー作である。本作は、脚本のスコット・ノイスタッターのロンドン・スクール・オブ・エコノミクスでの実際のロマンスに基づいて作られている。The smithsが好き、ということがロマンスのはじまりとして描かれている。大根仁監督『モテキ』でもこの映画のパロディシーンが描かれた。

8.『空洞です』 … ゆらゆら帝国が2007年に発表したアルバム作品。オリジナルアルバムとしてはラストアルバムとなった。「空っぽな感覚」、がテーマとして掲げられており、そぎ落とされたミニマルな音像が繰り返される。
日本のロックバンドが残したアルバム作品として(いわゆるオールタイムベストとして)、最高傑作のひとつ、として語られることが多い。歴史的な一作。

9.『さよなら、俺たち』 … 清田隆之氏のジェンダーエッセイなどをまとめた書籍。スタンド・ブックスより2020年に刊行。

-男たちは今のままでいいのか。これからの時代私たちに必要なことは、甘えや油断、無知や加害者性など、自分の見たくない部分と向き合いながら、「俺たち」にさよならすることだ。
1200人を超える女性の恋愛相談に耳を傾けた結果、見えてきたのは男たちの幼稚で狡猾な姿だった。
恋バナ収集ユニット「桃山商事」代表として恋愛と性差の問題を発信してきた著者による、初の本格的ジェンダー・エッセイ集。
失恋、家事、性的同意、風俗、夫婦別姓、マンスプレイニングからコロナ離婚まで、様々なテーマに根づく男性問題を掘り下げていく。

心の砂地では『さよなら、俺たち』をテーマにしたジェンダーについて考えるエピソードがございます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

用語集、読んでいただいてありがとうございました。
どんな些細なことでもお便り、感想お待ちしております。

Mail: kokoronosuna@gmail.com
Twitter: @lno_glk @zamboni627


記事執筆、ポッドキャスト収録に関わる参考資料の購入などに充てさせていただきます。