ドラゴンズOP戦vsDeNA-福永・田中の新人二遊間が躍動

柳が4回までは右・左どちらに対しても完璧なアウトローの直球で見逃しと空振りを奪って好投。5回にはバテたのか下位打線に与えた四球から佐野・宮崎の一流打者に打たれてしまったが、スタミナが改善するシーズンならば7回3失点くらいはいけるだろうという感じ。今日の出来が続けば涌井と同じ先発4.5番手で回るでしょう

小笠原は凄くキレのある球がど真ん中に集まって点は取られましたが、球のキレを考えると心配無用でしょう

明日は台湾が勝てばキューバは敗退、キューバが勝てば失点率の関係で勝ち抜き濃厚とロドリゲスとマルティネスの合流時期が決まる運命の一戦です。ここで2人が帰って来れば祖父江と谷元のどちらかは2軍に行くでしょう。去年と今日はどっちも大差ない投球でした。もしかすると田島が良いので2人とも2軍かもしれません。砂田は一軍がほぼ確定でしょう

田中は打者としては普通の選手ですがしつこくて足が異次元に速くてウザさ極まってます。最低限の進塁打を簡単に実現する右打ち、高めのストレートと緩い変化球をライト方向に無限ファール。新人だけど本当に手を付ける所がないです。遊撃手としては龍空に劣る部分も多いが緩い打球では安心感がありますし、遊撃手でも二塁手でもUZRを稼げる選手。それに兵器レベルの盗塁と走塁を持っているので体力が持てばレギュラーは堅い

福永は宮本さんが言う通り本職じゃない三塁も最低限は出来てましたけど、本職の二塁の方がもっと良く一軍レベルで十分な守備力です。今まで二塁手起用がなかったのは既に合格を貰っていて高橋周平の控えで準備してただけかもしれないですね。右投手の高めは右翼フェンス直撃と押っ付けてライト前で左投手の食い込む球を打てればレギュラーに近づきそうです。守備では阿部以上、打者でも阿部に近いレベルにありOPS.700ぐらい打てればチームのオプションが広がりますね。彼が6番でOPS.750くらい打ってくれたら打線に厚みが出るので最高ですが、流石に希みすぎですね

高橋周平はこんなもんでしょう。右投手の外角低めに落ちる球を拾って外野の前に落とすのは芸術的ですが、角度があって速いストレートは差し込まれ続けてます。一流投手は打てないけど、一流半の投手や苦しんでいる投手にトドメを刺す力は十分に残ったOPS.650+αじゃないでしょうか。レギュラー三塁手には長打が全く期待できない不十分な成績ですが、守備力を考えると現状では必要な戦力です。将来的には石川や福永や福元などが実力で周平の居場所を奪っていくことに期待したいですが…

後藤の左中間を破った一打はそこまで伸びるか、という意外な一打でした。2本目のタイムリーは落ち切らない真ん中よりのフォークで1軍で打席に立つなら打ってほしい球。立浪監督は後藤や加藤翔平の打撃も底上げするという話をしていて何を言ってるのかと思ったのですが、プロから見るとまだ改善の余地があったのでしょう。あまり見てない選手なので今後どのような進化を遂げるか期待

福元くんも新婚おめでたい完璧なセンター返しのヒット。レギュラーを掴むとは思わないがチームに欠かせない脇役になる事を期待したい。OPS.720の高橋光信を超える成績を目標にしてほしい。嫁さんを幸せにするためにも結果を出して10年はプロにしがみついてほしい

村松が膝の違和感で休みなのは心配。ただ村松は田中よりスケールの大きい打力のある選手だが、即戦力の期待度は田中以下なので無理だけはしないでほしい。プロの球に慣れて打てるようになれば仕事は絶対に回ってくる

一軍と二軍の競争も佳境を迎える。もう争っている場所は少ない

主力が離脱しなければ最低限の戦力が揃い一軍半の選手が僅かな枠を巡って争う普通のチームに

投手は13人中10人は濃厚。先発とロングリリーフの2枠を松葉・勝野・仲地・上田・鈴木・福谷の6人で争い、中継ぎの1枠を山本と田島と祖父江と谷元と故障の重さ次第で福島で争う形になる

捕手も第二捕手の1枠を大野と加藤匠馬と復帰が近い石橋で争う形になり、内野手も2枠を村松と福元と溝脇が争う形になる。外野もブライトと三好と後藤と加藤翔平の4人で2枠を争う形になる。とりあえず一軍半の選手が大半を占めた所からは大きな進歩

昨年の立浪監督介入ドラフトは素晴らしかった。ここ10年で外し続けていた野手ドラフトで田中と福永という2人の即戦力に加えて、村松と山浅と濱も将来はレギュラー奪取を期待できて樋口も育成選手の次元は超えて良いプレーを見せて支配下登録も近く去年予想した通りに外れが居ない

高卒野手はやはり去年のようにスタメンを狙える打てる選手だけ取ればOK。一芸に優れた脇役候補は大学や社会人卒から下位指名するべきです。ガッツがあって下位指名でもプロで居場所を勝ち取る意識が高い田中や樋口タイプの大人の選手を取るべきで、高校生の段階でその道を歩ませるのは心理的に厳しい。打てない高校生はレベルが高すぎる環境で心が折れるのか、1年目から全く打てないと脇役に成長するケースすら少ない。レベルの高い環境の中で自分の立ち位置を客観的に見ろと高校生に要求するのは難しいので今後も高卒野手は打てる選手以外はスルーで行くべきでしょう

一方で高卒投手は小笠原や高橋宏斗のような誰でも凄いと分かるドラ1だけでなく藤嶋や清水のような下位指名も上田のような育成出身の選手も時間をかけて育成出来ているので中位・下位で指名を続けるべきです

あとは即戦力タイプの投手の指名を改善しないといけません。梅津と勝野は投げてる球は凄いのに故障が多く、橋本と岡野は良い変化球を持っていますが橋本はコントロールが足りず、岡野の直球ではプロを抑えるのは難しい。石森は10球に1球ぐらい凄い指にかかったストレートを投げるが、カウントを取る球が足りない。3人とも課題が明確なので課題を克服できれば大きく化ける可能性はあるものの、2位や3位の上位指名で指名するレベルではないという感じ。投手は1つの球で急変するので期待はしているが、クビにするべき投手が育成にしか居ない上に育成にも良い球を投げてる松木平や岩崎のような実績があってリハビリを待ってる投手も控えているので残された時間はそんなに多くない

外野はセンターに岡林とブライトと三好、両翼に細川と鵜飼と福元。二遊間に田中と村松と龍空と福永で来年以降に黄金期を迎えるための戦力が少しずつ揃いだした。一塁は鵜飼を回すプランもあるが、戦力不足。三塁も石川が故障しても耐えられる戦力を編成したい。濱と樋口の成長にも期待がかかるが日本人の長距離砲は不足している。今後のドラフトで一・三塁手・外野手の長距離砲と投手を取れば数年後から連覇と黄金期を目指す戦力が揃うまであと数歩、といった所でしょう。今年は黄金期のための助走期間です。今年の結果に期待しすぎず未来の結果に期待しましょう

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