ウルツァイト窒化ホウ素製のマウスピースをください
そういえばこの前間違えて割とお気に入りの服で焼肉屋さん行っちゃって帰って急いでファブリーズかけて次の日寝坊して急いで服選んだらまたその服着ちゃってそのままお好み焼き屋さん行っちゃってほんとに変な匂いの服が作成されたな。
ボクサーがマウスピースをするのは殴られた衝撃をそれ自体で和らげるためと人間は力を入れる時は歯を食いしばるのでそれにより自分で歯をすり減らしてしまうことを防ぐためらしい。特にボクサーの知り合いはいないが漫画で読んだ話によると殴られるとわかった瞬間歯を食いしばることでダメージを軽減させることができるらしい。ダメージを予測できているかどうかで同じパンチでも受けるダメージはだいぶ変わるらしい。
蜃気楼はすっかり有るように感じることもあれば存在自体が見えない時は蜃気楼が”ない”ことにも気が付かない。蜃気楼の町に近づけば子供が遊んでるのが見えるわけでもないし、蜃気楼の町を双眼鏡で見れば車が喧嘩しているのが見えるわけでもない。だれかに「そんなものないよ」と言われれば消えることも有るし逆にはっきりと存在を信じるようになることも有る。
過去の記憶も同じようなもの。昨日の夜ご飯は覚えてるけど5日前の夜ご飯は覚えていない、かと思えば一週間前だったら言えたりもする。何かのきっかけで思い出したらスコールのように止まらなくなり私達はなすすべなどない。翻って消そうとしてみたとて食パンデッサンのようにいく分かは吸い取られて消えるが薄汚く汚れて残るものもある。写真フォルダで無意識にスクロールが早くなる期間が誰にでも有るのではないだろうか。
もともと記憶力が悪い質なのかそれとも蜃気楼に興味がないか、よくわからないが私には恋人がいたような気がしている。
そもそも恋人は実態のない”お約束”でいつも手をつないでいるわけでもなければ赤い糸で四六時中結ばれているわけでもない。
厚さ5ミリの箱に頼ってかすかに残るエビデンスをあされば不自然に笑った二人も出てくるし、誰もが使っている"緑のアプリ"で「ありがとう」を検索すれば258件ヒットするアカウントもある。(次に多いものは53件)多分何かがそこに(底に)いたのだろう。
誰もが人と繋げられている現代では人とのつながりを断ち切ることは難しく、それは昔仲の良かった不幸な二人組にとっても同じこと。”レンガ”という誰もが持ち合わせている道具も有るがそれは剣であって盾ではない。これは多くの人が勘違いしていること。だからあの"ささやくアプリ"も"写真をひけらかすアプリ"もで”静かにして”という呪文を唱えている。
そしてスコールは突然来る。人間、時々気になって見に行くものだ。
幼稚園児がかさぶたを何度も剥がしてしまうように。
よちよち歩きの狐が巣穴から顔を覗かせるように。
好奇心というものは時折本能であるはずの恐怖よりも強い。
でも大丈夫。私は人間。something badなものがあることがわかっているのだったら歯をしっかり噛み締めて踏み込む。グローブつけているボクサーと違ってマウスピースだって自分で自由につけられる。”静かにして”という呪文のいいところはマウスピースをしていない時にに出会うことのみを防げること。コーラを飲みながら鼻歌を歌っているときに出会うのは野いちごとスキップしてる小人だけ、それでいてオオカミと出会うことを防いでくれる。素敵な盾。
私が住んでいた匂いがかすかに残っているであろう洞穴を久しぶりにこっそり覗いてみた私。
大事なことは音を立てないこと。ハートに触ったら報告が飛んでしまう。足跡を残さないように忍者のように気をつけてウロウロする。
くんくんくん、あれ、私の匂いが消えてるぞ??
昔住んでた気がするが??
そういえばこの前間違えて割とお気に入りの服で焼肉屋さん行っちゃって帰って急いでファブリーズかけて次の日寝坊して急いで服選んだらまたその服着ちゃってそのままお好み焼き屋さん行っちゃってほんとに変な匂いの服が作成されたな。
そんな感じ、hahaha
誰か私にウルツァイト窒化ホウ素製のマウスピースをください。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
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