見出し画像

【LITTERA TALK vol.1】 Oh So Pretty Letters

Oh So Pretty Letters として活動しているYumikoさん。

画像2

優しいカラーと「Brooklyn style」や「Manhattan style」と呼ばれる少し甘くて柔らかい文字が特徴的。さまざまなモダンスタイルの中でも、一際目を引くスタイルとデザイン性のあるアイテムを生み出す彼女の原点から今、そしてその先にあるものとは・・・


-- Yumikoさんはあまり表舞台には出てこないので、どのような方か気になっていました!このインタビューは大変貴重な機会ですよね。今回LITTERAZINEを出版するにあたり、Yumikoさんのバックグラウンドや文字のスタイルについてお伺いしてきますね。

まず、カリグラフィーとの出会いはいつ、どんなきっかけですか?

Yumiko –文字を書く原点は、アメリカでの小学校生活が大きく影響していると思います。アメリカの現地校の放課後クラブで初めてイタリック体を学びました。万年筆を使って書くもので、ペン先の幅が3種類、インクは2種類から選べ、気分によって使い分けてました。(生意気!笑)その頃から文字を書くのが大好きで、のめり込みました。


また、海外の学校生活ではイベントの度にグリーティングカードを書いてクラスメイトと交換する習慣がありました。イベントごとにオリジナルのグリーティングカードをオーダーしたり、スーパーに行けば常時何百種類ものグリーティングカードが売られていていつもそのコーナーをくまなくチェックしていました。ゴテゴテしたデザインよりも、活版印刷や箔押しされたもの、ちょっとユニークなフレーズが書かれたものが当時から好きでした。(使わずにコレクションしているカードの枚数は数知れず・・・)
そして百本単位でセットになっている綺麗なグラデーションのクレヨンやペンなどもスーパーには売っていて、よく親が買ってくれました。その頃から文房具集めとグリーティングカードに目がなかったんです。そしていつかは私もグリーティングカードを作りたいな、と漠然と思っていました。


月日が経ち、自分のウェディングでDIYするきっかけが訪れました。ペーパーアイテムやウェルカムボードなどはオリジナルで作りたいと思い、いろいろフォントを探していくうちに好きな系統のフォントが実はモダンカリグラフィーだということに気付きました。

画像3

▲The lettering book of alphabets / Noelene Morris著
(こちらの本は小学生のYumikoさんの愛読書だったそう)


‐-幼少期には出会っていて、ご自身でアイテムを制作したことがきっかけでカリグラフィーにまたのめり込み、今のスタイルに辿りついたという感じなんですね。好きだと気付いたモダンスタイルは学んだのですか?

Yumiko – 独学です。始めた当時、国内では教えている人がいなかったので、道具や練習方法の情報収集が大変でした。(私は他のメンバーと違い島野真希さんのレッスンに通っていなかったので練習時は結構孤独でした。しかし筆耕サービスのお仕事を通じて一部のメンバーと知り合い、そして今に至ります。手書きを通してかけがえのない仲間ができたことはカリグラフィーをやっていて良かったことの一つです。)

話が少し逸れましたが、海外の色んなアーティストの記事を読み漁り、動画などを見て研究したり・・・もう全ての記事は読み尽くしたというくらいリサーチしました。

--独学!すごいですね。始めたころ難しかったことは?

Yumiko - 傾斜を揃えつつ、文字を繋げることが難しかったです。

画像6

▲ポインテッドペンで書くManhattan style

--そうですよね・・・でもそれを一人で分析して、自分の中に落とし込んで今のスタイルに辿りついたわけですね。それでは、今現在難しいと思うことはありますか?

Yumiko - フローリッシュのバリエーションを増やすこと、トラディショナルな文字を書けるようになることです。幅広く、色んなジャンルを完璧に書くことは不可能だと思いますが、それぞれの書体の書き方を知ることで、自分のスタイルにも幅が出るのではないかと思います。苦手な書体は練習からも遠ざかりがちです・・・

‐-確かに、今のスタイルにフローリッシュが加わると雰囲気もかわりそうですね。さらに可愛くなるイメージです!ちなみに、苦手な書体はなんですか?

Yumiko – イタリック体やゴシック体は書けたらかっこいいと思うんですが、規則正しく角度や間隔を維持するというのがどうも苦手で・・・全然集中力が続きません。

--確かに、今のスタイルからYumikoさんがその書体を書くイメージがない!!では、今のスタイルは、どのくらいの頻度で書いていますか?

Yumiko – 日によりますが、走り書きをしているメモの隅っこに書いたり、1時間書いたり。iPad上で練習することもあります。毎日は書けておらず、週1、2回くらいです。

画像4

▲絵筆で書くBrooklyn style

‐-お子さんもいらっしゃると、やはり毎日というのも難しいですよね。ご自身のスタイルが確立されていますが、今の文字を書くモチベーションってなんですか?

Yumiko‐私の文字のファン、と言ってもらえることです。それが嬉しくて続けているんだと思います。

画像5


‐-わぁ、それはとても嬉しいですね!それでは、今後やりたいことはありますか?

Yumiko—そうですね、たくさんあります。
昨年、グラフィックデザインの学校に通っていました。今までも何となく得た知識でAdobeのソフトは使っていましたが、タイポグラフィやレイアウトなども含め、もう少しデザインを体系的に学んでみたいと思いました。デザインの世界は知れば知るほど奥が深く、まだ知らないことだらけですが、今後はグラフィックデザインと手書き文字を融合させたプロダクトを作っていきたいという気持ちがあります。

・ウェルカムボードやベビーアイテムを作りたい人が使えるフレーズ素材の販売
・自分で活版印刷できるようになりたい(自分のレタープレス機が欲しい!)
・タイポグラフィの勉強(いつかオリジナルフォントも作りたい!)
・印刷技術や絵画・文字の歴史を学ぶために改めて世界史の勉強
・美術館巡りも好きなので、展示品の時代背景の復習

画像10

画像8

画像9


今後のヴィジョンを聞いてワクワクするのはもちろんですが、歴史背景などをしっかり勉強して、知識が形を変えてYumikoさんのスタイルになっていく。


最後に「グラフィックデザインと手書き文字を組み合わせて、幅広い表現ができるカリグラファーになりたい」と語ってくれました。
確かに、Yumikoさんはインスタグラムの投稿やストーリーズで、グラフィックデザインを見せてくれることがあります。「いつか自分の文字をあしらったグリーティングカードをデザインしたい」という目標を持っていたYumikoさんは現在、グリーティングカードのサブスクリプションサービスを自身のSTORESで販売されていますが、カリグラフィーとデザインを融合したこだわりの詰まったものばかり。絶妙な色合いはもちろんですが、紙の質感や形もスペシャル。

画像8

▲サブスクリプションのカードのひとつ。デザインはもちろん使う紙や印刷方法にもこだわりが。送る用とコレクション用に思わず複数枚欲しくなってしまう。



幼少期に出会ったカード文化に、さらにどっぷりとハマり、自分らしさを詰め込んで形にしているYumikoさん。これから生まれる商品や作品を手に取る日が楽しみです。

Website:https://ohsoprettyletters.com

Online Shop: https://ohsoprettyletters.stores.jp



📖LITTERAZINE amazon Kindle版


📚LITTERAZINE's STORE📚


✍️LITTERA members:

@aya.style.calligraphy
@laurenstylejp 
@mayugraphy.tokyo 
@natsukocalligraphy 
@oh.soprettyletters 
@ritsukocalligraphy 
@saori_calligraphy_themodern 

logo designed by @oh.soprettyletters 

画像1





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?