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映画「ベネデッタ」(原題:Benedetta)感想

公開日:2021年9月8日 (ベルギー)
監督:ポール・バーホーベン
出演:ビルジニー・エフィラ他
音楽:アン・ダッドリー

クソコラを作りましたのでご査収ください。

u-nextにて鑑賞しました。楽しみにしていたので課金しました。
とある数分間は目を閉じ『絶対に観ないぞ』したシーンがありましたが、あとはおおむね楽しかったです。

“17世紀のとある町の教会を中心に絶大な権力を持ったある女性がいた”というところから映画が着想されており、実際ベネデッタは裁判記録などが残っているそう。ポスターや多くのあらすじで語られている”レズビアンだと告発された”ということよりも、”男女同権”などという言葉のない時代を生きた彼女がいかにして街の実権を手にしたのかという描写がグっときました。

どこからどうみてもベネデッタは”天才”で、世が世なら神になれたキャラクターでした。何故キリストなんぞの妄想を見てしまったのか、悔しい限りです。フェミニズムという言葉がフワフワと台頭し意味もよくわからないまま蔓延している令和に産まれていてくれたら、みんなで適当な神輿に乗せてかつぎあげていたことでしょう。わたしも担ぎたかったです。

ベネデッタが美しく荘厳に描かれていくのに対し、妄想(啓示)の中のキリストが見たことないくらい貧相で喋りすぎていました。こんなに喋るキリスト見たことない!キリスト登場シーンだけがモンティパイソンのコントみたいになっていました。監督は、そろそろ刺されないか心配です。

因みにわたしが“見なかった”のはバルトロメアの拷問シーンです。何が行われていたか見ていませんし、観た人はわたしに言わないように。夢に出そうで無理でした。

ベネデッタを見て思ったのは「努力とはいうものの、ほんと、天才っているんだよな」ということでした。そうです、僻みです。
6年ほど前、川口のソープランドに勤務していた折、店舗で抱えている接客講習員のお姉さんが居ました。彼女は当時おそらく40歳を超えていたはず。
講習のため入室した時の第一印象は“小太りのアラフォー、どこにいでもいるお姉さん”でした。簡単に面接等をしてもらい、そのあと接客の際の注意事項や口頭にてマット等の説明を受けました。内容やテクニックは他の講習でも聞くような他愛のないものでした。
ふしぎなことが起こったのは、15分を過ぎたあたりから。
普通のお姉さんだったはずなのに、どんどん綺麗で、可愛らしく見えてきて、気がづけば照れて目が合わせられなくなっていました。女性に対してそんな気持ちになったのは初めてで、困惑しました。見た目はやっぱり普通のお姉さんなのに、すべての動作から目が離せない。この人ともっと話してみたい、けれど、声が出ない。魔法にかかったようでした。飲み物に何か混入してたんでしょうか。

時間はあっという間にすぎ、50分の講習が終わりました。

お姉さんは帰り際に「大丈夫!すずかちゃん可愛いから、ニコニコしてれば売れるよ!わたしでも出来たんだから!」と、ギュっと手を握ってくれました。殺す気か?

口頭で習った内容は「ローションの手早い混ぜ方」や温度管理のことがメインでした。
いや他に教えることあっただろ!
それ!その意味不明な魔法はどうやってるの!

聞けずに退室した帰り道、「天才っているんだな、こりゃ勝てないわ」と少しくさくさした気持ちになりました。
いや、わからないですよね。もしかして、誰かにとってわたしも、そういうお姉さんで居られたら嬉しいな。

🔺公式HPできたよ🔺

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