ライブシネマとは

面白いこと主催サークルReveurのさなです。
Reveurとしてのライブシネマ主催も3回目ともなり多少は名前も知られてきたかなあと思うので、そろそろ「ライブシネマとはなんぞや?」というのを明確にしようかなと思います。
はっきりとした定義があるわけではないのですが、主催としてこういうコンセプトでやっているんだよというのが伝われば幸いです。

ライブシネマ?

私たちがTFCと名乗っていた頃からやっている、リアル参加型イベントのジャンル名です。映画業界に同じワードがあるようなのですがそれとは全く無関係の、私たちが生み出したイベントのためのワードです。

元々とあるTRPGの世界観を舞台にした、ロールプレイ要素強めのCafeBARイベントをやっていまして、それだけに飽き足らずついにハウススタジオを借り切って群像劇を始めたのがライブシネマの始まりです。
なので、TRPGがわかる方は生身でやるTRPGだと認識していただけると大きく違わないかと思います。

概要

参加者はプレイヤー(PL)として、自分のキャラクター(PC)になり、ライブシネマに参加し、自分のPCの生き様を演出しながら全員でひとつの物語を完成させることになります。
スタッフは全員NPCに扮していますが、同時にゲームマスター(GM)でもあります。ルール面などで困った時はGMに相談できます。

参加者は何をするの?

基本的に、PCには表向きのハンドアウトと場合によっては秘匿ハンドアウト(秘密)が配られます。表向きのハンドアウトに沿って行動しつつ、秘匿ハンドアウトに真の目的などが書かれていればそれの達成に向けて頑張ることになります。
TRPGと同じでライブシネマには勝ち負けはありません。もちろん自分のPCの目的を達成できたりできなかったりするとは思いますが。
ライブシネマの主題は、全員でひとつの物語を完成させること、そして『あなたのPC』という人物の人生の一幕を生き切ることです。

ハンドアウトって?

PCの境遇、物語における立場、今回の物語での目的などを指定したテキストです。
PCの設定や性格などを細かく指定することはありませんので、ハンドアウトの範囲内で自由にキャラクターを作ってください。
秘匿ハンドアウトは全体に公開されているハンドアウトの他に、PCが抱えている秘密が記されたテキストです。真の立場、真の目的が書かれていたり、密かに掴んでいる情報が書かれることもあります。
秘匿ハンドアウトはイベント開始までは公開禁止です。が、イベントが始まるといつでも好きなタイミングで好きなだけ自分の秘密を喋ってもよくなることが多いです。もちろん、秘密を貫いても構いません。

異性キャラをやりたい

可能ではありますがあまり推奨はしません。
リアルイベントなのでご自身のPCを演じるのはご自身です。自身の見た目や声質とかけ離れたPCを演る場合、周囲の参加者があなたを『そういうキャラである』と認識するのが難しくなります。他のPCやNPCから間違った性別で認識されてしまっても問題ないのであれば、可能です。

キャラクターメイクのコツは?

イベントごとに設定された世界観やNPCはストーリーと密接に関係があります。世界観やNPCの設定に寄り添ったキャラクターを作ると、より深くストーリーに関わることができます。
また、事前に何人かのPCやNPCと既知関係を築いておくと当日動きやすくなるのでお勧めです。

判定はあるの?

PCの行為が成功するか否か、ダイスやトランプやジャンケンなどを用いた判定はありません。基本的に実際に行動してみて成功したら成功、失敗なら失敗です。
たとえば目の前にある本を読みたいのであれば実際に読んでください。NPCや他のPCを説得したいのであれば実際に話術や交渉材料をもって交渉してみてください。現実世界と同じだと思ってください。

TRPGのようなルールはないの?

多少あります。
シナリオによって異なりますが、ひとり1回だけ使える必殺技のようなものを持っていたり、なんらかのコストを払うことでちょっとしたスキルが使えたり、或いは特定の行動を取るためにコストが要求されることもあります。
ほぼ毎回PC毎に秘密が配られるので、他のPCの秘密を知るためのルールも毎回何かしらの形で設定されます。

禁止事項は?

他の参加者、スタッフ、会場に迷惑をかける行為や法に抵触するような行為は当然なので省くとして。
変わったところだと、世界観を守るためPL発言・メタ発言・中の人発言が禁止です。中の人として相談したい時やちょっと休憩したいときのためにPLスペースを設けてあったり、PL発言をするとき専用の符牒を用意していることが多いです。
また、大正、江戸、ファンタジーなどの時はスマートフォンなどの文明的な機器の使用は禁止になります。
ハンドアウトに沿った行動を取り、イベント毎のルールを守っていただければ、特にやってはいけないことはありません。
ただし、他のPC、NPCの選択肢を狭めてしまうなどの影響の大きいアクションを起こす際には、GMに相談してください。基本的にダメとは言いませんが、それによるその後の展開を考える必要があるためです。

PCとして動く時のコツは?

積極的に自発的に動くことを強く推奨します。
ライブシネマでは自動的に物語が進むことはありません。事態が悪化することならあるかもしれませんが……。
NPCも事件やシナリオの真相を知らないことが多くPCからの情報頼りのこともあるので、NPCへ情報提供することが重要な場合が多々あります。
PCとしての生き様を演出しながら、ひとつの物語を完成させることを目標に動くといいかなと思います。
そのためにも積極的に行動しましょう。
もしその中で、PCの取りたい行動がPL的な都合などで難しい場合はGMに相談してください。例えば、誰かが重要アイテムを隠し持っていると思われる時に、完膚なきまでにひん剥いて身体検査したいけどさすがにリアルでそれをやることができない場合などです。

ライブシネマのこだわり

世界観の再現と没入感

ライブシネマでは、参加者の皆さんが本当に舞台となる世界にやって来たんだと錯覚してもらうために様々なところにこだわっています。

まずは会場。
見た目の印象は圧倒的に強いので、可能な限り世界観に沿った会場を毎回探してお借りしています。もちろん、人数や予算などの制約もあるので完璧とはいきませんが、雰囲気のある会場から選んでいます。

次にスタッフ。
NPCを担当するスタッフも、見た目から参加者をその世界に誘う必要があるので、衣装、メイク、髪型から振る舞いまで、全体的に世界観を再現しています。
また、イベント中はずっとメタ発言禁止。NPCとしてその世界の住人を演じているので、中の人を出すことは禁止しています。

それから小道具。
『見立て』を可能な限り排したいので、小道具にもこだわっています。これが1番難しいんですが、重要アイテムは毎回作っています。
他にも紙の頒布物などはデザインもこだわって作っています。

PL発言・メタ発言の禁止
何度か触れていますが、参加者の皆さんにもPL発言は控えていただいています。
また、世界観にそぐわない場合はスマートフォンなどの文明の利器も禁止にしていることがあります。

黒子・裏方・モブがいない
黒子的な立場のNPCやモブPC、もちろん見学者もいません。
世界観を維持するため、世界観にそぐわない人物や、物語となんの関わりもないモブは置かないようにしています。

ひとりひとりが主役の群像劇

物語への関わり方の違いはあれど、ひとりひとりが主役の群像劇にこだわってハンドアウトなどを作っています。物語とはまったく関係がない、物語に関わることができないモブキャラはいません。
「あなた」がその日その場にいなければ紡がれない物語なんです。

ハッピーエンドはPLが作る

シナリオにもよりますが、たいていのお話では『事件が全て綺麗に解決して誰もがハッピーになれる解決策』はこちらからは用意していません。
ある程度の解決策は用意されていますが、往々にしてすべてが丸く収まるものではありません。
誰もがハッピーになれる大団円を目指す場合は、PL自身が考え出す必要があります。
考え出した解決策がハマればきっと他では体験できないようなカタルシスが待っているでしょう!
もちろんビターエンドを楽しむ遊び方も大歓迎です。

ライブシネマとは!

主催が作り出した世界に、その世界の住人として飛び込んで、その世界の住人として行動して選択して、全員でひとつの物語を完成させる、参加型ロールプレイングゲームです。
言葉で説明するのは難しいですが、飛び込んでみるとそんなに難しいことはなく楽しい体験が待っていると思います。
とりあえず1回参加してみてください!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?