大江戸ライブシネマ:世界観とNPC

世界観

神日出島

舞台となる国は『神日出島(カムヒイヅシマ)』、通称カムイの国、あるいはカムイ島。

大陸の東側の海にある浮島であり、普段は激しい海流に囲まれているため海路で渡ることはできないのですが、十年に一度『ワタツミ渡り』と呼ばれる不思議な波に乗って島ごと流れゆき、島の南端が大陸と接岸します。
それから1年間は大陸と陸続きの半島として存在し、きっかり1年後に再び『ワタツミ渡り』に乗って元の位置まで流れて浮島に戻るのです。

ワタツミ渡り

神日出島には陽の神(ヒノカミ)と海の神(ワタツミ)、大陸には月の神(ツクヨミ)と山の神(ヤマガミ)が住まうとされ、『ワタツミ渡り』はワタツミがヒノカミとツクヨミの逢瀬を手助けするために起こす奇跡であるという神話があります。
なお、この神の名は「みだりに人が神の名を呼んではならない」と禁忌として扱われているため括弧内のカタカナの通称を用いて呼びならわしていますが、もちろんきちんと真名はあるようです。

ワタツミ渡りは大晦日の日没から元旦の日の出までに起こり大陸と接岸します。
今年はワタツミ渡りの年で、今は大陸と接岸しています。
會渡にも大陸の人がやってきてはいますが、やはり珍しい存在です。許可が下りればそのままカムイの国に居着くこともできますが、特別な理由がない限りは次のワタツミ渡りの年に故郷に帰されることになります。

會渡

今回のお話はカムイの国の首都である會渡(エド)の町の裏道を奥へ奥へと進んだ先にある、とある屋敷の中で密かに開かれる賭場を舞台に巻き起こるひと騒動。

會渡の街は、現実の江戸時代の文化・文明・風俗とほとんど違いはありません。
時期で言うなら江戸中期〜後期。町人文化が発展し最も栄えた頃です。参考までに、隣国は清朝の頃に該当します。
男尊女卑めいた風潮は実際の江戸よりは比較的薄めかもしれません。が、もちろん現代とは比較にならないレベルです。

カムイの国は江戸時代の日本と違って鎖国はしていませんが、前述の通り島の周りを激しい海流に取り囲まれているため、海路による他国との交流はほとんどありません。
唯一、『ワタツミ渡り』で大陸と接岸する1年間だけは、大陸を介して異国の物品や文化が入ってくることもあります。
しかしカムイの国は独自の文化の発展が目覚ましく、異国文化は流入し定着しこそすれ、カムイの文化そのものがあまり影響を強く受けることは多くないようです。

あやかしは実在しますし、文化として語り継がれるあやかし話は多々ありますが、本気で信じている人はそんなにいません。
ましてや、実在することを『知っている』人はもっといません。
寺の僧侶や神社の神主、巫女なんかの一部には見たことがあったり神の力で対抗したりできる人もいるかもしれませんが、当然ながらごく少数です。
陰陽師や妖術師、拝み屋などの在野の能力者がいないとは言いませんが、必ず枕詞に「怪しい」をつけられます。

NPC

賭場の仕切り役 藤次郎(PL:戱幾)

29歳
龍水一家のひとり。龍水弦三の片腕と呼ばれることもあり、龍水一家の一番の収入源である賭場の仕切りを弦三から任されている。
弦三からの信頼を得ていることはもちろん、下の者たちからも一目置かれる切れ者。

壺振り おふう(PL:さあや)

20代?
龍水弦三の情婦。粋で気風のいい姉御肌。
賽子の扱いを得意としていて丁半賭博で壺振りを担当しており、龍水一家の賭場の中でも屈指の人気を誇る。
鉄火場でも男衆顔負けの啖呵を切るが、壺を置けば婀娜っぽさを見せ不思議な色香を漂わせるため、誑かされて彼女に取り込まれる者も少なくないとかなんとか。

女中 きよ(PL:アンヌ)

25歳
藤次郎に忠実に長く仕える小間使いの娘。
元は弦三についていたが、弦三が藤次郎を気に入ったことで彼の補佐にと命じられ主を替えることとなった。
女だてらに算盤を得意としており、賭場の帳簿や会計を任されている。相札の販売も彼女の担当。

茶屋の看板娘 はな(PL:さな)

自称18歳
賭場からほど近い茶屋に勤める看板娘。誰をどう丸め込んだか、賭場に出入りして団子やら酒やら売り歩く出張営業を許されている。
ちゃきちゃきとして明るい気立てのいい娘。
あちこちに顔を出すため、様々な事情に明るいらしい。払い次第ではちょっとした情報を教えてくれる。

商家の娘 ぎん(PL:クリス)

18歳
會渡で一番の賑わいを見せる賭場に興味を持ち、旅のついでにはるばる遠方からやって来たらしい商家の娘。
ニコニコと愛想のいい笑顔を浮かべ、商機を求めてあちらこちらと顔を出している。
人当たりはいいが何処となく心の内に踏み込ませない底の知れなさがある。

博徒 和吉(PL:やまでぃ)

40歳
近頃頻繁に賭場に顔を出すようになった流れの博徒。賭けそのものよりも場の雰囲気を好むのか、辺りの様子をうかがっては周囲の客たちや賭場の任侠たちに声をかけたり話し込んだりする姿がよく見られる。



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