肉塊と花

くっそ美味いカステラ貰ったから
死んだ××の写真の前に置いてきた。
カステラ好きかわかんないけど。
カステラ置いてたら葬式を思い出した。
固まった肉塊を家に置いておく
意味がわかんなかった
腐らないように冷やして時間を稼いでた
心の整理のための時間でもあるのだろうけど
僕より可哀想なのは目の前で寝ている××なのに
何より早く楽にしてあげたくて
もう心は居ないのかもしれないけれど
だからって身体を好きにしていいわけじゃないって
でも残酷なんだよ
歳とってないと判断させて貰えなくて
あぁ僕が大人だったらなって思った 

白い布団の中で作り笑顔をさせられてる
新しい服に着替えさせられるときに
骨を折る音が気持ち悪かった
肉塊が花で囲まれていた
人って最後はこうなんだと思った
意思がなかったら
ものとしての扱いになるんだなって
ただただ怖かった
本人の意図がないからって好き勝手する大人たちも
人が死ぬことでお金を儲ける人たちの存在も
その人たちのおかげで成り立ってる社会もぼくも
すべてがこわく感じた

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