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学ぶ楽しさを日常に

教育界では、「見方・考え方」という言葉がよく出てきます。

僕はこれらについて、幼いときからたくさんエキスとして与えるべきだと思っています。

授業中にそれに繋がる発言を聞き逃さない、または見逃さないこと。
そしてその面白さを広め、価値を共有していくことで、見方・考え方が獲得されていくと思います。

たとえば、一年生の国語でひらがなを習うとき。

「あ」と「め」を並べて書いたとします。

ある子が、「あとめって似てるね」と言ったとします。

そのときに、小噺として
「すごいね。実はひらがなって漢字から変わってできた字なんだよ。」
と言って安と女を書く。

すると「あー、同じ部分がある」とか
「あの上のぼうって、そこなんだ!」とか
「あとめのまんなかの穴が漢字にもある」とか
一年生の子どもなりに考えます。

そうすると、ただ習うはずだった「字」というものの見方が少し変わるはずです。
意識する、と言い換えられるかもしれません。

「他の字はどうなのかな?」「カタカナもかな?」「英語もなのかな?」と広げて考えることも、今後できるようになると思います。

かといって、「へ」という字を習った時に
「それも知りたい!」と子どもが言っても
「部」からできたんだよ、と教える必要はないです。
知識を与えたいわけではないので。

そこは、「この先の勉強でそういうことも知れるんだよ。楽しみだね。」と話してあげるだけで十分だと思います。

知りたい子は勝手に家で調べてきますし、あくまでもエキスを吸ってもらうまでがねらいですので。

一つの授業を研究するのもとても大切だと思うんですけど、僕はこうした日常から意識できる関わりの方が大事だと思っているんですよね。

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