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華人社会・チャイナタウン 書籍紹介

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華人社会・チャイナタウンを理解するうえでのおすすめの書籍を紹介。
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#シンガポール

読書:海域アジアの華人街 泉田 英雄 著(16年振り2度目)

書籍 「海域アジアの華人街 泉田英雄 著」を読んだ。2008年以来、16年振り2度目だ。前回の記事は下記を参照: 読書:海域アジアの華人街 泉田 英雄 著|LiveinAsia (note.com) 本書籍は華僑・中国人達が東シナ海沿岸部や中国南方沿岸部の都市で築いた華人街、日本人の考えるいわゆるチャイナタウンよりも大きな概念、を建築の専門家の視点から、個々の建物のみならず街全体、更には海を跨ぐ大陸と南シナ海沿岸部との関係性、といった空間全体で華人街を捉えている。 個々の

読書:東南アジアのチャイナタウン 山下清海 著

東南アジアのチャイナタウンを構成する福建人、潮州人などの華人方言集団、華人の活動を支えてきた会館と廟、東南アジア各国のチャイナタウンについて。東南アジアのチャイナタウンを巡る際のバイブルのような本。著者がこれを出版したのが35~36歳と見受けられ、ただただ感心してしまう。 シンガポールでは、福建人が最も多く、潮州、広東、客家、海南と続き、同国での5大華人方言集団を構成している。1978年に実施されたある調査によれば、華人のうち、福建語を理解できると答えた者は全体の97%