クロップ退任。今後のリヴァプールで何が起きるのか
2015年10月のリヴァプールに最高の監督だったクロップ
クラブのボトルネックとなっていたクロップが今季限りで退任すると発表。同時にクラヴィーツ、リンダース、マトスの現コーチ陣、シュマトケがSDを今季限りで退団と発表された
まずクロップに感謝を申し上げたい。素晴らしい選手を数多く抱える現在のリヴァプールにクロップが相応しくない事は既に何度も述べているが、彼が就任した2015年10月のリヴァプールにとって間違いなく最高の監督だった
当時のリヴァプールはクラブの象徴だったジェラードが給料で折り合わずに退団。スターリングがシティに行きたくてゴネて退団。サイドアタッカーの戦力はコウチーニョとPL16~20位クラブ相当の実力を持つマルコヴィッチ、2部上位相当のアイヴのみ。スタリッジは度重なる故障から彼を優れた選手たらしめたスピード、加速力、キック力を失っていた
このスカッドで余っているCFのベンテケを求めたロジャース。それを認めたクラブ。全ての判断が終わっていた。どこにも明るい要素はなく、開幕前に6位に入る事すら厳しいと思わせる戦力でシーズン開幕を迎えた。ストークとボーンマスを相手にも殆どチャンスを作れず、コウチーニョのミドル等で連勝スタートを果たす。だがその勢いは長く続かなかった
アーセナルと引き分けるとウェストハムに0‐3で敗れ、シュクルテルの穴をマルシャルに突かれてマンチェスターユナイテッドに1‐3で大敗。その後も戦力が弱すぎて8戦3勝3分2敗。クラブはロジャースを解任した
シティならベンチ確定のヘンダーソンやミルナーが文句なしのレギュラーでフィルミーノとコウチーニョとララナ以外は全ポジションに補強ポイントを抱えるチームだった
リヴァプールを強くしたのは間違いなくエドワーズ等のデータ分析班による補強であり、クロップの影響は少ない。しかし当時のクラブが抱えた絶望感を払拭できるクロップのキャラクターはチームに必要な要素だった
CL決勝に行った1718までがクロップ最大の仕事だった。チアゴを手に入れた2020年の夏にクロップの役目は終わりに近づき、控えメンバーまでも揃った2021-22シーズン以降、クロップは完全にクラブのボトルネックになった
しかし誤った判断で契約延長したのはクラブ側の責任にも関わらず、2年の契約で55億円以上の給料を放棄しての辞任は普通できない。退任した理由も今後のリヴァプールに自分が最適な監督ではなく、誰も自分を解任する事はないのでクラブの為に退くという合理的な理由。素晴らしい引き際だった。私は彼の、特にブバチ退任後のサッカーを1㎜も評価しないが彼の人間性はずば抜けており尊敬しかない
Because nobody will sack me, I have to make this decision by myself. The responsibility I have for everything here tells me I’m not the right one for the future, so I have to tell. As much as I wish I would be.
これはなかなか言える発言ではない。リヴァプールは世界最高の再建請負人に別れを告げる。そして世界最高水準の選手達と共に優れた現代監督で黄金時代を築くだろう。クロップがいう通りこのチームは素晴らしく、人格にも優れ、若手も豊富な素晴らしいチームに戻ったのだ
何故クロップは辞任したのか
エネルギーが尽きた。本人の発言から事実だろう。
You offered a lot of detail in that first answer, but I am sure you appreciate how big this news is for our supporters, so we’ll drill down into some of the topics and the reasons behind your decision. I think the first thing fans will want to know is has something happened and are you OK?
今回の決断に至った、幾つかのテーマや理由について深堀りさせて下さい。まず健康は大丈夫ですか?という質問に対して問題ないと語った後の詳細な退任理由が下記
”I have to explain a little bit that maybe the job I do people see from the outside, I’m on the touchline and in training sessions and stuff like this, but the majority of all the things happen around these kind of things. That means a season starts and you plan pretty much the next season already. When we sat there together talking about potential signings, the next summer camp and can we go wherever, the thought came up, ‘I am not sure I am here then anymore’ and I was surprised myself by that.”
人々が外から見ている私の仕事について、私は少し説明しないといけない。私はタッチラインに付いたり(指示を出す)、トレーニングセッションに参加したり、このような(会見)を行っている。しかし全ての事の大多数はこれらの近くで起こっている
つまりシーズンがスタートすれば、次シーズンの計画は既に始まっている。我々が来季の補強、夏のキャンプ、我々がどこへ行けるか話し合ってた時、私はその時(来夏)そこにいられるか分からないという考えが浮かんできた。私はそうした考えが浮かんだ事に驚いた
”I obviously start thinking about it. It didn’t start [then], but of course last season was kind of a super-difficult season and there were moments when at other clubs probably the decision would have been, ‘Come on, thank you very much for everything but probably we should split here, or end it here.’ That didn’t happen here, obviously. For me it was super, super, super-important that I can help to bring this team back onto the rails. It was all I was thinking about. When I realised pretty early that happened, it’s a really good team with massive potential and a super age group, super characters and all that, then I could start thinking about myself again and that was the outcome. It is not what I want to [do], it is just what I think is 100 per cent right. That’s it.”
私はそのこと(恐らく来季自分がチームにいないかも、という考え)について考え始めた。昨季は非常に難しいシーズンで他のクラブなら解任する決断を下してもおかしくない場面が何度もあった。このチームを軌道に戻す助けが出来るという事が私にとってチョーー重要で、私はそれだけを考えていた。私が早い段階でチームが軌道に戻った事を理解すると、私は再び自分自身について考える事が出来た。私がしたい事が重要なのではなく、私が考える事が100%正しいんだと
(筆者の英語力ではthat was the outcome.のthatが何を指してるか理解不能。普通は前のセンテンスだが意味が不明。等位接続詞のandを使ってる割に、前の文と等位的な対応になるものもよく分からず理解できない。then I could startの前の文がand all that was the outcome.になるならまだ理解できる)
私が今季でクロップ退任と予想していたのは理由がある。ニュースに基づく妄想でここから語らせていただく
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