見出し画像

平成ノスタルジック

 少し前、『ボクたちはみんな大人になれなかった』というNetflix映画を観た。同名の小説が原作となっており、著者の体験が元となっている。

 舞台は1990年代。文通や電話ボックス、ファックスが全盛。その時代背景を小沢健二の楽曲が彩り、ノスタルジックを増幅させている。02年生まれの僕は90年代の情景に思いを馳せることしか叶わないのがむず痒い。

 時代は令和になり、自分が生まれた”平成”は終わってしまった。著者のように半生が小説や映画にならなくても、自分の”平成ノスタルジック”がいつか役に立つ日が来たらいいなと思う。


 「ノスタルジック」という単語で、「げぇむのすたるじっく」という”カイワレハンマー”の楽曲を思い出した。自分の”平成ノスタルジック”には、こういうのがたくさん詰まっているなぁと思います。インフルエンザで家にいる時にやりまくったポケットモンスターハートゴールドとか、うごくメモ帳で夢中になっていた「ひろしの日記」とかゴロハチさんの「学校シリーズ」とか、3DSで画質の低い中見ていたYouTubeとか、部活でただただおしゃべりしていた放課後とか、高校の文化祭とか。決して"エモ”の型に当てはめたいわけではないけど、これが自分の“平成ノスタルジック”だと信じてやまないのです。成人式の後に地元の友達とお酒を飲んだり、そこからまた連絡を取るようになって家に来てくれたり、河川敷で高校からの友人とお酒を飲んだり、ネットで知り合った人と実際に会ってみたり。こういう思い出だっていつか自分のノスタルジックになるなら、どんな些細なことでも記憶しておこうと思えたりします。

 小説や映画にはならないけど、胸を張って自分の人生ではあるわけです。酔ってます。

「探し出せ僕らの宝箱 同じソフトもちゃみんな仲間だろ パーティ組んだならば騒ごう叫べ げぇむのすたるじっく」


#351  平成ノスタルジック

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?