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最後を締められたら気持ちいいんだろうな

【オリックス】山岡泰輔、中継ぎで再出発「楽しいしかない。最後を締められたら気持ちいいんだろうな

パ・リーグ首位のオリックスで山岡泰輔投手(27)が新境地を開拓している。長く持ち場とした先発を離れ、7月15日のソフトバンク戦(ペイペイD)からリリーフ待機。心境を聞くと「楽しいです。楽しいしかないです」とシンプルな答えが返ってきた。

 19年に最高勝率のタイトルを獲得。プロ7年目の今季も順当に開幕ローテ入りした。先発としての成績は、12試合で防御率2・47。球数が80、90球を超えて捕まる傾向はあったが、打線の援護に恵まれない試合が多く、1勝(1敗)となかなか勝ち星は伸びなかった。

 両リーグ最速で10勝を挙げた山本を筆頭に、山下と山崎福が8勝(4日時点)。宮城も6勝している。精神的にもキツかったはずだが、白星がついた投手には必ず「ナイスピッチ」と声をかけることを欠かさなかった。「自分が勝てばうれしいし、他の投手が勝ってもうれしい。チームですからね」。個人成績は二の次とし、1軍の戦力になることを最優先としてきた。

 配置転換の当初、中嶋監督は「今はそっち(リリーフ)の方で思い出してもらおうというのがある」と説明した。ペース配分を考えず、全力で相手の打者を抑えることが復調の近道。山岡も親心に応えようとした。

 7月23日の日本ハム戦(ほっと神戸)で5年ぶりの連投。前日に2イニングを投げた疲れも見せず、1回を3人で片付けた。「短いイニングの中での爆発力は素晴らしいものがある」と舌を巻いたのは中嶋監督。器用さと適応能力の高さを発揮し、自身2か月ぶりとなる2勝目を手にした。

 先発投手からバトンを受け、渡す立場に変わった。守護神の平野佳は「焦ったらダメ。人それぞれ、肩のつくり方は違うから。慣れるしかないし、割り切りも大事。気持ちの準備さえできれば、大丈夫だから」といつも背中を押してくれる存在だ。

 新たな出番は主に勝ち試合。球場の盛り上がりを実感し「試合の最後を締められたら、気持ちいいんだろうな…」とつぶやいた。「今、先発に戻りたいとは思っていません。先発投手に対して、それは失礼なことなので。僕は毎日投げたい人間。その可能性がある今のポジションに、ワクワク感しかありません」。山崎颯、阿部、宇田川らとはまた違った武器を持つ背番号19。3連覇のため、極上の準備を続ける。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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