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ご報告:10月5日オンライン講座第3回小松貴さんの語る「大きな木で繰り広げられる虫たちのドラマ」

あっという間の3時間

昨日は、オンライン講座小松貴先生の語る「大きな木で繰り広げられる虫たちのドラマ」が開催されました。
今回は秋田勝己先生にも入っていただき、約3時間(!?)にもなりましたが、昆虫にまつわる興味深いお話の連続、あっという間でした。

大人とお子さんと半々ずつの参加

今回は子供達、大人、約半分ずつぐらいの参加がありました。(お子さん達は第一部のみ参加)

お子さんたちの多くは川口市安行小学校のエコクラブのお子さんたちでした。

第一部はクサアリにつながる生き物たちの紹介

図2

まず第一部小松先生は、身近にいるクサアリを取り巻く数々の虫たちをご紹介くださいました。
日本最大(世界最大?)のクチナガオオアブラムシとクサアリの密接な関係をはじめとして、数々の昆虫をご紹介くださいました。
クチナガオオアブラムシ以外は、ほとんどクサアリを騙して食べ物を奪ったり、世話させたり、スキを見て食べたり・・・最後はクサアリがとっても可哀そうに、そして愛おしくなってしまいました(( ´艸`)
これらのやりとりは小松先生の写真が、めちゃくちゃ鮮明で美しいので、大きく思えたのですが実はとーっても小さな世界。その中にこんなに沢山の昆虫同士のやりとりがあるなんて驚きでした。

生き物同士のつながりの多様さに気づく

そうすると普段みている世界には、いったいどれだけの生き物同士のつながりがあるのでしょう・・・もし、何種かの生き物がいなくなり、そのつながりを絶たれてしまうと生きれない生き物は沢山いるはずです。。
小松先生は、ミクロの世界を語られながら、とても大切なことを大人にも子供達にも伝えて下さったのだと思いました。

研究者になるために必要な勉強は全て

第二部フリートークの時間では色々な質問がありました。中には「研究者になるには何を一番勉強したら良いですか?」という中学生から質問も!
小松先生は「全部です。英語は研究論文に、数学はデータ分析に使います。その他新種を命名には歴史も使います。だから社会の勉強も必要です。今勉強して損になることは何もありません。全部勉強してください。」というお答え。分かりやすい!納得です。。

子供達にはとっても刺さったのではないでしょうか。
大人にも刺さりました。もっと勉強しておけば良かった(-_-;)

秋田勝己先生より紀伊山地の希少生物と風力発電所計画についてお話いただく

そして最後に特別ゲスト昆虫学者秋田勝己先生に「紀伊山地の甲虫と風力発電所建設計画」について語っていただきました。

図3

紀伊山地は希少かつ固有の種が生息する生物多様性のホットスポットと言える地域。
秋田先生がスライドで見せて下さった小さくも美しい甲虫多くが紀伊山地にのみ棲息する希少種だというのです。
そのエリアになんと日本最大の風力発電所計画が持ちあがったというのです。

図4


幸いにも秋田先生たちの声が届き、三重県知事の計画変更を求める意見書が出されることが決まったとのこと。ひとまずよかった。

ですが、まだまだこの問題は続きます。再生可能エネルギー建設によって引き起こされる自然破壊の結果を分かりやすく伝えて下さった秋田先生に心から感謝します。
知ることが問題に向き合う第一歩。今回参加された方は一人残らずこの問題の深刻さを認識されたと思います。

素晴らしい昆虫研究者のお二人にご出席いただき、参加者の皆様にとって沢山の学びのある講演会になったと思います。
(NPOリトカル代表 中田)

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