小さな出版と本の研究室

大阪市内の別々の印刷会社で働く二人が中心となり『本ができる前も一緒に楽しむ』ために立ち上げた研究室です。 少部数出版(リトルプレス)の組版・印刷・製本に関する知識や、本づくりに関わる人・場所についてなど、真面目にのんびりお伝えしていきます。

小さな出版と本の研究室

大阪市内の別々の印刷会社で働く二人が中心となり『本ができる前も一緒に楽しむ』ために立ち上げた研究室です。 少部数出版(リトルプレス)の組版・印刷・製本に関する知識や、本づくりに関わる人・場所についてなど、真面目にのんびりお伝えしていきます。

マガジン

  • Soutei -本・リトルプレスの装丁を楽しむ

    本をつくりたい、Webの連載・アート作品をzineやリトルプレスにしたい(そこまでは考えていないけど更新を続けている)方に向けて、装丁(版面・造本設計)に関する情報発信やご提案をしています。

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第1回 本ができる前も一緒に楽しむ、小さな出版と本の研究室です。

はじめまして。小さな出版と本の研究室です。 大阪市内の別々の印刷会社で働く二人が中心となり『本ができる前も一緒に楽しむ』ために立ち上げた研究室です。少部数出版(リトルプレス)の組版・印刷・製本に関する知識や、本づくりに関わる人・場所についてなど、真面目にのんびりお伝えしていきます。 ▶研究室メンバーのご紹介 はださん(以下:は)/企画・DTP 主に社内報などの冊子編集と組版をしています。 興味のあること:ラジオ/中国語/布生地(旅行では布市場を巡ります)   おのさん(

    • 第16回〔お知らせ〕名刺をつくりました/「本をつくって本を売る」雑誌の掲載について

      ◆わたしたちの名刺をつくりました ◆IN/SECTS Expanded Edition「本をつくって本を売る」掲載 大阪京町堀の出版社LLC INSECTSが発行する、ローカル・カルチャーマガジン「IN/SECTS(インセクツ)」。 vol.13「NEW BOOK SHOP CULTURE」(2021年3月刊行)とvol.16「本をつくる」(2023年6月刊行)の合本版「IN/SECTS Expanded Edition「本をつくって本を売る」」が10月17日に発売され

      • Soutei No.2 My carrot cake recipe -用紙の粒まで美味しそうな装丁見本-

        「Soutei -本・リトルプレスの装丁を楽しむ」では、本をつくりたい、Webの連載・アート作品をzineやリトルプレスにしたい(そこまでは考えていないけど更新を続けている)方に向けて、想定の装丁(版面・造本設計)をご提案します。 ▶サイズ: A5 横 W210×H148mm ▶製本:中綴じ製本(ホッチキス) ▶表紙 print:オンデマンド印刷 color:4c/0c paper:OKサンド にんじん Y目170kg memo:用紙表面のオレンジ色の粒と細かく入った筋目

        • Soutei -装丁相談会開催のお知らせ-

          「Soutei -本・リトルプレスの装丁を楽しむ」では、本をつくりたい、Webの連載・アート作品をzineやリトルプレスにしたい、(そこまでは考えていないけど更新を続けている)方に向けて、装丁(版面・造本設計)に関する情報発信や、ご提案を行っています。 別々の印刷会社で働く私たち二人ですが、毎月定期的に集まって、印刷・製本・用紙などの情報共有や、気になった装丁を見せ合う、研究報告会(雑談多めに)を実施しています。 「おもしろい風合いの用紙サンプルをもらいました!」 「オン

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        第1回 本ができる前も一緒に楽しむ、小さな出版と本の研究室です。

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        • Soutei -本・リトルプレスの装丁を楽しむ
          4本

        記事

          Soutei -memo- 雲のような質感の帯紙で透け方を実験

          Soutei -memo- は、印刷・版面・造本設計を担当する私たちが、装丁見本づくりで実験的に試作したもの、その結果などをメモとして残しています。 今回は、アートドリープ 紫雲という、雲のようなまだらな透け感のある用紙を使って「帯紙(おびがみ)」を制作しました。 ---------------- 猫と雨音(帯紙) size: W400×H65mm print:オンデマンド印刷 color:4c/0c paper:アートドリープ 紫雲 96kg -------------

          Soutei -memo- 雲のような質感の帯紙で透け方を実験

          Soutei No.1 猫と雨音 -雨を表現した装丁見本-

          「Soutei -本・リトルプレスの装丁を楽しむ」では、本をつくりたい、Webの連載・アート作品をzineやリトルプレスにしたい(そこまでは考えていないけど更新を続けている)方に向けて、想定の装丁(版面・造本設計)をご提案します。 ▶サイズ: A5  W148×H210mm ▶製本:ミシン中綴じ製本 ▶表紙 print:オンデマンド印刷 color:1c/0c(白2度刷り) paper:かぐや 下弦 170kg memo:白2度刷りは一度に白色を2版印刷することができます。

          Soutei No.1 猫と雨音 -雨を表現した装丁見本-

          第15回〔訪れる〕Art Book Osaka 2024で見つけた香港の独創的な装丁本

          大阪で初開催、国内外から出展するアートブックフェア 5月に大阪港で開催された『Art Book Osaka 2024』。 国内や香港、台湾、中国、韓国からも出展するアートブックフェアで、大阪初開催ということもあり、おのさんと行ってみることにしました。 開催当日、私(はだ)は出社日でしたが、お休み中のおのさんご家族の車で拾ってもらい、午後からみんなで大阪港に向かいました。 シーサイドスタジオCASOは、大阪の海遊館からもほど近い、赤レンガ倉庫が連なる一角にあります。 今

          第15回〔訪れる〕Art Book Osaka 2024で見つけた香港の独創的な装丁本

          第14回〔お知らせ〕「Soutei -本・リトルプレスの装丁を楽しむ」をスタートします!

          昨年、大阪市内の別々の印刷会社で働く二人が中心となり立ち上げた「小さな出版と本の研究室」。 この活動をきっかけに、おのさんが印刷設計を手掛けた本や、国内外のブックマーケット・独立系書店で私(はだ)が集めたzineやリトルプレスなど、たくさんの魅力的な少部数出版物に触れ、作り手の方ともお話する機会が生まれました。 本づくりに関するご相談や、素材選びのお手伝いを通じて、改めて「装丁」のおもしろさを感じつつ、文字組や判型、用紙や加工などの組み合わせが自由な分「装丁」の難しさも体

          第14回〔お知らせ〕「Soutei -本・リトルプレスの装丁を楽しむ」をスタートします!

          第13回〔訪れる〕上海で見つけた『小さな出版』~ZINEと出版レーベル編~

          第10回でご紹介した上海のアートブックフェア『SEA ART FAIR』。 ここで見つけた気になるZINEと出版レーベルをご紹介します。

          第13回〔訪れる〕上海で見つけた『小さな出版』~ZINEと出版レーベル編~

          第12回〔学ぶ〕㈱モリサワ セミナー『文字と組版ルールの基本』

          4/12(金)に大阪の㈱モリサワ 本社で開催された、モリサワ セミナー『文字と組版ルールの基本』におのさんと参加しました。 3月はそれぞれの印刷会社で繁忙期を迎え、研究報告会もお休みしていましたが、4月に入り少し落ち着いたところで「こんなセミナーがあるけどどうですか?」とおのさんに誘っていただき「ぜひ!」と二つ返事で受講することになりました。 ㈱モリサワは、デジタルフォントの開発・販売などを行う会社として有名ですが、創業者が写研の石井茂吉氏と世界初の邦文写真植字機を開発す

          第12回〔学ぶ〕㈱モリサワ セミナー『文字と組版ルールの基本』

          第11回〔訪れる〕台北の小さな出版~書店編~ 郭怡美書店

          第10回は、年末に訪れた上海のアートブックフェアをご紹介しました。 今回は、おのさんが台北旅行で訪れた書店をご紹介します。 観光地で有名な大稲埕の迪化街に2022年11月にオープンした『郭怡美書店』は、木造3階建て赤レンガ造りの独立系書店です。 1階は主に台湾に関する本(歴史・観光・小説など)のフロアで、2階は世界各国の本や児童書、3階は展示などを行うアートギャラリーでした。 とくに児童書のフロアは、靴を脱いでくつろげる小上がりスペースがあり、小さなお子さん連れでも一緒

          第11回〔訪れる〕台北の小さな出版~書店編~ 郭怡美書店

          第10回〔訪れる〕上海で見つけた『小さな出版』~イベント編~

          中国の若手アーティストの出版や展覧会を行うアート団体『假杂志(偽雑誌)』と上海の出版レーベル『Same Paper』が企画したアートブックフェア『SEA ART FAIR』を訪れました。 会場は上海の西郊外から中心地へ流れる蘇州河沿い、歴史的な建物が並ぶ一角にある『Fotografiska影像艺术中心(映像アートセンター)』です。 『SEA ART FAIR』は、2023年5月に上海で開催される予定でしたが、延期となり年末の12月に開催されました。 会場は2階が展示・トー

          第10回〔訪れる〕上海で見つけた『小さな出版』~イベント編~

          第9回〔話す〕上海・台湾旅行で見つけた『小さな出版』と『本』のことを話そう

          2024年最初の研究報告会は、年末年始にそれぞれが旅行先で見つけた小さな出版と本について話しました。 は:おのさんは、年始に台湾に行かれていましたよね。今回はどんな旅程だったんですか? お:1月2日から6日まで家族で台北に行きました。1日だけ日帰りで台中にも行きましたよ。 台北では国立中正紀念堂に行ったんですが、たまたまそこで『奇幻動物森林 樋口裕子展』も開催されていて、とても見応えがありました。 は:ヒグチユウコさんの作品は台湾でも人気なんですね。 愛玉子も美味しそう

          第9回〔話す〕上海・台湾旅行で見つけた『小さな出版』と『本』のことを話そう

          第8回 〔聞く〕少しだけ多めに刷って、いろいろな場所で売ってみてほしい(兵庫 尼崎 武庫元町『DIY BOOKS』)

          武庫之荘のつくれる本屋『DIY BOOKS』 第2回でご紹介した、兵庫県尼崎市武庫元町にある書店『DIY BOOKS』が2023年10月27日にオープンしました。 新刊や古書、リトルプレスを取り扱い、リソグラフ印刷機を使った本づくりもできる書店です。 平日の夕方、少し早めに仕事を切り上げ、阪神尼崎駅から宝塚行のバスに乗りかえて『武庫の郷』で下車し、徒歩5分ほどで到着しました。 お店に入ってすぐの棚には、尼崎南部地域活性化のための情報誌『南部再生』のバックナンバーが並べら

          第8回 〔聞く〕少しだけ多めに刷って、いろいろな場所で売ってみてほしい(兵庫 尼崎 武庫元町『DIY BOOKS』)

          第7回 〔話す〕今年読んだ小さな出版とイベントを2人でふりかえろう!

          今年も残りあとわずか。年内最後の研究報告会は、2人で今年読んだ小さな出版と関連イベントについて話しました。 は:おのさん、今年もあっというまに終わりますね。お仕事はまだお忙しいですか? お:年内に納品する分の入稿が終わったので、少しほっとしているところです。はださんは? は:私も今週、年内発行の社内報の出稿が完了したので、あとは年明け初校のものを少しずつ進めているところです。 お:おつかれさまでした。お互い大掃除と最終出勤日は同じでしたよね。 は:おつかれさまでした

          第7回 〔話す〕今年読んだ小さな出版とイベントを2人でふりかえろう!

          第6回 〔綴じる〕実はとっても繊細!本の背表紙のつくり方

          「本の背表紙ってどうやってぴったり合わせるんだろう?」文芸誌を発行されている編集者の方から、本の背表紙についての質問をいただき、調査を進めている中で私自身に湧いた疑問でした。 無線綴じ◆で背表紙をつくる場合、40ページ程度だと、背幅は4mm程しかありません。 「数mmの範囲に文字を入れて、本の背幅にぴったり合わせるのって、かなり高度な技術では?」 背表紙をぴったり合わせるポイントは「前工程」にあり!早速、工場で製本を担当されているMさんに聞いてみることにしました。 は

          第6回 〔綴じる〕実はとっても繊細!本の背表紙のつくり方