トクタイ 警視庁 公安部 公安第6課  特殊対策室

#週刊少年マガジン原作大賞

#企画書部門

1.キャッチコピー
警視庁公安部 公安第6課 特殊事件対策室 通称「トクタイ」の異能者たちが難事件を解決に導く物語。

2.あらすじ
室長 賀志磨 由紀子 率いる特殊精鋭部隊、警視庁公安部 公安第6課 特別対策室 通称”トクタイ”。
それは、通常捜査では解決できない奇妙、奇怪な事件等を、専門的に対応する部署である。
第1話では、河川での幼児連続行方不明に事件、事故両面で再調査となり、主人公 上河内 天馬 警部と九十九 百(つくも もも)警部補の両名で未確認生物の仕業と断定する。擬人化した状態で逮捕。
第2話では、1話からの帰路で、歩行者の交通事故を未然に防いだ謎の青年たちを目撃。念動力の能力者だと確信し、彼ら久世兄弟を協力者に。
第3話以降、賀志磨3姉妹が登場し、謎の連続投身自殺の捜査を開始する。

3.第1話のストーリー
「転生人」
東京郊外の河川で幼児が連続して失踪する事故が起きた。地元警察と消防レスキュー隊で懸命な捜索が続いたが、3人の安否確認が取れぬまま1週間が経過した。
警察の見解では、比較的穏やかで浅い水深の河川のため、事故ではなく、また周辺に熊等の獣がいないことを鑑みて、何者かに誘拐された事件ではないかとを発表した。
この不可解な事件に、警視庁公安部 公安第6課 特別対策室 が動いた。主人公 上河内 天馬(人類の守護と観察目的で異星から転生)警部と九十九 百(つくも もも 同、転生人)警部補の両名が現地入りし、現場検証を開始。
2人は特殊なメガネをかけ、人間が見えない波長の歪んだ空間を確認。その空間の先の一軒家を見つめる。令嬢なしの家宅捜査を強行するため、内部の状況を先に確認する。ポケットから虫サイスのステルスドローンを飛ばし、室内への隠密撮影を開始。あらゆる時空も撮影できる異星人の技術で、隠蔽された歪んだ空間に忍び入る。そこに行方不明の3人の幼児が、繭玉に包まれ宙に浮いている状態を撮影する。
この映像を”トクタイ”の賀志磨 由紀子室長に送信し、被疑者確保を優先する命令を受ける。2人は土足のまま室内に入り、歪んだ空間へ飛び込む。
天馬が背中を向けている相手を発見し、その傍らに3人の痛ましい幼児の遺体を目視する。天馬は振り向く相手に警察手帳を出し、事情聴取を行うことを相手の脳内に直接話しかける。
人間に擬態した爬虫類人には、テレパシー交渉が普通の人間でないことを悟らせる有効な手段であると判断する。
聴収で彼は人間の捕食が習慣的で、罪の意識などなく、人間に擬態し人間社会に紛れ生きていくことを選択した爬虫類人であることを自供した。
百は幼児の遺体に目を移し、テレパシーで誘拐殺人、遺体損壊の容疑で、人間と同じように逮捕することを告げる。
天馬は殺人容疑で逮捕を決行するが、それは擬態を溶いて爬虫類人に戻り激しく抵抗する。
百が異星人技術の特殊な拘束銃で抵抗を止め、天馬がそれの頭部に特殊
な器具を当てた後、急に大人しくなり、人間に再擬態後に手錠を掛けられる。天馬は地元の警察に連絡し、事件が解決した。幼児連続殺人の犯人
地堀 龍 としてマスコミにさらされ、その後死刑になるまで人間の姿
のままであった。

第2話以降のストーリー
「久世兄弟」
河川での事件後、警視庁へ戻る車中で交通事故を目撃する。横断歩道を横断する歩行者に向かって、一時停止せず突っ込んできた乗用車が突然、歩行者を避けるように上空に跳ね上がり、横転して街路樹に激突した。
この光景を停止線で止まっていた 上河内 天馬 警部と九十九 百 警部補が、一部始終を目撃する。
明らかに不自然な車の動き方に疑問を抱いたが、横断しなかった2人の青年をみて疑問がなくなった。
百が救急車の手配と警察への通報、歩行者の安全確保をしている最中に、天馬は青年の元へ音もなく忍び寄る。
天馬が警察手帳を見せると、青年たちは足早に去ろうとする。すかさず天馬は彼らの心を先読みし、事故の取り調べではないこと、青年たちを追う者ではなく、味方であること、生活の保障、身の安全を約束するとの内容を脳内に話しかけると、彼らは驚いて立ち止まり振り返る。
約束を果たす条件として、天馬たちに協力してもらうことを承諾させ、青年たちを後部座席に誘いその場から離れる。
パトカーでも覆面パトカーでもない一般の車両に、青年たちは本当に警察なのか疑問を抱いていた。しかしそれよりも脳内に話しかけてくるこの人たちは人間なのか不安を感じていた。それを感じた天馬は肉声で安心感を強調した。
しばらく走行後、道の駅で休憩し、食堂で青年たちを落ち着かせるため、食事しながら談笑する。打ち解けるなか、天馬が核心に触れる。事故のとき
に車を飛ばした謎の力、青年たちの素性を尋ねると、周囲を気にしだし、無言になる。
天馬は彼らの心を読み取り2人が兄弟であることが分かる。2人が急に警戒しだしたところで、絶対的安全空間だという家に移動しようとを提案する。見た目昭和の天馬の家に着いてから、彼らを和室の客間に置き去り、天馬と百は警視庁に戻り、幼児連続誘拐殺人事件の報告書を提出する。
賀志磨室長と天馬たちの会話に、賀志磨室長の娘 リエ刑事が聞き耳を立て、会話の内容から、幼児愛の変態犯人と想像していた。
会話の中に爬虫類人のことは一言もなかった。
リエは合掌し、犠牲者への慰霊を行い帰宅した。天馬と百も報告後に帰宅し、2人の姿は夜の闇に消えていく。
天馬が帰宅した時は、兄弟が大人しくくつろいでいた。
天馬はちゃぶ台にお土産の牛丼弁当と添付の紅ショウガ割りばしを配置し、この家が盗聴、盗撮のみならず、物理的なあらゆる力からも守られていると説明し、和やか会食が始まった。
食事中に天馬は自己紹介を始め、自らが異星人の転生であることを暴露する。異星人というフレーズに兄弟が身構えながら半信半疑の様子に、彼らを苦しめている異星人と自分が異なると笑顔で話す。
彼らの記憶していた異星人はグレイ型の種族だと天馬は語り、兄弟の名前を言い当てる。兄の名は久世 智也、弟は優也。
さらにかつて存在した村の住民で、その村はグレイ型の人体実験場だったことも言い当てる。
彼らが定期的に拉致されるのは、実験後のデータ取得なのだと推測した。
兄弟は異星人による村人への人体改造で生き残った成功例で、兄があらゆる物体を移動させる能力を、弟はあらゆる物体を破壊する能力を持つようになったと。
村が地図上から消された後、見知らぬ組織から拉致されては記憶を消され、知らない土地に置き去りにされるということが、定期的に繰り返されてると兄が話す。
逃亡生活のため定職や定住ができず、放浪しながらその日の糧を求めていたことを涙ながらに語る弟。
天馬はこれまでの辛苦と呪縛から解き放ちましょうと立ち上がり、古風な茶だんすの引き出しから見たこともない最先端器具を取り出す。
兄弟の後頭部に埋め込まれているチップは呪縛で、除去は解放ですと説明し、器具を軽く後頭部に当て、痛みなくチップを除去した。
チップは煙とともに蒸発した。
天馬は兄弟が社会的に存在しないようにし、追跡されない環境を提供すると約束する。
押し入れを指さし、安全なの場所で、その中に居なさいと天馬が言うと、兄弟は困り顔で拒否した。さすがに押し入れは窮屈だと頭に浮かんだ。
天馬はほほえみながら、押し入れの戸を開ければ分かると、彼らに開けるように指示した。
布団が収納されているはずの押し入れの中は、まるで昼間の商店街の様だった。その不可思議な空間に、兄弟は目を疑った。
天馬は地球人に好感を持った異星人たちが転生して地球人となり、押し入れ内の異次元空間で、風俗店以外の商店を営んでいると説明する。
兄弟は半信半疑であったが、その説明を聞き、これからはここで生きていこう決意し、心の底から喜んだ。
ちなみに天馬がお土産で持ってきた牛丼弁当は、ここの商店街の牛めし屋
の物。
そのころ百はこの空間の居酒屋”銀河”でもつ煮込みを食べていた。

第3話は連続投身自殺事件を捜査する。
警視庁 刑事部では3件の奇怪な捜査をしていた。自殺現場はそれぞれ異なるホテルで、ホテル内の防犯カメラを解析し、不可解な男の存在を確認していた。
しかし、その男が直接自殺した者たちと接触した映像がなく、どの自殺者も投身する前の時間に、別のフロアでこの男が倒れているところが共通して映し出されていると解っていた。
この男の不可解な行動は、自殺を促すような証拠がない。刑事部が公安部の特殊対策室”トクタイ”に捜査協力をし、賀志磨 由紀子室長は合同捜査依頼に快諾する。刑事部ではすでにこの男を調べていた。
山道 明夫 28歳 無職、かつて男の父親の経営する町工場に勤務していたが、父親の抱えた借金の返済で工場とも差し押さえされ、返済の目途が立たず、父親は自殺し、最終的に彼の保険金で返済に充てた。
その後天涯孤独の明夫は職を転々としていた。ここまでの調書で自殺者との接点は同じホテルにいたことのみ。
”トクタイ”メンバーは防犯カメラの映像を何度も再生し、ある規則性を発見する。
どの映像でも山道が急に倒れ、その後に自殺者たちが自ら無理やり屋上へと移動。
自殺後、山道が起き上がりホテルから立ち去るということが分かった。
ルーティンの様だがこの繰り返しに接点がない。
頭を抱える一同のなか、賀志磨 リエ刑事に思い当たることがあった。
この倒れ方はまるで魂が抜けたかの様だと。
この日の捜査は後日に継続し、由紀子とリエが帰宅。
賀志磨家が賑わう。大学生の双子の妹 マイとマリが夕食を作って待っていた。食卓では一切捜査の話はしない。
リエは以前から意識的に幽体離脱し、自分を上から見たことを思い出した。その時はあの男のように魂が抜けたようだったと記憶していた。
リエはある仮説を考えた。山道は幽体離脱し、自殺者に憑依し、その身体で屋上まで登り、飛び降りると同時に自分の身体に戻るという説明は、映像の動きと合致すると。しかし仮説を立証できない。
そこでリエは自ら仮説を実証しようとするが・・・。


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