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私の仕事場、整骨院の方なんですが

大正時代に建てられた旧家を使用しています

一階が整骨院、二階は昔私と兄妹の子供部屋でしたが

現在は母親が絵を描くアトリエになっています

母親は近く東京で行われる展示会に向けて絵を作成中なのですが

「あんたさっきダーツ投げてなかったよね?」

は?

日曜の朝から仕事場行ってダーツを投げる訳もなく
土曜に飲んだくれて、午前中はたいがい転がってまんがな

私はダーツ施術所に設置してます(笑)

患者さん来ない時に合間ぬってスカスカ投げてるんですが

ソフトのボードはライブの刺さる音が出にくいやつ
しかし使い込んでるので段々音が大きくなってます

旧家は古いから2階の母親の足音なんか
ミシミシとよう聞こえるくらい

「いやアンタのいつもダーツ投げる音がさっき下から聞こえてきたのよ」

「なんか別の音じゃないの?俺以外投げるの居るわけないじゃん」

「投げてる音よ、3回づつ聞こえてるからね」

確かにダーツ3本だから3回…

えー…

不思議と怖さは感じないのは……

モモさん…あなたが投げてるんですか?
私の勝手な希望妄想ですが…

昨年、あなたの訃報を知り

あまりのショックに暫しダーツ投げられませんでした
その後は奮起してあなたのバレルを使い続けています

ダーツの箱にはあなたの顔が印刷してあるので棚に飾ってありますよ

母親は絵を早急に仕上げなければならず、明けて午前2時過ぎくらいから再びアトリエで絵を描いていました

早朝家に戻ってきた時に

「またあの音聞こえた?」と聞いたら

「うん、聞こえたよ。同じ音」

そうか…

夢の中でもいいから俺にダーツ教えてくんないかな(笑)







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