室町幕府前期　守護大名　その２　西近畿地方

丹後、丹波、摂津、「山城」、大和、北近江、南近江の守護。

1467「応仁の乱」東西両軍の大名の動向↓

［丹後守護］　

その１　鎌倉時代・長井家　→山名氏

⇔今川頼貞　〈1336－〉（＊）掃部助・駿河守・駿河前司。今川頼基（頼国）の息。今川（蒲原）氏兼の従兄弟。弟に今川頼兼。1336年京都落ちに東播磨にて殿軍。1336年高氏西国落ちに、備中を守備。その後但馬・丹後守護。越前国「金崎城の合戦」に従軍。瓜生保を討取る軍功。1348～1349年但馬守護。1349年「観応の擾乱」に直義派。1350年因幡守護。1351年磯部城を南朝方の長尾彦七郎に攻略される。足利直冬に従う。直冬党。

⇔荒川詮頼　〈1337－〉（＊）三河守。足利一門。仁木氏と同系統。荒川頼直の息。1337年越前金ヶ崎城攻略に軍功。1349年足利直義党として高ノ師直と抗争。1349年「観応の擾乱」に直義派。1552年直義の死後は幕府に復帰。1352年石見守護職。大内弘世に守護職を奪われるが1376年再び石見守護。1379年細川頼之の失脚に連座し罷免される。＜子孫は、吉良家に近い三河と、織田家の家臣となった尾張の荒川氏に繋がるか。＞

⇔上杉朝定　〈1337－1338〉（1321～1352）二橋・左近将監・弾正少弼・道禅。引付所・内談頭人。引付所。扇谷上杉。扇谷上杉重顕の息。上杉頼重の孫。1337年丹波守護。1338年丹後守護兼任。1344年幕府引付衆。1345年天竜寺供養に従軍、五番隊6人衆のひとり。1349年「観応の擾乱」に直義派。両者の和解に尽力する。1352年信濃にて死去。32歳。

⇔↑今川頼貞　〈1339－〉（＊）掃部助・駿河守・駿河前司。今川頼基（頼国）の息。今川（蒲原）氏兼の従兄弟。弟に今川頼兼。1336年京都落ちに東播磨にて殿軍。1336年高氏西国落ちに、備中を守備。越前国「金崎城の合戦」に従軍。瓜生保を討取る軍功。1348～1349年但馬守護。1349年「観応の擾乱」に直義派。1351年磯部城を南朝方の長尾彦七郎に攻略される。足利直冬に従う。直冬党。

⇔山名時氏　〈1342－1343〉（1303～1371）小二郎・弾正少弼・伊豆守・伊豆前司・修理大夫・左京大夫・引付所・侍所頭人。上野出身。新田一族。山名政氏の息。伯耆国守護として名和長年の一族を討伐する。のち丹波守護。1345年天竜寺供養に従軍、一番隊を率いる。出雲守護職を巡り副将軍・佐々木道誉と対立。摂津にて楠木正行に敗北する。1349年貞和8月、師直邸に参じる。「観応の擾乱」に当初は尊氏派、のち直義派。直冬党。1353年6月南朝軍として楠木正儀・石堂頼房とともに京都を占拠し将軍・義詮を追う。義詮を救援に赴いた丹後守護・高ノ師詮を破り自害させる。1363年細川頼之の管領職就任により和平が成り上洛。家督はに山名師義が継承。伯耆国田内山城を本拠地とする。＜同じ山陰方面で働いていた上野頼兼との間柄はどうだったのか興味のあるところです。＞

⇔上野頼兼　〈1344－1351〉（＊～1351）上野・左馬助・右京大夫。足利一門。三河一色党。上野頼遠（頼勝）の息。弟に氏勝。1336年3月筑後黒木城攻略に大将。4月尊氏の西国落ちに石見を守備、周防に転戦。丹後・石見守護。1343石見都野城攻囲。村井城攻囲。1348年石見三隅城攻囲。1351年但馬守護。但馬にて戦死。息に上野直兼、詮兼。＜幕府創業期、山名時氏を従えて山陰地方を制圧していたかもしれない。＞

⇔仁木頼章　〈1351－＊〉<幕府執事1351～1358>（1299～1358）日記・二郎三郎・兵部大輔・周防守・伊賀守・左京大夫。下野・三河党。足利家執事<1351～1358>。1349年貞和5年8月師直邸に参じる。「観応の擾乱」に尊氏派。仁木義勝の息。上地義連の弟。1335年「北条時行の乱」に足利尊氏の関東出征に従軍。1336年の「西国落ち」に従い、丹波に戻り丹波・但馬で朝廷軍を阻止する。越前国「金崎城の合戦」、河内国「四条畷の合戦」に軍功。関東厩番。丹後・丹波・下野・武蔵守護を歴任。尊氏・義詮に忠実に仕え、直義を追い落とし将軍の実権奪還を成功させた。61歳。息に頼夏。

⇔高ノ師詮　〈1352－1353〉（＊～1353）播磨守。丹波・丹後守護。師直の息（養子カ？）。1353年丹波から足利義詮を救援に向かい楠木正儀軍に敗れる。

⇔仁木頼勝　〈1353－1360〉（＊）弾正少弼・讃岐守。頼章・義長の弟。1349年貞和8月、師直邸に参じる。1349年「観応の擾乱」に尊氏派。1353～1360年丹後守護。1359年足利義詮に従い南朝方攻撃、摂津出陣。1362～1365年但馬守護。

⇔仁木義尹　〈1360－1363〉（＊）二郎・左京大夫・兵部少輔・丹波守・伊予守。仁木惣領・頼章の孫（実子とも）。仁木頼夏の息（兄の養子）。1360～1363年叔父・頼勝の跡職の丹後守護。1364年足利直冬に奪取される。1362年頼夏の跡職の丹波守護。1368年伊予守護。

⇔○足利直冬　〈1363－1364〉（1326～*1400）新熊野。中国探題。尊氏の庶子（長男）。直義の養子。鎌倉東照寺の僧侶。直義により一門に加えられる。1348年紀伊征伐に軍功。1349年中国八カ国の探題職に就任。山名時氏（中国山陰地方）、少弐頼尚（北九州地域）と結ぶ。1350年今川直貞を肥前に乱入させ平定。一色範氏を豊後に敗走させる。1351年養父・直義が高兄弟を討ち、直冬は九州探題就任。高家の家人・杉原又四郎の襲撃を受け、磯部左近将監が応戦。家人・川尻幸俊の所領九州肥後に落ちる。1352年養父・直義は鎌倉にて畠山国清に毒殺される。石堂頼房・吉良満貞の協力で南朝と和睦。桃井直常・山名時氏・斯波高経に擁立され1353年京都乱入。一色範氏と大友氏泰に大宰府を奪取される。石見国を根拠地とする。1355年山名時氏・師氏、桃井直常、斯波高経と次男・斯波氏頼と結び入京。1363年細川頼之に敗北し備後・安芸を失う。1366年以後消息不明。

↑山名時氏　〈1363*－1371〉伊豆守・左京大夫・「六分一殿」。1363年2代将軍・足利義詮に帰参。因幡・美作・丹後・伯耆・但馬守護兼任。一族で11カ国の守護を独占し「六分一殿」と尊称される。＜3代・足利義満、細川頼之に目をつけられる。＞

▽垣屋重教　（＊）（土屋）・駿河守。山名家家臣筆頭。第11代・垣屋房清の息。但馬土着以前からの譜代家臣。亀崎城主。息に時忠。

⇔山名師義　〈1371－1376〉（1328～1376）小太郎・右京亮・右衛門佐・左馬権頭・伊豆守・師氏。山名時氏の嫡男。1349年「観応の擾乱」に直義派。直冬党。父とともに赤松氏と抗争する。1363年北朝に帰順し丹後・伯耆・但馬守護。管領・細川頼之と対立する。1371年に父が死去し惣領職。伯耆国打吹山城を本拠地とする。1376（1379とも）年病没。49歳。弟に山名義理、氏冬、山名氏清、山名（惣領）時義、義数、義継、氏重、高義、義治、氏頼。息に義幸、山名氏之（氏幸）、義煕、山名満幸（満之）。

↓▽山名義幸　〈1380－1385〉（＊）讃岐守・義之。時氏の嫡男・山名師義の息。山名嫡流家。丹後・伯耆守護家。嫡流ながら叔父の山名時義に山名惣領職を独占される。弟に山名氏之（氏幸）、義煕、満幸（満之）。＜1379～1385年代出雲守護とも。出雲守護跡職は満幸が継承。＞

↓▽山名義理　〈1385－1390〉（＊）修理大夫。山名時氏の息（次男）。紀伊守護家。兄弟に師義、氏冬、山名氏清、山名時義。1391年「明徳の乱」に山名氏清、満幸に加担し、惣領家から離反。失領し出家。諸国流浪する。息に義清、氏親、時理。

↓▽山名満幸　〈1390－1395〉（＊～1395）播磨守・弾正少弼・満之。山名師義の息（四男）。兄に義幸（義之）、氏之（氏幸）、義煕。将軍・足利義満の側近。丹後・出雲守護兼任。1390年将軍・足利義満の命で、伯耆の兄・山名氏之（氏幸）を攻略。叔父で舅の山名氏清とともに、時義の息の山名時煕と山名氏之（氏幸）を討つ。1391年足利義満に対し叔父・山名氏清とともに「明徳の乱」を起こす。1395年五条坊門高倉にて京極高詮により処刑される。

　山名家勢力図（のち追加予定。

［丹後守護］　
その２：一色家支配　　将軍・義教により圧迫

一色満範　〈1392－1409〉（1368～1409）兵部少輔・修理大夫・右馬頭・入道道範。一色詮範の息。三代将軍・足利義満の側近。四職（赤松・山名・京極）の一家に認定される。丹後守護家。「山名氏清の乱」の鎮圧に軍功。山名家の丹波を領国に加えられる。1401年出家。1406年若狭守護兼任。若狭・丹後両国守護〈1406－1409〉。侍所所司。丹後守護代に幡豆小笠原氏。＜領国小浜にて座礁した南蛮船の修理に協力。＞

↓▽一色義貫　〈1409－1412〉（＊～1440）五郎・兵部少輔・修理大夫・義範。一色満範の息。丹後守護家。父・満範の死により三河守護。のち山城守護兼任。1411年家督を巡り、庶兄・（北野）持範と抗争。1411年守護両国を二分し和睦。将軍相伴衆。六代将軍・義教と対立し大和国の陣中で義教の命により武田信栄に誅殺される。41歳。義貫の領国は若狭が武田信栄の弟・武田信賢に、三河が細川持常に、丹後が義貫甥の一色教親に与えられた。弟に持範、持信。

＊空位：1413～1435年：将軍・足利義教と対立したため、この期間の支配事績を剥奪されるか？

⇔一色義貫　〈1436－1440〉（1400～1440）五郎・兵部少輔・左京大夫・修理大夫・義範。一色満範の息。兄・持範（丹後守護家）と家督争い。弟に持信。一色満範の跡職を継承。足利義持に出仕。丹後・若狭守護家。将軍相伴衆。幕府政所所司。父・満範の死により三河守護。のち山城守護兼任。侍所頭人。1415年伊勢守護・北畠満雅を討伐。1427年山名時煕とともに赤松満祐を討伐。関東公方・足利持氏討伐に六代将軍・義教と対立。1440年大和国の陣中で義教の命をうけた武田信栄に大和信貴竜門寺にて誅殺される。41歳。義貫の領国は若狭が武田信栄弟・武田信賢に、三河が細川持常に、丹後が義貫甥・一色教親（弟・持信の息）に与えられた。息に義直、義遠。

▽延永＊　（＊）一色義貫の家老職。将軍・義教により家督とされた一色教親と抗争。

▽氏家＊　（＊）一色義貫の家老職。将軍・義教により家督とされた一色教親と抗争。＜宇都宮家の一門衆に氏家あり。関東の氏家周綱は、関東管領上杉氏の先陣・長尾軍を破り天下に名を轟かしています。＞

▽一色持信　（＊）一色家分家。一色満範の息。一色義範（義貫）の弟。

▽北野持範　（＊）一色。若狭守護家。一色家分家。一色満範の息。一色持信の庶兄。一色教親と家督争い。1411年守護両国を二分し和睦。若狭国今富荘を相続。1441年武田信賢により若狭守護職は奪われる。息に政煕。

▽一色教親　〈1440－1451〉（1419～1451）丹後一色・左京大夫。一色持信の息。将軍・義教の側近。1440年足利義教により丹後守護に抜擢される。のち義直、義春の死により一色家家督。侍所頭人。33歳。息に義幸。

⇔一色義直　〈1451－1493〉（＊～1498）左京大夫・修理大夫。一色義貫の息。弟に義遠。1451年丹後・伊勢守護兼任。1467～1477年「応仁の乱」に西軍の将。（足利義尚）、山名持豊（入道宗全）、斯波義廉、土岐成頼、畠山義就と結ぶ。西軍は足利義視を擁立。将軍・足利義政により丹後守護職を解任され、武田信賢が守護就任。大内政弘の上洛で西軍が勢力挽回し、畠山義就・朝倉孝景が京都の東軍拠点を焼き討ち。1477年の講和で息・義春が守護に復権。1486年9代将軍・義尚の意向で若狭国を失領。武田国信が新守護となる。1487年将軍・足利義尚に従い「六角征伐」に軍功。1489年義尚没。1493年伊賀次郎左衛門の反乱を鎮圧。息に義春。

ー1467～1477年「応仁の乱」ー

摂津之親　〈1468－＊〉中原之親・（大江・長井・大友・三池・門司）・中務大輔。満親の息。摂津与瀬郡分郡支配。息に政親。孫に元親。妹婿に広橋綱光。＜鎌倉時代に先祖が摂津守となってから摂津姓。＞

↓細川政国　〈1469－＊〉（1428～1495）六郎・元国・入道道勝。持晴の息。与瀬・西成郡分郡支配。典厩家の細川持賢の養子。1468年跡職を相続。1473年「応仁の乱」に細川勝元の補佐。1473年細川政元を後見。1486年西成郡守護。息に政賢。

武田信賢　〈1469－1470〉（1420～1471）1440年兄・信栄とともに足利義教の指示で一色義貫を討つ。1441年「嘉吉の乱」に赤松氏討伐の軍功。1467年「応仁の乱」に東軍に属し、丹後を拝領する。

↓▽武田国信　〈1471－1473〉（＊）彦太郎・治部少輔・大膳大夫。信繁の息（3男）。信賢の弟。1467年「応仁の乱」に美濃守護・土岐成頼の上洛を阻止。「如意岳の合戦」に斎藤妙椿に敗北。息に信親、元信。従兄弟に安芸の武田元繁。

［丹後守護］
 その3＜一色家：1474－1506＞

一色義春　〈1474－1484〉（1466～1484）五郎・左京大夫。丹後守護家。一色義直の息（長男）。山名教豊の娘婿。東軍に帰順した父・義直に家督を譲られる。武田方の丹後守護代・逸見真正を討つ。1474年和平により将軍・足利義尚に従う。1477年伊勢守護・北畠政郷と抗争。19歳で早世する。養子に義有。＜丹後国人伊賀次郎左衛門の反乱に鎮圧に失敗して自害したのは義直ではなく義春か。＞

一色義秀　〈1484－1498〉（＊～1498）五郎・左京大夫・周儀侍者。丹後守護家。一色義直の息（次男）。1484年兄・義春の死により、一色義直の後見で僧籍から還俗して家督。伊勢守護兼任。1498年丹後豪族の一揆により普甲山城にて自害。

▽北野政煕　（＊）北野一色・政照。元・若狭守護家。一色持範の息。息に政具。丹後宮津城主。

一色義季　〈1505－1507〉五郎・義有。丹後守護家。丹後支配。一色義春の養子。1498年義秀の死により家督相続。1506年武田元信が丹後侵攻し幕府公認の守護職に任命される。1507年管領・細川政元、三好元長軍が丹後「一色征伐」。分家の義幸が跡職を継承。今熊野城主。

▽延永春信　（＊）丹後守護代。国人・石川直信と抗争。一色義季の家老職。幕府と抗争。1507年管領・細川政元軍を阿弥陀峰城にて防御。

▽石川国信　（＊）丹後国人領主。一色義季の家老職。幕府と抗争。1507年管領・細川政元軍を加悦城にて防御。赤沢直経を討ち取る軍功。

武田元信　〈1506－＊〉（＊）若狭武田氏の最盛期を創出。若狭守護兼任。1506年細川氏と同盟し丹後進攻。敗戦により越前朝倉家の加勢を得る。息に元光、信孝。

一色義幸　〈1509－＊〉丹後一色・左京大夫・義清。丹後支配。一色教親の息。一色義季の跡職を継承。庶流の北野家と家督を巡り抗争。息に義道。

＜一色家支配、二極化＞

一色義幸　〈1517－＊〉丹後一色・左京大夫・義清。丹後支配。一色教親の息。一色義季の跡職を継承。息に義道。

▽北野政具　（＊）北野一色家。元・若狭守護家。一色政煕の息。息に晴具。丹後宮津城主。

‐1523年「日明貿易」京兆家・細川高国と大内義興の抗争。
「寧波の乱」勃発‐

一色義道　〈＊－1578〉（＊～1578）丹後一色。丹後一色家第9代。一色義幸の息。1570年上洛。将軍・足利義昭に従い、織田家と対立。織田信長の丹後侵攻に、中山城主の家老・沼田勘解由が離反。但馬に追われるが長岡軍により討たれる。息に義定。八田城主。

▽北野晴具　（＊）一色晴具。北野一色家。元・若狭守護家。一色政具の息。息に藤長。丹後宮津城主。

⇔一色満信　〈1579－1580〉（＊～1581*1582）丹後一色・五郎・左京大夫・義定・義俊・義有。丹後守護・義通の息。丹後一色家第10代。丹後弓木城に拠る。長岡藤孝の婿となる。1579年義通の自害により跡職継承。弓木城主。1581年2月京都馬揃えに、長岡兄弟とともに参加。9月信長より2万石を与えられる。信長より甲斐信濃、中国攻めに、長岡兄弟とともに出陣の命を受ける。長岡藤孝・忠興親子により討たれる。＜1582年「本能寺の変」以前に死去するといわれるが、実際は変後に長岡藤孝に謀殺される。明智光秀の軍団のページを参照して下さい。＞

▽一色＊　（＊）八幡・式部。一色一門衆。主家滅亡の際に織田家に従う。八幡城主。

▽一色＊　（＊）久美・宮内少輔。一色一門衆。主家滅亡の際に織田家に従う。久美城主。

▽一色＊　（＊）大久保・左近大夫。一色一門衆。主家滅亡の際に織田家に従う。大久保城主。

一色義清　（＊～1582）丹後一色。丹後一色家第11代。「本能寺の変」の混乱の際に長岡家により滅ぼされる。

▽北野藤長　（＊～1600）北野一色。元・若狭守護家。一色晴具の息。弟に秀勝。織田家に従う。秀吉に仕官し、丹後宮津城主。1600年「関ヶ原の合戦」に石田三成に与力し長岡（細川）忠興により討たれる。甥に崇伝。

［丹波守護］

　その１　鎌倉時代・北条家（六波羅南奉行直轄）

⇔上野頼兼　〈1335－〉（＊～1351）上野・左馬助。足利一門。三河一色党。上野頼遠（頼勝）の息。弟に氏勝。1336年3月筑後黒木城攻略に大将。4月尊氏の西国落ちに石見を守備、周防に転戦。丹後・石見守護。1343石見都野城攻囲。村井城攻囲。1348年石見三隅城攻囲。1351年但馬守護。但馬にて戦死。息に上野直兼、詮兼。＜幕府創業期、山名時氏を従えて山陰地方を制圧していたかもしれない。＞

⇔▽仁木頼章　〈1336－1343〉<幕府執事1351～1358>（1299～1358）日記・二郎三郎・兵部大輔・周防守・伊賀守・左京大夫。下野・三河党。足利家執事<1351～1358>。1349年貞和5年8月師直邸に参じる。「観応の擾乱」に尊氏派。仁木義勝の息。上地義連の弟。1335年「北条時行の乱」に足利尊氏の関東出征に従軍。1336年の「西国落ち」に従い、丹波に戻り丹波・但馬で朝廷軍を阻止する。越前国「金崎城の合戦」、河内国「四条畷の合戦」に軍功。関東厩番。丹後・丹波・下野・武蔵守護を歴任。尊氏・義詮に忠実に仕え、直義を追い落とし将軍の実権奪還を成功させた。61歳。息に頼夏。

⇔山名時氏　〈1343－1351〉（1303～1371）小二郎・弾正少弼・伊豆守・伊豆前司・修理大夫・引付所・侍所頭人。上野出身。新田一族。山名政氏の息。伯耆国守護として名和長年の一族を討伐する。のち丹波守護。1345年天竜寺供養に従軍、一番隊を率いる。出雲守護職を巡り副将軍・佐々木道誉と対立。摂津にて楠木正行に敗北する。1349年貞和8月、師直邸に参じる。「観応の擾乱」に当初は尊氏派、のち直義派。直冬党。1353年6月南朝軍として楠木正儀・石堂頼房とともに京都を占拠し将軍・義詮を追う。義詮を救援に赴いた丹後守護・高ノ師詮を破り自害させる。1363年細川頼之の管領職就任により和平が成り上洛。家督は山名師義が継承。のち時義の系統に山名持豊（宗全）。伯耆国田内山城を本拠地とする。＜同じ山陰方面で働いていた上野頼兼との間柄はどうだったのか興味のあるところです。＞

↑仁木頼章　〈1351－1353〉<執事在任期間：1351～1358>尊氏派の武将。尊氏・義詮に忠実に仕え、直義を追い落とし将軍の実権奪還を成功させた。

⇔▽仁木頼夏　〈1360－〉（＊）仁木惣領家。頼章の息。父・頼章は1359年に死去。1359～1360年丹波守護職。細川清氏との間柄から、佐々木道誉と対立。

⇔仁木義尹　〈1361－1363〉（＊）二郎・左京大夫・兵部少輔・丹波守・伊予守。仁木惣領・頼章の孫（実子とも）。仁木頼夏の息（兄の養子）。1360～1363年叔父・頼勝の跡職の丹後守護。1364年足利直冬に奪取される。1362年頼夏の跡職の丹波守護。1368年伊予守護。

⇔山名時氏　〈1363－1371〉（1303～1371）小二郎・弾正少弼・伊豆守・伊豆前司・修理大夫・引付所・侍所頭人。上野出身。新田一族。山名政氏の息。伯耆国守護として名和長年の一族を討伐する。のち丹波守護。1345年天竜寺供養に従軍、一番隊を率いる。出雲守護職を巡り副将軍・佐々木道誉と対立。摂津にて楠木正行に敗北する。1349年貞和8月、師直邸に参じる。「観応の擾乱」に当初は尊氏派、のち直義派。直冬党。1353年6月南朝軍として楠木正儀・石堂頼房とともに京都を占拠し将軍・義詮を追う。義詮を救援に赴いた丹後守護・高ノ師詮を破り自害させる。1363年細川頼之の管領職就任により和平が成り上洛。家督はに山名師義が継承。伯耆国田内山城を本拠地とする。＜同じ山陰方面で働いていた上野頼兼との間柄はどうだったのか興味のあるところです。＞

↓山名氏清　〈1371－1391〉（1344～1392）陸奥守。山名時氏の息。娘婿に山名満幸。丹波・和泉守護を継承する。惣領職を継承した弟・時義と対立。1389年時義の死去により、家督争いが勃発。1390年惣領家・山名時煕・氏幸（氏之）を討伐。丹後・伯耆・隠岐守護を得る。三代将軍・足利義満、管領・斯波義将の時代に勢力を伸張し山陰地方11ヶ国の守護を独占する。足利義満が元管領・細川頼之を復活させ山名家を迫害、1391年甥・山名満幸とともに「明徳の乱」を起すが、足利義満自らの討伐軍に敗北する。息に（宮田）時清、満氏、熈氏。

　　山名家勢力図（のち追加予定。

「応仁の乱」1467～1477年。「応仁の乱」の西軍大将　山名持豊＜山名氏清の残党が度々蜂起。＞

［丹波守護］　その２：細川家支配　山名→細川

⇔▽細川頼元　〈1392－1397〉<幕府管領職1391～1393>（1343～1397）聡明丸・三郎・右馬助・右京大夫・頼基・幕府管領。細川頼春の息。頼有の弟。兄・頼之の養子。斯波義将の跡をうけ管領職。三代将軍・足利義満の管領。義季流・六代目。「京兆家」。摂津・丹波・讃岐・土佐四カ国守護。1369年河内に出陣し幕府に通じた楠木正儀を救援。1378年紀伊守護・細川業秀を救援。1379年兄・頼之とともに四国に撤収。のち幕府に復帰。1391年幕府管領職。勢力を伸張して強大となった山名氏清を兄・頼之の後見の元圧迫する。山名氏清は1391年「明徳の乱」を起すが、足利義満自らの討伐軍に敗北する。南北両朝の合体に貢献。「明徳の乱」鎮圧に軍功。息に細川満元。55歳。

細川満元　〈1397－1426〉（1378～1429）五郎・右馬助・右京大夫。「京兆家」。細川家嫡流・惣領家。頼元の息。摂津国を領する。足利義持に出仕。「北畠満雅の乱」、「上杉禅秀の乱」、「足利義嗣の乱」、「富樫満成の乱」に対応。息に持元、持之、持賢。孫に勝元。娘婿に宇都宮基綱。＜大名達と足利義持の側近（官僚）との確執から、富樫満成、赤松持貞が罪を得て自害とも。＞

細川持元　〈1426－1429〉（1399～1429）五郎・右馬助・右京大夫。「京兆家」。1426年家督。1427年将軍・足利義持の代に、家督相続の問題で叛乱を起した赤松満祐を討伐する。のち満祐は赦免される。跡職は弟・持之が継承。

細川持之　〈1429－1442〉（1400～1442）弥九郎・中務少輔・右京大夫。「京兆家」。細川家嫡流・惣領家。満元の息。京極高光の娘婿。兄弟に持元、持賢。摂津国を領する。1429年兄の死により家督。丹波、讃岐、土佐守護。1432年管領。将軍・足利義教、義勝の代に管領。1441年「嘉吉の乱」に赤松満祐の使者を討つ。「坂本城」に大手軍に阿波守護・細川持常、赤松貞村、有馬持家、赤松満政を派遣。搦手軍に但馬守護・山名持豊、伯耆守護・山名氏之を任命。息に勝元、成賢。

⇔○細川勝元　〈1442－1473〉（1430～1473）「京兆家」。細川家嫡流・惣領家。1442年父の死により家督。幼少の為、管領職は畠山持国が継承。摂津国を領する。 幕府管領。1467～1477年「応仁の大乱」に（足利義視）を擁立し山名宗全と対立。斯波、畠山長政と結ぶ。のち足利義尚を擁立し東軍16万の軍勢を糾合。1473年病死（毒殺とも）。44歳。息に政元。

ー1467～1477年「応仁の乱」ー

⇔▲細川政元　〈1473－1507〉（1466～1507）聡明丸・九郎・右京大夫・「半将軍」。細川勝元の息。父の死により家督（8歳）。幼少の為、（典厩家）細川政国が後見。1479年一宮氏により丹波に拉致される。翌年帰還。1486年幕府管領職就任。丹波・摂津・山城・河内・大和・讃岐・土佐に影響力を持つ。1487年9代・足利義尚の「六角征伐」に従軍。1491年10代・足利義稙により近江守護。第二次「六角征伐」に安富元家を派遣。1493年義稙と畠山政長の河内出陣に政変を起こし、11代将軍・足利義澄を擁立。内衆・上原（物部）元秀を派遣し畠山政長を討つ。足利義稙は幽閉先から脱出。義稙と同盟した紀伊の畠山尚順と抗争。赤沢宗益を河内・大和平定に派遣。1502年将軍・義澄とも対立。1506年将軍・義澄と伴に丹波攻略に出陣。養子の九条澄之、阿波・細川澄元の家督争い勃発。1504年「薬師寺元一の反乱」鎮圧に香西元長を派遣。1505年山科本願寺と結び河内畠山氏と抗争。1507年「丹後攻略」の陣中にて家臣の薬師寺長忠と香西元長の謀反により殺害される。42歳。＜男色家の為に跡継ぎがいなかったとか、まるで上杉謙信のようです。宗教上の理由でしょうか。＞

細川高国　〈1508－1531〉（1484～1531）民部少輔・武蔵守・右京大夫・入道道栄・常桓。野州細川家の出身。細川政春の息。細川政元の死後に養子・澄之、澄元の家督争いに澄元方。細川澄之を討つ。1508年10代・足利義稙（義材・義尹）を擁立した大内義興の上洛。澄元とともに11代・足利義澄を追放。京兆家の家督を奪取。京兆家を継承。1511年阿波国から細川澄元が上洛。阿波守護・細川澄元との領地争い。「芦屋河原の合戦」に勝利。（高国被官）瓦林正頼　VS　（澄元被官）細川尚春。大内義興とともに丹波国に撤退。「船岡山の合戦」に細川澄元を撃破。1511年「船岡山の合戦」阿波守護・細川澄元VS丹波守護・細川高国。細川高国方、将軍・足利義種：細川高国：大内義興。細川澄元方、細川尚春：細川政賢：赤松義村。細川澄元側が大敗、細川政賢が討死。大内義興の長門帰還により軍事力低下。1519年から細川澄元、三好之長が上洛。将軍・義稙は澄元を赦免、高国は近江に落ちる。三好軍を破り入京。第12代・足利義晴を擁立する。1525年嫡男・職国に家督譲渡。稙国が早世し復帰。1526年香西元盛を殺害し、細川家の家中に内紛勃発。細川澄元の息・晴元と抗争。柳本賢治の「神尾山城攻略」に失敗。「川乗寺合戦」に敗北し京都を失う。伊勢、越前、播磨を流浪。1530年浦上村宗と結び柳本賢治を討つ。のち同盟者・赤松晴政と対立。三好元長との「天王寺合戦」に敗北し切腹。

　‐1523年「日明貿易」京兆家・細川高国と大内義興の抗争。「寧波の乱」勃発‐

細川晴元　〈1532－1545〉（～1563）三好元長の武力を背景に上洛。細川高国を追放し堺幕府を樹立するが、元長の勢力を恐れ、河内守護代・木沢長政や本願寺証如配下の一揆を利用し、三好元長を打倒する。将軍・足利義維は阿波に逃れる。一揆の暴走の為、近江の将軍・足利義晴、六角定頼、京都法華一揆と結び、山科本願寺を焼き討ちする。1533年一揆の逆襲により阿波に落ちるが、木沢長政が法華一揆と結び、本願寺一揆を鎮圧。法華一揆は京都を占拠するが、足利義晴、六角定頼は延暦寺と結び法華一揆を鎮圧。三好長慶を伴い上洛、足利義晴と結んで実権を掌握した。のち三好政長、六角定頼と結び、三好長慶と対立。摂津「江口の合戦」に破れ、近江に落ちる。以降、足利義輝と結び反撃するが勢力は回復できなかった。摂津富田で死去。

［摂津守護］

⇔赤松範資　〈－〉（＊～1351）七条・美作権守。播磨の豪族。円心の息（養子とも）。1336年九州からの足利尊氏上洛に呼応し挙兵。足利幕府家臣。のち攝津守護。1345年天竜寺供養に従軍、七番隊外様500騎衆のひとり。

⇔仁木義有　〈－〉（＊）頼章の叔父・仁木頼直の息。義直の弟。1337年越後国松山保郷の地頭職。

↑赤松範資〈－〉（＊）

⇔▽赤松光範　〈－〉（＊）二郎左衛門・次郎左衛門・筑前守。赤松貞範の息。赤松惣領家。1345年天竜寺供養に従軍、七番隊外様500騎衆のひとり。

細川頼之　〈－〉管領。三代将軍・足利義満の管領。足利幕府の全盛時代を作り出す。将軍権力の強化と有力守護を抑圧する政策を推進したため守護大名から倦厭される。やがて管領職から失脚し、新管領には穏健主義の斯波義将が迎えられる。

細川頼元　〈－〉（＊）管領。三代将軍・足利義満の管領。斯波義将の跡をうけ、勢力を伸張して強大となった山名氏清を兄・頼之の後見の元圧迫する。山名氏清は1391年「明徳の乱」を起すが、足利義満自らの討伐軍に敗北する。

赤松義則　〈－〉（＊）1391年「明徳の乱」に足利義満の命で、元管領・細川頼之とともに山名氏清討伐に出陣。

赤松義祐〈－〉（＊）

細川満元　〈－〉（＊）1412年管領。足利義持の管領。畠山満家の跡をうけ管領職。1414年伊勢国司・北畠満雅の挙兵。足利義嗣の挙兵。1416～1417年「上杉禅秀の乱」鎌倉落城。1417古河公方・足利持氏の鎌倉帰還。1418足利義持、弟・義嗣を成敗。1421年管領職辞任。

細川持元　〈－〉（＊）1425年将軍・足利義量が死没し、再び足利義持が将軍職。1427年赤松満祐の叛乱の鎮圧に出動する。

⇔↑細川持之　〈－〉（＊）1432年管領。将軍・足利義教の代に管領。関東の古河公方・足利持氏を上杉憲実の手により滅ぼす。1441年「嘉吉の乱」で足利義教が暗殺され、足利義勝を後見する。1442年管領職を畠山持国に譲りほどなく没す。

＜大内持世の戦死、細川持春の片腕負傷＞

▽香西之長　（＊）五郎右衛門尉。細川持之の家臣。1441年豊前守・元資の跡職を継承。1443年摂津国守護代。

ー「応仁の乱」1467～1477年ー

⇔○細川勝元　〈1442－1473〉（1430～1473）「京兆家」。八代将軍・足利義政の管領。幕府第一の実力者。細川家嫡流・惣領家。1442年父の死により家督。幼少の為、管領職は畠山持国が継承。摂津国を領する。 幕府管領。1467～1477年「応仁の大乱」に（足利義視）を擁立し山名宗全と対立。足利義視、斯波義敏、畠山政長と結ぶ。のち足利義尚を擁立し東軍16万の軍勢を糾合。1473年病死（毒殺とも）。44歳。息に政元。

⇔▲細川政元　〈1473－1507〉（1466～1507）聡明丸・九郎・右京大夫・「半将軍」。細川勝元の息。父の死により家督（8歳）。幼少の為、（典厩家）細川政国が後見。1479年一宮氏により丹波に拉致される。翌年帰還。1486年幕府管領職就任。丹波・摂津・山城・河内・大和・讃岐・土佐に影響力を持つ。1487年9代・足利義尚の「六角征伐」に従軍。1491年10代・足利義稙により近江守護。第二次「六角征伐」に安富元家を派遣。1493年義稙と畠山政長の河内出陣に政変を起こし、11代将軍・足利義澄を擁立。内衆・上原（物部）元秀を派遣し畠山政長を討つ。足利義稙は幽閉先から脱出。義稙と同盟した紀伊の畠山尚順と抗争。赤沢宗益を河内・大和平定に派遣。1502年将軍・義澄とも対立。1506年将軍・義澄と伴に丹波攻略に出陣。養子の九条澄之、阿波・細川澄元の家督争い勃発。1504年「薬師寺元一の反乱」鎮圧に香西元長を派遣。1505年山科本願寺と結び河内畠山氏と抗争。1507年「丹後攻略」の陣中にて家臣の薬師寺長忠と香西元長の謀反により殺害される。42歳。＜男色家の為に跡継ぎがいなかったとか、まるで上杉謙信のようです。宗教上の理由でしょうか。＞

▽香西元忠　（＊）「半将軍」守護・細川政元の家臣。1476年摂津守護代。1476年和泉「堺」代官。小守護代に本荘上野介。

－1507年政元暗殺事件「永正の錯乱」－

⇔細川高国　〈1508－1527〉（1484～1531）武蔵守・民部少輔。右京大夫。細川政賢の娘婿。細川氏庶流。野州家、細川政春の息。管領・細川政元の養子として、細川本家の当主となる。同じ養子の阿波守護家の澄元に勝利。大内氏の後援で管領職を維持するが、1521年足利義稙を追放し足利義晴を擁立。1531年澄元の息・細川晴元に「天王寺の合戦」に敗北し没落。澄元の息・晴元に敗れて自害。兄弟に晴国、通政。息に稙国、養子に氏綱。

　‐1523年「日明貿易」京兆家・細川高国と大内義興の抗争。「寧波の乱」勃発‐

▽香西元盛　（＊～1526）細川尹賢の讒言により、主の細川高国により自害させられる。

〔摂津分郡守護〕＜典厩家＞

↑細川政国　〈1469－＊〉（1428～1495）（典厩家）・六郎・元国・入道道勝。持晴の息。与瀬・西成郡分郡支配。典厩家の細川持賢の養子。1468年跡職を相続。1473年「応仁の乱」に細川勝元の補佐。1473年細川政元を後見。1486年西成郡守護。息に政賢。

細川政賢　（＊～1511）（典厩家）。政国の息。息に尹賢。1511年細川高国との抗争により「船岡山の合戦」に戦死。

⇔細川尹賢　（＊～1531）（典厩家）・右馬頭・尹元。摂津分郡守護。細川春倶の息。養父に政賢。従兄弟に細川高国。1511年政賢が高国との抗争により「船岡山の合戦」に戦死。1526年高国の側近・香西元盛を謀殺。波多野稙通、柳本賢治と対立。1527年三好政長、柳本賢治に連合軍に敗北し、足利義晴、細川高国とともに近江落ち。1531年晴元方に離反し三好元長とともに高国を討つ。1531年晴元の命で木沢長政により誅殺される。兄弟に高基。息に氏綱、藤賢。

⇔↓●細川氏綱　（＊～1563）（典厩家）・二郎・右京大夫。（典厩家）細川尹賢の息、細川高国の養子。山城・丹波守護。摂津淀城主。1546（天文15）年将軍・足利義晴が細川晴元に代え管領に起用するが三好長慶の反対にあう。義晴は嫡男・義輝に将軍職を譲渡し隠居。1546年「細川氏綱の乱」。1547年畠山家内衆・遊佐長教との連携で優勢に立ち、足利義晴と和睦。細川晴元と抗争。のち氏綱は、三好長慶と結び1549年細川晴元に代り管領職。将軍・義輝の近江中尾城を破却。最後の管領。山城淀城に病死。

⇔▽細川藤賢　（1517～1590）（典厩家）・四郎・右馬頭・典厩。細川典厩家一門。細川尹賢の息。兄に管領・細川氏綱。摂津に所領。1563年3月三好軍を率いて京都乱入。1563年1月に元管領職の細川晴元、11月に細川氏綱が相次いで没する。1564年から足利義輝の親政。松永久秀と三好三人衆の抗争に松永方。1568年足利義昭に出仕し御供衆。のち織田信長に従い、1570年三好三人衆と抗争。1581年「京都馬揃え」に参加。摂津中嶋城主。