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【#テレ東ドラマシナリオ】そのさよなら、代行します

「#テレ東ドラマシナリオ」に応募します。

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上記 みねたろうさんのアイディアをもとに、勝手に創作したものです。
※シナリオまで辿り着けず、あらすじのみの応募となります。

<設定>
とある繁華街のはずれ、どこにでもありそうな路地の一角にある小さな店「Bar de VALE」。そのマスター、別役哲(べつやくさとる)は、ひょろりとした体格に鋭い眼光で、なんとなく死神を思わせる外見をしている。彼は、知る人ぞ知る「サヨナラの代行人」。
彼がサヨナラを代行するにあたって、依頼主は3つの掟を守らなければいけない。
・代行の依頼は依頼主の人生で一度きり
・サヨナラの後、たとえ後悔しても決してその相手と会ってはいけない
・サヨナラの後、依頼主は二度と彼の店に出入りしてはいけない
今日も、様々な事情を抱えた人々が彼を訪れる。

<あらすじ>
静まり返った路地の一角にある「Bar de VALE」。昼間でも薄暗い店内カウンターで、別役哲(40)が、強面の男、剛田(36)と会話している。カウンターの内側では、チンピラ風だが気の弱そうな男、吾妻優司(25)が震えながら隠れている。別役の要件は、吾妻を剛田の組織から抜けさせることだった。別役は剛田に有利な情報と十分な金を渡し、収める形で吾妻の依頼は完遂された。別役が冷たく軽蔑した目でにらむと、隠れていた吾妻は慌てて店から出て行った。

その日の夜、三嶋結衣(28)はネットの掲示板で見つけた「Bar de VALE」にやってきた。そこで、常連客の青野秀(37)が別役にサヨナラ代行の依頼をする場面に立ち会う。青野の依頼は、1週間後に結婚式を控えた恋人との別れを代行してほしいというものだった。「なるべく酷い別れ方をしたい」という青野は、働きづめでずっと受けていなかった健康診断を受けたところ、末期癌が見つかったという。恋人はまだ20代で、これからいい人がきっと見つかるから、自分のことは最低な男だと思って忘れてほしいということだった。別役は代行の掟もすべて知ったうえでの青野の依頼であれば、と悲しそうに代行を承諾する。結衣はそこで初めて、サヨナラ代行の3つの掟を知る。

青野の依頼は完遂され、彼が店に姿を見せることはなくなった。青野は10年近く店に通っていた常連らしく、寂しそうな別役に、結衣はどうしてそんな掟があるのかと尋ねるが、別役は「他に方法がないから」と答える。逆に別れを告げたい人がいるのかと聞かれた結衣は、「家族」とだけ答える。

結衣は同性愛者だが、親戚が以前にカミングアウトした時、その家族まで白い目で見られたのを見たことがあり、家族を傷つけたくないと、そのことを家族に言えずに悩んでいた。いっそ自分が何も言わずに縁を切れば...と考え、「Bar de VALE」を訪れたのだった。

ある日、訪ねてきては行けないはずの吾妻が店にやってくる。吾妻は金に困り、結局剛田のところに戻ったものの、仕事でしくじり、助けてほしいと泣きつくが、別役にももうなす術がなく、吾妻はやってきた剛田に連れて行かれた。「人のつながりは簡単には切れない。切る時には、相応の覚悟がいる」という別役に、結衣は自身が店に来た理由を話し、別役の代行ではなく、自分で家族と話し合うことを決意した。また店に来てもいいか、と尋ねた結衣に、別役は優しい笑顔で「依頼がなければぜひ」と答えた。
(完)


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