エドワーズのユナイテッド加入報道に対する邪推

エドワーズはクラブにクロップ続投は限界で俺を呼び戻せとプレッシャーを与える為にユナイテッドの噂を流したんじゃないかと邪推している
※ここから先の文章は過去の報道を除いてエドワーズ信者の私なりの憶測である点に注意してください

エドワーズ退任の流れをおさらい

7月19日 ヘンドが退団の恐れと報道

8月16日 ヘンド契約延長の見込みと報道

8月30日 エドワーズの契約が延長されない可能性が浮上

8月31日ヘンダーソンの契約延長が公式発表

11月11日 エドワーズ退任の公式発表

何故エドワーズは退団したのか

恐らくヘンダーソンの契約延長に反対していたのはエドワーズである。そこでヘンダーソンがワイナルドゥムの二の舞を避けようと政治力を発揮した。結果的にクロップがヘンダーソンの契約延長にゴーサインを出し、この一連の流れでエドワーズは退団する運びになった。恐らくはクロップ政権が続く限り自分が思う通りの編成を実行できないと考えてリヴァプールとの契約を満了して去ったと私は当初から考えている

何故クロップがエドワーズの退団原因だと考えるのか。それはクロップがチーム編成でエドワーズの邪魔をしていたと考えているからである。ご存じの通り、移籍委員会でクロップには拒否権が存在する。その結果エドワーズが獲得したい選手の予算と登録枠を捻出するために放出したかった選手の売却をクロップが止めていたから、エドワーズは退団を選んだというのが私の見解である

上記にも記載したが、クロップがアルトゥール加入前に9人の完璧なMFが居ると言っていたのである。チアゴと戦術的な欠陥によって彼の短所ばかりが目立つ試合が増えているがファビーニョは完璧なMFといって差し支えないだろう。ファンから見ると、あと7人はいったい誰なのかと首をひねりたくなりメンバーである。額面通りに受け取ればケイタ、チェンバレン、ミルナー、エリオット、ジョーンズ、ヘンダーソン、カルヴァーリョなのだろうか

ケイタは弱いチームを一方的に殴るにはギリギリ戦力のMFといっても問題ない。これで3人。だがチェンバレンとミルナーとエリオットとジョーンズをMFというのは苦しい。ヘンダーソンは去年の冬から酷いパフォーマンスが続く日も増えている。カルヴァーリョは特別な攻撃的なMFなのに何故か彼の長所が活きない左サイドハーフやストライカーで起用される始末である

クロップは頑なに10人目のMFは必要ないと繰り返していたが、突如としてMF補強の必要性を認めるに至った。しかし結果的に獲得されたアルトゥールよりもミルナーを選ぶという愚行を繰り返していた。ミルナーが優先されるならばインテンシティが必要だと頑張ってトレーニングに励んだアルトゥールは持ち前の身体の弱さを発揮して2022年を棒に振る故障を負った

https://fbref.com/en/players/eb58eef0/scout/2102/Georginio-Wijnaldum-Scouting-Report

またクラブは上記の通りバックパスと横パスばかりでボール関与が非常に少なく守備貢献も少ないワイナルドゥムを非常に低く評価していた一方、クロップは彼をレギュラーとして扱っていた

一方で今夏のケイタに関しては代役なしに彼を売る事はない、そして代役は来ないから彼を売る事はないという表現をクロップはしていた。そのためクラブ側がIHの控えとして残したがってクロップは売ろうとしていた可能性と彼の代役としてクロップがベリンガムを指定したがベリンガムが取れないのでクロップが売却を拒否した可能性があり、外部から判断する事は難しい

しかし、これらの事からクロップが走れるMFを望みフロントは上手いMFを望んでいる可能性が高い。つまりMFの補強が少ないのはクラブがケチだからという側面も多少はあるものの、クロップがクラブから提示されるMFの補強候補に必要性を感じておらずクロップが理想とするターゲット(チュアメニやベリンガム)に固執しているため補強が進んでいないと私は考えている

ちなみにスタリッジもクロップが売却を止めていた報道もあればクロップがCFの獲得を指示したという報道もある

-"Klopp has been instructed to keep hold of Sturridge because it would be too costly to replace him."

結果的にクラブが連れてきたのはソランケとブリュースターだったわけだが、彼らをあてつけの様に売り捌いた点や私の思考がエドワーズの選択と似すぎている事からエドワーズがスタリッジを売りたがっていてクロップが阻止したという考えの方が自然だろう

しかしフィルミーノとサラーとマネとコウチーニョが居たので出場時間を確保できずコウチが退団するのにローン移籍。結果CL決勝でFW控えがソランケだけという悲劇を生んだ。更にローン先のWBAでもケガされて契約残り1年で買い手は消え去り売却失敗。活躍に対して高すぎる給与を払い、過去のスーパースターの資金化に失敗しフリーで移籍される事になった

エドワーズが辞めた原因はクロップが100%悪いという問題ではなく、エドワーズとクロップのサッカー観が異なっていてお互いが譲らなかった結果として現状が生まれているというのが私なりの最終結論である。だからエドワーズ主導で連れてきたカルヴァーリョは支配的なサッカーをするにはエリオットよりも能力が高いのに冷遇され、クロップが好む性格をしているエリオットやヌニェスを寵愛しているのではないかと邪推する

クロップにはクロップの良さがあり、エドワーズにはエドワーズの良さがある。しかしながらお互いが拒否権を使ってはお互いの長所が消えてしまう。それならばエドワーズはリヴァプールの成功を願って身を引く事を決めた、これが私の考えるエドワーズの退団理由である

リヴァプール不振の原因

エドワーズと袂を分かった現在のクロップリヴァプールだが、5つの理由で結果が全くついてきていない
1 チアゴとファビーニョの控えが不在
2 故障者が多い。特にケイタやチェンバレンが想定通りに故障を繰り返している。また守備的MFの選手層がそもそも薄くチアゴ離脱時にポイントを落とす
3 アーノルドの不調。稚拙なビルドアップでもアーノルドとチアゴの個で攻撃を成立させていたため、彼らの不調や離脱に大きな影響を受けている
4 MFの守備力が大幅ダウン。ヘンダーソンとミルナーの身体能力が衰えてプレミアリーグで通用しなくなってきており、走るだけのジョーンズやエリオットは守備インテリジェンスが全くなく、カルヴァーリョはストレングス不足で競り合いに負けている
5 クロップのビルドアップ戦術が非常に陳腐で(使ってくるかは別として)殆どのクラブに対策をマスターされている

以上5つが原因で結果が出ていないリヴァプールだが、5つの問題は殆どクロップが引き起こしている。まず1は編成上の問題だ。我々は完璧な9人のMFを抱えているという発言を行ってチアゴとファビーニョの控え不足という問題に対して適切な処置を怠った。特にチアゴ出場の25試合66ポイント(先発時勝率は更に高い)に対して欠場時は13試合で26ポイントに落ち込んでいる。彼の控えを獲得しておけば昨季のPLも優勝できたのに2年連続で手を打っていない

2の故障者が多いのは特定の人間に負担がかかるからである。壊れやすいCBを4人でローテできていた昨季は故障者が殆ど出なかったように、全員が揃えば疲労に応じてローテする事で全員が無事にシーズンを乗り切れる。だが今季はコナテがストラスブール戦で運悪く衝突して離脱したり下手くそなアーセナルのラフなタックルを取り締まらない愚かな審判によってラフプレーが横行した試合でディアスが負傷したり運もない

しかしジョタを復帰早々に2戦連続でフル出場に近い負荷をかけたようにマネジメントにも明らかな難がある。またMFについては故障者が多いケイタやチェンバレンを売却しなかったのも愚策で編成上のミスである

3アーノルドの不調も毎年フル出場させ続け、ゴメスの起用が足りなかった事も原因の一つにあるだろう。4のMF問題もヘンダーソンやミルナーが恐ろしいペースで衰えているのに手を打たない精神論に頼った編成の問題はクロップが原因だろう。何故ならクロップが懇願した結果ヘンダーソンは契約延長を決め、ミルナーも減俸で単年の契約延長を勝ち取り、スカウトが連れてきたアルトゥールよりも彼らを優先して起用するのだから

5のビルドアップについてはボールを所持した際の配置に可変性がなく最終ラインからのボール出しに構造的な欠陥がずっとあり続けたのだが、アヤックス戦で少し光明が見えたのでクロップが今後解決してくれるのかもしれない

リヴァプールに何が必要か

アーノルドやサラーといったリヴァプールの宝ともいえる素晴らしい選手の長所を打ち消す劣悪な戦術の問題はアヤックス戦を見る限りクロップが改善できる可能性を秘めている。だが、現在の問題を長期的に解決するには編成ミスを解消しなければならない。その点で守備的MFの致命的な不足という編成の問題を放置したクロップとウォード新SDの責任は重い

"We will see hopefully development but at the moment, we have the same issues because we have the same players."

これはトゥヘルが敗戦時に残したコメントであるが、戦術的に完璧な処置をしても同じ選手を出せば選手がパフォーマンスを成長させない限り同じ問題が起きる。こういった問題が起きている時、問題は監督ではなく勝つための戦力を揃えられなかったSDに責任があると私は考える

しかし現在のリヴァプール編成問題がクロップとスカウト・データ班の理想がズレている事によって生まれている場合、クロップとエドワーズのどちらかを選んでチームの舵を切らなければならない

私は首尾一貫して言い続けているので聞くのも辟易としているだろうが、クロップを解任しエドワーズを呼び戻す事が長期的に最もリターンが高いと信じている

何故ならクロップのサッカーは基本的に予算の少なさを走れる元気な選手を使ってごまかす弱者のサッカーであり、FSGの努力によって手に入れた世界的にトップクラスの収入基盤を考えると強者のサッカーに切り替えた方が結果を出しやすいと考えるからだ

エドワーズのマンチェスターユナイテッド報道は何を意味しているのか?

昨季チェルシー加入の報道があった際、エドワーズは未来を決めていないという報道が大半を占めていたが、最近になってマンチェスターユナイテッドがエドワーズ招聘に熱心だという噂が飛び交った。現在もエドワーズの状況は変わってない(だろう)という火消し報道が続くことになったが、何故このタイミングでマンチェスターユナイテッドからの興味に対する報道がリークされたのだろうか?

これも私の憶測にすぎないがエドワーズがクロップにこれ以上任せていられないと考えたからだと思われる。リヴァプールファンである彼にとってキャリア上のゴールであるリヴァプール以外の仕事はつまらない。リヴァプールより規模の大きなクラブはレアルマドリーしかないし、マドリーにはペレスが健在だ。可能ならばリヴァプールのSDに復帰したいと考えている事だろう

だがクロップの契約は2026年まで残されており、3年半以上もキャリアを休むのも現実的ではない。また来季以降はクラブの収益に対して選手人件費や移籍金の減価償却費用に対して制限がかかる新ルールが制定されると言われている。このルール改正で来季以降のCL出場を逃すのは致命的だし、CL出場できないと取れる選手のレベルと収益が下がるし、現有戦力の維持も難しいし良い事がない

特に今季フィールドプレーヤーとして最高のパフォーマンスを披露しているフィルミーノの契約は今季までとなっている点が気がかりだ。フィルミーノも残留を希望しているという報道があるものの、CL権を失った場合にはマネが居るバイエルンへ行く可能性も出てくるだろう。こうなってくると長期計画が崩れてしまうので今季中にクロップを解任してリヴァプールが来季のCL権取れないなら他行くぞと圧をかけておきたいと私がエドワーズならば考える

現在のリヴァプールはアーノルドが復調するかゴメスをRBに回せる程のCBまたはアーノルドと遜色ない控えRBに加えて守備的なMFを獲得できれば来季のPLとCLを優勝できるだけの戦力を抱えている。DF陣はダイクが全盛期に比べて衰えているものの、昨季と比べて大きく落ちているわけではなく守備的なMF不在による問題が非常に大きい

この現状は1516シーズンで10位に沈んだチェルシーの状況と近い。彼らは守備的MFにカンテ、3バックの中央にロングボールを展開できるダヴィド・ルイス、LBに得点力の高いマルコス・アロンソを獲得して僅かな課題に適切な処置を行う事で翌1617シーズンのPLを優勝した

その後の彼らはコンテがチームの核だったジエゴ・コスタと衝突。彼を放出した事で起点となるCFを失いCL権を失って瓦解した。CLこそ1度優勝したものの、PLを優勝できずCL権を逃す事も増えている。現在のリヴァプールは当時のチェルシーと状況が似ており、現在の主力が抜けてしまうとCL出場権の獲得が次第に困難になってしまう大事な時期である

クロップとの契約が切れる2026年まで待っていたら2016年に彼がSDとして実権を握った所からも後退してのスタートになってしまう可能性も秘めている。故に私がエドワーズならできる限り早くクロップを追い出して来年の夏には実権を取り戻したいと考える。それゆえにマンチェスター・ユナイテッドの報道となったのではないかと私は考えている。トゥヘルがフリーで居る今こそが強者のサッカーに切り替える最大のチャンスと言えるだろう

編成を全てエドワーズが決め、トゥヘルがピッチの事だけに集中する。そんな夢のような環境でリヴァプールが黄金時代を迎えるのか。それとも優秀なスカウトの推奨選手とクロップが対立して補強が進まず、スカウト時代から若手を過大評価する傾向が強いSDによって急激な世代交代というギャンブルを打つことになるのか。リヴァプールは今大きな岐路に立たされている

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