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2020年12月にアメリカでの男性不妊症に関するガイドラインが新しくなりました

今回の投稿に関しては、2020年12月にアメリカにおいてリニューアルした男性不妊症に関する診断および治療に関するガイドラインの話題です。残念ながら、我が国においては、男性不妊症に関するガイドラインは存在しません。(ガイドラインとは、標準的な治療を行なう上での治療指標のことです。)今回は、このアメリカでの男性不妊症に関するアルゴリズムを紹介したいと思います。

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簡単に解説すると、女性の年齢が35歳未満かつ1年間の不妊または、女性の年齢が35歳以上かつ6カ月間の不妊がスタートとなります。その下にvasectomyとあるのですが、これは精管結紮術のことで、アメリカでは多く施行されているのですが、日本では少ないので無視してもいいでしょう。

次に、男性と女性を平行に評価し、男性の生殖に関する既往歴も含めて、とあります。

さらに進み、少なくとも1回の精液所見の異常、または男性の生殖に関する既往歴で異常を認めるかどうかで分かれます。ちなみに、日本では精液検査は少なくとも2回以上を行なうことが推奨されています。

ここではYESに進んで行きます。完全な男性不妊症に関する問診と診察と記載されています。この項目は、日本では男性不妊症の専門医による評価が必要と思われます。

そして、oligozoospermia(乏精子症)、Normozoospermia(正常)、Azoospermia(無精子症)に分類され、それぞれ治療方針が決定されています。これ以上の説明は複雑になるので、また後日で述べたいと思います。


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