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小説 占い師ケン

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繁華街で占いをして生計を立てているオレ。まあ、スナックのお姉さんたちがメインのお客さまだが、たまにサラリーマンやOLさんもやってくる。営業時間は夕方から2、3時間。そんなまったり…
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#未来

占い師ケン 第4話

 未希さんは最小限の身の周りのものを持ってきて、オレたちは同棲をはじめた。一緒に住むというのは、いろいろと勝手が違ってくる。オレ一人ならよかったことが、だめだったりする。占い帰りの炉端はほぼなくなった。いつも未希さんと晩御飯を囲んだ。未希さんの要望は、そんなに気にならなかった。一か月暮らしてみて、オレは未希さんとの生活を満喫していた。 「そろそろ1ヵ月ね。どう、一緒に暮らしてみて?」 「こんなに楽しいとは思ってなかったから、最高だね。」 「じゃあ、本当に越してきていい?」

占い師ケン 第5話

 また、オレひとりの生活になっていった。オレはこんな生活がすっごく気に入っていたはずなのに、なぜか淋しい。それはオレの気持ちがだんだん変わってきたからだろう。もしかしたら、少しづつ大人になってきたからかも知れない。  占いには、いろんな人がやってくる。本当に悩んでいる人、興味本位だけの人、付き合いできた人、自分のことが分かっていない人・・・。オレは見えた通りに話している。たいがい、女の人は付き添いがいるケースが多い。  ある時、その付き添いの人の未来に霧がかかっていること