リヴァプール復権の大半はエドワーズ等の功績

リヴァプール再建は2015年の8月から移籍関係の責任者となったマイケル・エドワーズの功績が大きい。彼が移籍部門のトップになったのは時期と監督が代わった時期が同じだったため、クラブに成功をもたらしたのはクロップと勘違いしているファンは多い。だが、CLに参加できない一流半のクラブに成り下がった古豪リヴァプールを復活させたのはエドワーズらデータ分析班の功績が大半でありクロップの功績は非常に少ない

1章 リヴァプールはいかにお金を使ったのか

一説によればFSGがクラブからお金を盗んだため補強が不足して超一流監督のクロップが突如として結果を出せなくなったらしい。この説に真っ向から反する事実を提示したい。下表1はFSGがオーナーになった2010‐11シーズンから2022年の6月31日までにクラブがお金をどう使ったのか雑にまとめた表である。もちろん、営業キャッシュフローの個別項目を完全に再現するのは内部資料を見ないと不可能なので下表は買掛金や前受金などを無視した数字です。決算書からざっくり割り振ったアバウトな数字であることには注意が必要だが、英国政府が公開している正しいデータで投資CFと財務CFは正しい

表1 FSG体制での資金の流れ

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