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いつか誰かになった私を夢想する

昔同僚と話していてふと彼女が結局誰にもなれなかったと言ったことを何年経った今も覚えている。

彼女は漫画オタクとかそういうのでは無いので私はいつもない引き出しを引っ張って色々話をしていた。そんな彼女がふと言った誰にもなれなかったと言う言葉は当時の私には凄い衝撃的だった。
だって私から見たら彼女はリア充でキラキラしてて、職場の人間にも評判がよく友達も多い(友達からよく誘いがあると言ってたので多いと思う)。実家もよく言う太い実家で家族も仲が良さそうだしそんな子ごこんなこと言うのかと!
とびっくりした。

その時はびっくりしすぎてご飯、行く?としかいえなかったし言った先でも何かあったのかは聞けなかった。
今もたまにご飯に行くがそれ以降その言葉は出てこなかった。

Twitter(x)を見てると誰かになりたかったけど慣れなかった人達を見ることがある。
けれど現実世界でそういうことを聞くとは本当に夢にも思ってなかったし、まさか彼女からという気持ちが今も大きい。
私も誰かになりたかったけどなれなかった1人だ。
なれないことに気づいてもがいて抗ったけど結局ダメだった。全て諦めた。
きっとそういう気持ちは誰しも少しは持っているのだろう、それに向かってもがいてもがいて。
誰にもなれなかった彼女は今何かになっているのだろうか?

幸いなことに縁はまだ続いているのでお互い気になっているカフェにでも今度誘ってみようと思う。

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