ドラゴンズ2023OP戦観戦記

下方修正組

祖父江は最大の武器であるアウトローへビタビタに決まる150㎞/hの直球が去年に続き崩れているので厳しい。田島と森が盤石で絶好調の山本が凄い球を投げてて砂田も左打者に結果を出してる現状では、勝ちパターンどころか2軍落ちもある

高橋周平はこんなもんなのだろうか。今季もOPS.650に届くか届かないかの選手になってしまった感じがある。一流半なら打てるが一流投手を打つのはツーアウトランナーなしで相手が加減する場面ぐらいという頼りない打者。正直いって福元や福永と同じレベルにまで落ちてしまっている。石川が復帰し飛躍したら福田や堂上のように二軍生活が始まりそうなスイング。今年も阿部が去年と同じ成績を残すかは不明だが、このままでは去年の阿部の穴を感じさせてくれそう。全く期待していないが応援してる、というより戦力的にするしかない

カリステはOPS.750とオスナ級の活躍を期待していたが、甘い球を仕留め損ねるフルスイングばかりではOPS.650が限界。現状では高橋周平レベルゆえ即戦力にはならない。足は速いので今後の成長と日本球界への適応に期待

アルモンテもミスショットが目立つ。最低限の打撃は出来ているがビシエド以上の打撃が求められる事を考えると厳しい。開幕までには仕上げてくれる事を願うが、ビシエドと変わらぬOPSは.800前後では守備の貢献を考えれば今季も一塁はビシエド以外に選択肢がない。ビシエドの不調とアルモンテの好調が重なる奇跡に期待したい

先発

確定エース
小笠原・高橋宏斗・大野
4番手
涌井
5・6・7番手争い
柳・松葉・仲地・勝野・鈴木・福谷

涌井は明らかに他の候補とはレベルの違う球を投げている。本気を出せば150㎞/hに近く空振りが取れる球質の良いストレート、手元で両方向に動く食い込むボールとタイミングを外せるチェンジアップなどの総合力が高い。防御率3.0~3.5と予想。イニングを食えるローテ谷間の投手はファンが思う以上に重要

松葉自体は現状の球を見る限りでは5回で限界の去年から大きな進歩も退化も見られない。例年より先発陣の争いが厳しい為ローテ落ちも考えられる。救援経験は少ないものの2016年に10イニング1/3で失点5自責4という松葉感あふれる成績を残している。便利屋界で最高の藤嶋が故障してしまったため彼の穴を埋めるビハインドのロングリリーフ起用の可能性も出てきた

中継ぎ

勝ちパターン確定
マルティネス・ロドリゲス
勝ちパターン濃厚
清水
勝ちパターン争い
山本・福島

キューバが予想通りそこまで強くないので一次ラウンドに敗退すれば我々の勝ちパターン最強マルティネスとロドリゲスコンビが帰ってくる。オープン戦の結果は伴ってないが、WBC組とビシエドと大島と岡林不在のドラゴンズの力はこんなもんである。ピタゴラス勝率より実際の勝率が遥かに高いのは終盤にリードしていたら殆どの試合で勝てる強力なストッパー陣を抱えてるからであり、彼らが4月中旬までに万全の状態に戻ればAクラスは争える

福島も故障してしまったが山本の調子が落ちるまでに復帰すれば問題ない。

便利屋筆頭
田島・森・(藤嶋)
ワンポイント筆頭
砂田

今の所は田島のツーシームのキレとコントロールが良いので四球が少なく、三振も取れている。藤嶋が離脱した穴は田島と松葉で大部分は埋まりそう。左の強打者を抑えるために獲得した砂田が相変わらず左打者を完璧に抑えて右打者に打たれる日々を繰り返している。中継ぎの仕事は非常にタフであり毎年活躍する超一流を除いて6年に4年も活躍すれば一流選手である。今後の6年で4年活躍するキャリアに期待している

投手陣は例年通り故障者が出ているものの、主力が長期離脱しなければ問題ない。涌井と砂田の分だけ層が厚くなっているので、先発3本柱とキューバコンビが1年稼働すれば有能投手コーチが山あり谷あり何とか調整するはずです

二遊間

田中の俊足は戦術兵器。背も低くカットする技術もあるので令和の小坂誠になりそうです。キャリアOPS.630の荒木をイメージしていたがその水準よりは明らかに上。出塁率を稼げる、併殺になりにくい、主軸打者の不足という3点セットから今季は2番になりそうである。来季からDH制で打てる選手を揃えて8番か9番に置ける打線になるのが理想だが今季は仕方ない。高橋などの一流投手の球でもど真ん中の失投は逃さず打てている点は高評価。守備も堅実で新人の割にはレベルが高いので開幕二塁スタメンは濃厚。京田よりも野球脳が高そうなので相手が嫌がるプレーに徹してもらいたい。打率.260でも出塁率.330稼げて盗塁30個くらい出来れば長打率.330OPS.660で問題なし。打撃面は完成されているので今後の上積みを感じないが、守備はGG賞を連続で取るくらいの水準まで鍛えられる選手だと思う。宮本氏のような自衛隊として野球キャリア通算OPS.675と盗塁王とGG賞で5回以上を目指してほしい

村松は最低限守れる二遊間の中では福永と並んで打撃に期待が出来る。今はまだ苦しんでいるが、プロの球に慣れる3年後には間違いなく活躍できる。西武戦で初めてショートを守っている彼を見る限り正面の簡単なゴロの処理は衝突系の柔らかさがない田中よりも上。ただ厳しいボールで球際の弱さが目立つ。厳しいコースのゴロの処理で明らかに余裕なく突っ込んで衝突して弾いてるのを見ると、スタメンは龍空になりそうだ。龍空より足は速そうでハンドリング等の基本を固めれば数年後には欠かせぬ戦力になるでしょう。ただ直す所が殆どない田中に比べて時間はかかりそう。可能なら今季は2軍で基礎を固めるシーズンにしたい。溝脇という今後の成長は期待薄も最低限の成績が期待できる三ツ俣枠を抱えてるので焦らなくて良い。彼はキャリア通算OPS.750が目標になる

龍空は身体を使って軸回転できていた時期が一瞬で終わって手打ちモードに戻ってしまった。今の打ち方ではOPS.600を切りそうで心配である。守備はミスこそ目立つが球界の中でもトップクラスのポテンシャルを持っている。体調不良で休みを取った報道や昨季も春先の成績が悲惨だったので花粉症説は面白い仮説だと思った。6月あたりから爆発してくれたら問題ない

二軍では樋口が遊撃でもプレーして攻守に活躍している。インコースを引っ張る力はあるので外角の高めをレフト前に落とす技術がつけば一軍でも期待できるようになる。田中がレギュラーを取れば一軍の代走スペシャリスト枠は空席になるので走塁中心に磨きながら総合的なレベルアップに期待。彼と村松の成長次第では即戦力遊撃手の下位指名が不要になる

外野ほか

ブライトは選球眼が良く大きいスイングと小さいスイングを使い分けられている。大島の控えには十分な実力だろう。細川も粘り強い打撃は出来ていて甘くて弱い直球は長打に出来る。西武戦で結果は出なかったが内容はさほど悪くない。福元と福永はOPS.650級の実力なので一流投手が本気を出してくるチャンスで打てるほどの実力がないだけ。まだ若いので今後の成長に期待したい

総括

田中の台頭によって二塁手が溝脇と石垣からプラス。三塁手は去年の阿部と比較するとマイナススタートの恐れ。石川がいつ復帰するのか、本当に山崎が言うように去年と比べて良くなっているのかにシーズンはかかっている。あと龍空がいつ軸回転の打撃を取り戻すのか。遊撃手と三塁手の活躍次第で今季の成績は決まるのではないだろうか

戦力的にクリーンアップに据えられる日本人の打者がやはり不足している。故障が多い石川、パワーは日本人離れしているが穴もある細川や鵜飼の他に期待できる若手選手が必要だ。個人的には2割5分30HRが完成形の清宮より上位互換な2割7分35HRを狙えると思う佐々木を推す。噂も多い真鍋は金属バット打ちだった中村奨成と現段階はダブる。外野手の度会は補強ポイントではないが、3割や30HRを狙える打者で単独指名が望めるなら欲しい選手。一度も見られてないのでドラフトまでに見ておきたい。残念ながら村上級の打者はなかなか存在しない。幻を見るよりは現実に折り合いをつけ30HR打つ確率のある打者を指名したいところ。西武戦でマキノンを見ていたら外国人打者の補強は今後も期待できないと思う

今年の話に戻せば投手力的に広島より上の順位が期待され、打力的に阪神、総合力的にDeNAとは戦えるのではないかと期待している。ヤクルトと巨人に予想外のマイナス要素が起きて遊撃手と三塁手の成績が上振れして優勝にやっと手が届くという印象である

現段階での予想
1位  ヤクルト
2位  巨人
3~5位 中日・阪神・DeNA
6位  広島
ただし1位から6位まで15ゲーム差ぐらいの僅差と予想する。主力の故障者や軽い不調、包囲網次第で順位は大きく変わる可能性を秘めていて全く予想がつかない。今シーズンは楽しみである

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