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撮影を控えたモデルが突然髪色を変えるというタブー

撮影を控えた状態(カメラマンが予約している状態)でモデルの独断でヘアスタイル等を変更すると、撮影を依頼した際とイメージが異なってしまい意図した作品にそぐわないなど思わぬトラブルに繋がる危険性があります。同時にカメラマンの激減に繋がることがあります。


しかしながらTwitterなど見ていると撮影会モデルと呼ばれる人達や被写体を名乗る人たちは自由気ままに突拍子のないヘアカラーにしている人が多くてなんだかなぁという残念な気持ちになってしまいます。

■モデル業は髪型の変更にめちゃくちゃ厳しい

モデル事務所などに所属する本職モデルと比較して申し訳ないですが、モデルの仕事をする上で何の前触れもなく髪色や髪型を大きく変えたりすることなどあり得ないです。(ネイル等も)まして何らかの撮影の仕事が決まっている状態でそんなことをすればどんな結果が待っているか誰にでも想像が付きますよね。

撮影会が決まっているのに個人の都合(仕事のサロモだとしても個人のスケジュール都合)で髪色髪型を変えるということは、撮影会やカメラマンに対してその程度の認識で撮影会モデルの仕事をしているんだなと思われてしまいますし反論の余地もないと私は思います。

■髪の毛は自由に変えちゃダメなの?個人の自由じゃん?

髪の毛なんて個人の自由じゃん、って思うモデルさんも多いと思います。まぁ本職のモデルさんでもないので絶対に変えるなとは言いません。ですが撮影を申し込んだ時のイメージと申し込んだ後のイメージ(またはいきなり当日のイメージ)が違ったらどうなると思いますか?カメラマンはどう思いますか?

部屋に似合うようにピンクのソファを注文したのにヒョウ柄のソファを届けられたらどう思いますか?一目惚れした白いウサギが契約後に赤に染められていたらどう思いますか?

モデル本人のイメージが変わるのは百歩譲って問題ないとして、カメラマンが撮影したいと思っていた当初の作品イメージに合わなくなるというのが大問題なのです。

カメラマンが個人的に髪型や髪色の好みをモデルに対して押し付けるのとは意味が違い、出演するモデル側の自制不足そのものです。

■髪色が変わっても撮れるから全然大丈夫!ってカメラマンが言ってたよ?

モデルが極端に髪色髪型を変えても問題ないというカメラマンは恐らく『こういうイメージで写真を撮りたい』という気持ちが然程強くはなく『モデルさんその人』を撮りにくるカメラマンなんだと思います。

モデルさんその人を撮りたいので髪型や髪色、服装なんてほぼ何でもOKだと思います。100%そういったカメラマンならそれでも全然いいと思います。

若しくは本音の部分では不満を持っているが口には出さないカメラマンもいると思うのでカメラマンが離れても良いのであればそれでも全然いいと思います。

■貴方がよくても他人が被害を被ることも

実際にあった問題ですが、制服での撮影と鎌倉での和服の撮影を控えた黒髪のモデルが、サロンモデル(ヘアカラー)の案件を入れてしまい、さらには美容師側の技術が未熟で想像以上に明るく仕上がってしまったというトラブルがありました。しかも私がそれを知ったのはモデルからの連絡ではなくモデルのTweetというお粗末なものでした。

撮影を予定していた皆さんには事情を説明して謝罪の上、形式的にはご納得を頂いたうえで撮影自体は実行して頂きましたが、後に撮影データを見てみると違和感を感じる仕上がりになっていたので、きっと不満も残ったのでは…と想像しています。誠心誠意お詫びをしましたが相手がお怒りになられても仕方のない酷い事案だったと思います。

職業モデルの場合はヘアカタログなどの撮影でもヘアカット、ヘアカラーは絶対NGが普通です。同様に、相手から対価を受け取って活動しているモデルの皆さんがサロモ案件(特に無償や低賃金の)を引き受ける際にはカット・カラーはNGにすることをオススメします。

■私が奇抜なヘアカラーやインナーカラーの被写体を避ける理由

これは個人の意見になりますが、撮影する上で奇抜なヘアカラーやインナーカラーが入っているかたは、ポートレート撮影の対象や被写体候補からほぼ除外しています。

理由としては、個人的にナチュラルで自然な雰囲気の写真が好きだからです。なので不自然さを覚える髪色が画面に入ってくることに抵抗がありますし、もし入れ込んだとしても作品の中で『そこに目がいってしまう』ことが嫌なんですね。(同じ理由で多めのピアスもちょっと嫌です)

あとは『この人は撮影の仕事よりも自分がやりたい髪色を優先しちゃってる人なんだ』というモデルとしての姿勢の部分が透けて見えて引っかかってしまうというのも大きいです。

例外として突き抜けて似合っていて美的センスに優れていればOKだったりもします。例えばショートボブの金髪銀髪などはサラサラでお手入れもできていればおしゃれでキレイですし、撮影イメージも湧きやすいんですよね。(これもあくまで個人の意見です)でも残念ながらぶっちゃけ半数以上は痛みが目立ったり何でその色なの?っていう感じで決してキレイとは言えなかったりするんですよね…。

■髪色変えるならせめて予約開始前に知らせろ!!!

と、いうことで、モデルさんが髪色や長さを変えるならできれば撮影が確定していない期間に行うか、撮影が確定する以前にカメラマン側に予告して頂けるとトラブルにならないです。女性がいちばんわかっていると思いますがヘアスタイルってその人のイメージが大きく変わるいちばんの要素なので、そのイメージを変えるときには撮影を予定している相手側にもきちんと伝えるように心掛けましょう。

※ 補足 ※ アーティスト活動などをしているモデルや一般女性の髪色などについて

音楽のお仕事などアーティスト活動をしている場合や一般の女性など、個性的な髪色をしていることを否定するものではありませんのでご理解ください。

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