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ご報告:平田美紗子さんの語る「森林、描いて、観て、知る、木のおもしろさ」

7月6日に実施された平田 美紗子さんの語るオンライン講演会「森林、描いて、観て、知る、木のおもしろさ」素晴らしかったです!!

講座開催のきっかけ

この講座は、私(中田真也子)がWEBアプリ「はなもく散歩」のために木の絵を何枚も描くうちに、全く木の見方や物の見方が変わってきたことを感じたことがきっかけでした。この経験を共有出来たらもっとたくさんの人が木や生き物に興味が持てるのに・・と考えていました。
そんな時、出会った平田さんが絵を描かれた「みぢかな樹木のえほん」。見れば見るほど素晴らしく楽しい内容で「こんな絵が描ける方ってどんな方だろう??」と思ったのです。
そんなとき、リトカル会員のお一人が平田さんと同じ職場にいらっしゃることが判明!!
そこでこの夢のような講演が実現しました。

平田さんのお話の内容は、思った以上にずっとずっと深かったです。

見えないものを描けるのが絵の力

絵は見えるものも見えないものも描くことできる。それが絵の力。
たとえば、森を支えるキノコの絵。

図5

キノコの菌糸は縦横無尽に森を走り、沢山の木と繋がり、落ち葉や生き物の遺体を分解し、森の命を支えています。その様子はとても写真では表現できません。
でも平田さんのたった1ページの絵で表現されているんです。
でも見えないものも描くには、実物を見るだけではなく、その生き物の構造や性質を学ばなくてならない。そのために図鑑を見たり、時には論文を読んだり、専門家に確認をとることもあるそうです。

生き物とも人ともつながる事のできる絵

たくさんの生き物やその画像を見て、たくさんの方に話を聞いて、絵を描く。たとえばイヌワシの絵。左がご自身で最初考案されたラフ。右がご自身で気づいたり、専門家のお話を聞いて最終的に描かれた絵。親鳥の姿勢やひな鳥の態度など、色々修正点があったとのこと。

図1

描いて気づき、経験や専門知識のある方のお話を聞いて、絵を描いていく。

だからを描くことで、その生き物とも人ともよる深く繋がることができる、それが絵の力だというお話、感銘を受けました。

エピソードも楽しい。

そして描かれた時の森林官としてお仕事されていた時のエピソードや自然のお話がまた楽しい!

「お山ん画」に描かれたスパイク地下足袋のお話。実際使われていた森林官時代のエピソードは楽しいお話でした。スパイク地下足袋で3000m級の山まで登られたというお話には驚きました。

図8

生き物を描くコツも分かりやすくお話いただく

最後は、生き物を描くコツについても語っていただきました。
これがまた引き込まれるお話でした。
全体をとらえてか細かく書いていくのが大事!
それは、ぼやけたところから段々ピントを合わせていくようイメージ。
単純なフォルムの組み合わせとしてとらえてみる!
とにかく人に見てもらう!

図9


どれもこれも、平田さんのお話を聞くと、今すぐできそうで、今すぐ描きたくなってしまうのです。
講義最中から何人かの方(大人も子供も)が絵を描き始めたという報告をうけました(笑)

「命のすばらしさ」「人と人とのつながりのすばらしさ」を伝えてくださる

本当に沢山の要素がぎゅっと凝縮された1時間のお話でしたが、講義を通して、平田さんは絵だけでなく「命のすばらしさ」、「生きることのすばらしさ」、「人と人とのつながることのすばらしさ」を私達に教えてくださった気がしました。
(NPOリトカル 中田)

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